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階乗の問題

2010-05-16 07:51:00 | 確率・統計・順列組合せ
2^m(2m - 1)!! = (2m)!/m!
QNo.5889686 horinosuke
(2)^m(2m - 1)(2m - 3)(2m - 5)…1=(2m)!/m!

回答を見たら, 右辺のようになっていました。
なんで右辺のように展開できるのでしょうか?
コツとかあれば, わかりやすく教えてください。

投稿日時 - 2010-05-12 12:15:15

解答:
(2m)! = (2m)!!・(2m - 1)!!
= (2m)(2m - 2)(2m - 4)…2・(2m - 1)!!
= 2mm(m - 1)(m - 2)…1・(2m - 1)!!
= 2mm!(2m - 1)!!
だから。

数学的帰納法による証明:
m = 1 の時 左辺 = 2・1!! = 2. 右辺 = 2!/1! = 2.
m = n の時正しいとして, m = n + 1 の時
左辺 = 2n・2・(2n + 1)・(2n - 1)!!
= 2(2n + 1)・(2n)!/n! = (2n + 2)(2n + 1)/(n + 1)・(2n)!/n!
= (2n + 2)!/(n + 1)!.

断絶数列

2009-11-06 22:27:00 | 確率・統計・順列組合せ
教えてください。
投稿者: STANLEY 投稿日: 2009 年 11 月 4 日 (水) 22 時 15 分 20 秒
次の問題の解き方を教えてください。

「1~90 までの数字を書いたカードから, 5 枚引いて小さい順に並べたとき, 連続しない数字の表れ方は何通りあるか。」


(無題) 投稿者: 南海 投稿日: 2009 年 11 月 5 日 (木) 09 時 59 分 55秒
「連続しない」 というのは, 「一カ所も連続しない」 か 「5 連続はしない」 ことなのか。 12346 は入るのか入らないのかどちらですか。

(無題) 投稿者: STANLEY 投稿日: 2009 年 11 月 5 日 (木) 10 時 48 分 24 秒
「1 箇所も連続しているところがない」 ということです。 「1, 2, 3, 4, 5」 も 「1, 2, 3, 4, 6」 も「1, 2, 4, 7, 9」 連続しているところがあるので×。 「1, 3, 5, 7, 9」 は ○ です。 よろしくお願いします。

(無題) 投稿者: 南海 投稿日: 2009 年 11 月 5 日 (木) 16 時 35 分 43 秒
1 から 90 の数を並べます。 その間に番号を振ると, 1~89 が振れます。
さらにその間に 1~88, あと二回くりかえし 1~86 を振ります。
上に書いていくといいでしょう。 この 86 個から 5 個選びます。
1 番の数字についてはその真下にあるもとの数字の 2 個左の数,
2 番の数字についてはその真下にあるもとの数字の 1 個左の数,
3 番の数字についてはその真下にあるもとの数字,
4 番の数字についてはその真下にあるもとの数字の1個右の数,
5 番の数字についてはその真下にあるもとの数字の 2 個右の数を選ぶと
これで連続しない 5 個の数列ができます。
逆もできるので, 86C5 ではないでしょうか。

追伸 投稿者: 南海 投稿日: 2009 年 11 月 5 日 (木) 23 時 17 分 50 秒
このモデルは次のように見つけたのです。
n 文字で m 個の連続しない並べ方の総数を N(n, m) とすると (n ≧ 2m - 1),
N(n, m) = Σk = 2m - 1nN(m - 1, k - 2) (注: 下記参照)
となります。 2 文字選ぶ場合は
N(k - 2, 2) = Σj = 3k - 2(j - 2) = (k - 4)(k - 3)/2.
これから順に作っていくと, N(95, 5) がちょうど 86C5 になるので, これはきっともっと簡単なモデルがあるに違いないと思ったのです。
N(n, m) = n - m + 1Cm になりますね。

