はぎおの「ツボ」note

興味がかなり偏ったはぎおが「ツボ」にはまったことを、のんびりと、時に激しく?!思いつくまま綴ってます…

宝塚雪組 『銀二貫』—梅が枝の花かんざし—

2019-09-27 22:08:53 | 記録:宝塚

林遣都さんでドラマ化されたのは知ってましたが、宝塚版はなかなか見れなくて・・・。
原作は「みをつくし料理帖」の高田郁さん。こちらは原作も北川景子さん主演の方を見ました。
困難を乗り越えて生きる市井の人々の人情もの・・・いいですねぇ。

 

2015年。日本物を得意とする雪組で舞台化。
あまり縁のなかった雪組でしたが、当時新人公演で注目されていた月城かなとには興味津々。彼女のバウ初舞台!あれからもう4年も経つんですねぇ・・・

ストーリーはこちら↓
舞台は、商人の町・大坂天満。主人公の松吉は、幼くして仇討で父を亡くし、自分もあわやというところで、偶然居合わせた寒天問屋・井川屋の主人・和助に銀二貫で救われた、元武士の息子。生きるために井川屋の丁稚となったが、武士を捨て、商人の道を歩むことに心が揺れていた…。
 天満の天神さんの町で暮らす温かい人々に支えられて生きる、松吉の成長物語。(時代劇専門チャンネルHP:ドラマ版解説より)


なんとまぁ、次から次へと自分にも周囲にも災難が降りかかる話。
見ていても心が苦しくなる。

武士のお坊ちゃんが丁稚奉公・・・耐えがたい苦痛だったでしょう。
現代の私たちには、到底想像もできないような、過酷な生活。
 
我慢強く耐え、店のため、周囲のため、困難を乗り越え前へと進む力強さ。
れいこちゃんの真っすぐな芝居が、彼女の当て書きのような印象さえ受けました。当時まだ研7でしょうか。いい意味で落ち着いていて、それでいて力強くて、当たり役の一つになった気がします。
 
相手役となる、松吉の勤めるお店の得意先の娘に有沙瞳さん
彼女も当時若いのに、三拍子そろった実力と繊細なお芝居で花を添えてくれました。もっと評価されてもいい娘役さんだと思うんですけど・・・


松吉の同僚役・久城あすくん、出入りの船頭・煌羽レオくん、そして、松吉の父や寒天職人など何役もこなして脇を支える香稜しずるくん・・・当時の雪組は、歌やダンスなど一芸に秀でていながら、芝居しても本当に「職人」っぽい味のある人がいっぱいいましたね。がおりくんの退団が本当に惜しいなぁ・・・・

なにより、主人公と同じくらいこの芝居で魅せてくれたのが、専科の英真なおきさんと、華形ひかるくん
いい人なのに口が悪い、じゅんこさんのああいう細やかなお芝居が大好きです。みつるくんは当時専科に移ってあまり間がない頃だったでしょうか。スターとしての華やかさがありながら、今回ああいう老け役もこなせることに驚き、これからの専科・劇団を支える重要な役者さんになったなぁと。この二人の出演が、この作品をキモだったことは間違いないと思っています。

 
スターぞろいの華やかな期、生徒に注目が集まるけれど、脇がいて、芸達者がいて、作品ができる。今回改めて感じさせてくれました。
 
見ている途中は苦しかったけど、最後本当にホッコリして気持ちになる、本当にいい作品。たまには大劇場でもこういう作品が上演されるといいなぁ・・・

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