童女のように

季節が動き始めたようで
桜が散ってからすぐに別の花が自分の存在を示そうとしている
恥ずかしそうに芽生えて　咲く時は大胆に
花は風と遊ぶ　それしか知らない
そしていつか
命を遺してながら枯れていく

花の一生は
まるで童女のようで
だから私は花が愛しい

幸せ

それはとてもさりげなくて

例えば
曇天の下デートに向かう娘の
風にゆれるリボンの美しさに似ている

白薔薇

いつか白薔薇が咲いたら
何色の花瓶に飾りましょうか？

銀色の花瓶に決めましょう
それも少しだけいぶしの入った


そして窓辺に飾るのです
外の明かりが反射して
一筋の光ができるでしょうか

一筋の光ができたなら
「もっと希望をもっていいよ」と
花は微笑んでくれるでしょうか？

花吹雪

幹の温もり　蘇る思い出

どんなにここに太陽の光が降り注ごうと
あの人はもういないのに

手のひらに花びらが
涙のようにひとひら降り注ぐ

そうか
キミだけは
わたしの気持ちが分かるのか・・・

硝 子

貴女は窓から外を見やり言いましたね
「嘘だらけの世の中に出て行くのが怖いの」と

「みんな、イエスとしか言わなくなった
イエスと言いながら笑顔で誰かを避けたりするわね
居留守使ってみたり　忙しいと強調してみたり
そしてまた笑顔で振舞うのよ
それからまたイエスと言いながら避けるのよ

時にはノーもあるでしょうに
この表世界からノーが消えてしまった気がするのは私だけ？

でも時々見かけるのよ
ある日ある時　ゴミ溜めのように渦巻くノーの塊を！
それを知ってしまったらお終いだわね

それは思いやりなの？笑顔を振りまきながら遠ざかることが！
そんな話し合いも存在しないような世界に出て行くことがどんなに怖いか
あなたには分からないでしょうね」

奈落の底から上を見る勇気もなくした貴女にどんな言葉を掛ければ良いやら

上を見てそこから一段ずつ這い上がって下さい
そして笑って下さい

それができた時には　きっといつか
闘って下さい
勇気をなくしかけたら後ろを振り向いてみて　僕がきっとついてるから

だから、ね
そんな恐ろしい世界は壊しちまって
握手と話し合いの花咲く世界を創る為に闘いましょう

まずは貴女と同じ場所で苦しんでいる人と手をつないで上がってきてよ！