冥土院日本(MADE IN NIPPON)

おもてなし?? 表無し?? 裏ばかり??

1964年の東京オリンピックは大きな開催意義がありました。日本国民には戦後の焼け跡の中から僅か19年で奇跡の復興を遂げた喜びが満ちていました。、そしてアジア地区で初めて開かれる平和の祭典としての感動と喚起を、多くのアジアの国々の人々と分かち合ったのです。

この大会のエンブレムはシンプルでありながら気品と力強さに満ちていました。小学生の私は、このエンブレムが一際輝いて見えました。そして一月分の小遣いで、エンブレムがデザインされた特大ワッペンを買い求めました。その月は大好きな漫画やお菓子も買えませんでしたが、それでも毎日心はときめいていました・・・

さて、私的な感傷はさておいて、本題に入りましょう。

エンブレム盗用(失礼!まだ疑惑でしたね)騒動は世界中に恥をさらし、安倍晋三首相の戦後70年談話で、その内容が多くの国々から好意を持って迎えられたというのに。この一件が我が国のイメージをダウンさせてしまいました。それだけではありません。2020東京オリンピックに期待を寄せる多くの人々の夢をも殺いでしまったのです。

事件の当事者の方々のコメントも責任逃れの一辺倒。新国立競技場の件といい,何時からこの国は誰も責任をとらない無責任国家になったのですか。以前はやってもいないことなのに?に総理が丁重に謝罪し、追加の損害賠償まで行う程、謙虚で?礼儀正しい?国だったのに・・・

マスコミ報道では佐野研二郎氏、審査委員会、五輪組織委員会が当事者として出ていますが、TV報道を見ていても何か違和感があるのです。被害を受けたスポンサー企業も損害賠償については、現在の時点では数社が国民感情を推し量って大人の対応を示していますが、釈然としない雰囲気が何となく伝わってきます。枡添知事も当初は『使えるものは使えばいいんだよ」と大変寛大なコメントをされていましたが、すぐに前言を翻し損害賠償を要求するとの声明があったようです。都民から抗議があったのでしょうか。
損害賠償と言いますが誰が誰に行うのでしょう。それをどなたもはっきりとコメントしません。


ではエンブレムデザインの選考審査会の運営、進行をはじめ著作権の確認、エンブレムの商標登録、スペシャルスポンサーへの折衝、交渉を行っているのは誰なのでしょう。審査委員会や五輪組織委員会が行っているとは思えませんよね。特殊な手続きもありますし、何処かに業務委託をするのが通例でしょう。

このような国際的、国家的な大スポーツイベントを主催者に代わって運営できる組織は、真に残念ながら日本には一社しかありません。国際的、国家的大スポーツイベントは広告代理店のD社さんの独壇場というのが広告業界の常識です。佐野氏や審査委員の方々がH社出身であることからH社の関与も疑われていますが、H社の関係者の方がはっきりと否定されているようですね。私もそれは無いと思います。

現在の広告業界の現状はというと。H社関係者には誠に失礼な表現ですが。相撲番付で例えるならば、D社は向かうところ敵なしの東の正横綱、H社は以前なら西の張り出し横綱か東の正大関といった感もありましたが、今では関脇位でしょうか。大関は不在。おまけに前頭上位から下位迄は子会社や系列会社が多数並び。番付のほとんどが同部屋の力士で占められているといった按排です。文字通り「一人横綱の独り相撲」の感がありますね。

しかも過去において数々の国際的な大イベントを成功に導いた輝かしい実績をお持ちです。だからこそ五輪組織委員会も絶大な信頼を貴方方に寄せているのでしょう。

そうそうたるナショナルスポンサーを沈黙させ、五輪組織委員会も口をつむぎ、あの口五月蝿い新聞・TVのマスコミをも黙らせる。普通ならありえない事ですが、それが可能な実力を持った代理店。それは貴方達しか思いつかないのです。

大会エンブレムの選考審査に関し、貴方達は、佐野研二郎氏、審査委員会に対して、大変重い管理責任があると思うのです。最優秀に決定したデザイン案は世界中で使用されます。著作権に触れないかどうか、念に念を入れてチェックするのが貴方達の最大の役目ではないでしょうか。またそれが出来る海外ネットワークをお持ちなのは貴方達しかいないのです。貴方方の仕事には国家の名誉と威信がかかっていると思うのですが。如何でしょう。

何事もなければ黒子に徹すべきだと思いますが、これだけの騒動になったのですから表に出ていらっしゃいませんか。貴方方が沈黙されているからいろんな憶測が飛び交っているようです。私の勝手な推測が間違っていたら深くお詫びいたしますが、もし貴方方が今回の業務を受けていらっしゃるのならこれはかなり問題だと思います。良識ある企業人なら、自ら非を認め関係者、そしてオリンピックの最大のスポンサーかつ最高のサポーターである国民に謝るのが筋であり常識というものです。

そして、最終的な責任を負わなければならないのは五輪組織委員会の方々ではありませんか。決められた予算の範囲内で業務委託をするのは貴方達の裁量にお任せしますが、人任せにしないでちゃんと監督業務の遂行と予算管理をして、監督責任を果たしてください。知らなかった、聞いて無いとは口が裂けても言える立場ではないのでは。国民は本当に呆れ、当惑し、怒っています。一刻も早く最良のデザイン案を決定することもさることながら、事件の顛末の詳細の報告と責任の所在を明らかにし、国民、東京都、協賛社に謝罪することが貴方方に課せられた責務なのではないでしょうか。

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