追伸2 投稿者: 南海 投稿日: 2009 年 11 月 6 日 (金) 08 時 56 分 39 秒
簡単なモデルは次のようにすればいいですね。
1~86 の 86 個から 5 個選ぶ。 a < b < c < d < e とする。これに対して a, b + 1, c + 2, d + 3, e + 4 は隣りあわないものになる。
逆に 1~90 の隣りあわない A, B, C, D, E に対して, A, B - 1, C - 2, D - 3, E - 4 を作ると 1~86 の 86 個から 5 個選ぶものが得られる。だから同数である。
<hr>訂正 投稿者: 南海 投稿日: 2009 年 11 月 6 日 (金) 15 時 05 分 34 秒
先の漸化式で訂正です。
N(n, m) = Σk = 2m - 1nN(m - 1, k - 2)

N(n, m) = ∑k = 2m - 1nN(k - 2, m - 1)

「断絶数列」 という名前は僕が付けてみた。

回収率の問題

2009-08-17 22:26:00 | 確率・統計・順列組合せ
パルシステムのチラシに次のようなことが書いてありました。 一体どういう計算に基づくものなのでしょう。
リユース瓶は 20~30 回使用出来るよう丈夫に作られていますが, 計算上 20 回使用すると回収率が 95% ないと出来ません。
 リユース瓶の平均回収率は 62.7% で 2.7 回しか使われていないのが現状です。a
(下線は原文のまま)

回収率を p とする。 便宜上, q = 1 - p と置くb。 n 回目で捨てられる確率を P(n) とすると (n - 1 回回収して, n 回目に捨てられる, 即ち非回収となるので)c
P(n) = pn-1q
となる。
念の為に, これが確率密度を与えていることを確認すると, 無限等比級数の公式から (0 < p < 1 は明らかなので)
∑<sub>n=1P(n) = q/(1 - p) = 1.
となって明らかに成立するd
この問題は, 使用回数の平均値 (期待値) であると考えられるので, 求めるべきは E(n) = ∑n=1nP(n) だが, これは式 f(x) = ∑n=1 xnq = q/(1 - x) を x で微分して, x = p を代入したものになるeので, E(n) = q/(1 - p)2 = 1/(1 - p) となるf
さて, E(n) = 1/(1 - p) ≧ 20 とすると, p < 1 だから 1 ≧ 20(1 - p) 即ち p ≧ 19/20 = 95/100. 即ち平均使用回数が 20 回以上である為には, 回収率が 95% 以上なければならない。
同様に, p = 0.627 とすると E(n) = 1÷0.373 ≒ 2.6809651474530831099195710455764 [回] となる。
<hr>脚注
a 元々, この質問は, 8/16 (日) の夜に妻がしてきたもので, こんな敬語を使うはずはないのだが, blog に掲載するに当たり, 常体の文だと違和感があるので, 敬体の文にした。
b 最初, これは二項分布かと思い込んでいたので, 二項分布と同様の文字の置き方になっている。
c 本当のことを言うと, じゃぁ回収した後, 割れたりして使えなくなったのはどうするのよ, とか言われそうだが, それは回収されなかったと count すれば良い。 実際, 回収した後に割れたりして使えなくなるというのは (多分) 確率 0 でしか起らないと思うので, 全体の計算には問題がない。
d この辺で, この計算だと, 無限回使える瓶があることになっていると気付くだろうが, 回収率は絶対に 100% にならない (だって壊れたのは回収していない計算になっているから) ので, 十分大きい使用回数になると, その確率は極めて小さいので, 誤差程度になって, 問題にならない。 数学の model 化における単純化の問題でもあり, そのおかげで計算が出来るとも言える。
e こう書かないで, p で偏微分すると書けば良かったのかもしれない。 同じことである。
f 積率母函数 (moment generating function) を用いても良い。 が, ここではどうせ一次の積率しか求めないのだから積率母函数を使うまでもないと判断した。

しかし, パルシステムでこのような確率分布のちゃんとした計算をしているとは驚いた。
ところで, こういう分布には名前がついているのであろうか? 誰か知っていたら教えて欲しい。