なるべくどんなことでも「よかったね」と言えるようにしたい、と思っている。
娘が味噌汁をこぼす。
「熱くなくて、よかったね」
風邪をひく。
「病院がやっている時でよかったね」
などと、探してみれば何かしら「よかったね」と言えるところは見つかる。
先日、お母様を亡くされた知人から手紙が来た。
彼女の暮らす山麓の寒冷地にお母様を引き取ったのが昨年の夏。
秋に突然容体が悪くなり、お亡くなりになったそう。
でも、彼女は
「ここの寒い冬を母が味わわなくてよかった」
「短い間だったけれど、一緒に過ごせてよかった」と「よかった」という言葉で手紙を結んでいた。
ああ、本人だって辛いだろうに、こんな時でさえ
「よかった」という言葉を使う、選ぶことが出来るんだ、と私は目頭が熱くなった。
お母様が亡くなった、という知らせは決してよい知らせではないけれど、
それを聞いてもなお、彼女の言葉の選択のおかげで私の心は軽かった。
「よかった」の口ぐせが幸せを呼ぶ (ユタの末裔が教える「夢実現メソッド」) | |
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