兵隊たちが撃ち鈴木貫太郎は倒れ誰かが
「とどめを撃て」と命令した。
撃たれようとするその時、夫人が
「とどめはやめて下さい。
これだけ撃たれて血を出して倒れているではありませんか。
なぜとどめをさす必要があるんですか。
とどめだけはやめて下さい」と言って立ち塞がった。
その時現れた安藤輝三大尉に夫人が
「残念です。
夫は国のために尽くしてきた人です。
せめてあなたの名前を聞かせて下さい」と言うと、彼は
「残念なことをいたしました。
私は安藤輝三と申します」と言い、部下たちに
「止めはもういい」と言って敬礼し立ち去った。
こうして鈴木貫太郎は生き残った。