「純白の条件」雪代鞠絵・著 イラスト・みろくことこ B-Prince文庫
2008年7月7日初版 262ページ 640円+税
「ふたなり」のカテゴリをつくってみました。
ストーリーは・・・
高校生・羽根は、幼馴染の精悍な生徒会長・日夏の事が大好き…だけど、いつも彼は意地悪で冷たい。その原因は羽根と日夏の兄・冬月が付き合っていると、日夏が誤解している事で?実は、羽根の身体には『秘密』があり、その治療のため医者である冬月の元に通っているのだ。しかし、羽根が冬月に抱かれていると思い違いをした日夏の心には、激しい嫉妬が芽生え…羽根を押し倒して!?迸る独占欲とすれ違う恋心、大量書き下ろし付!! というもの
↑のストーリー紹介の文は、本の裏表紙をそのまま入力したのですけど、「書き下ろし付」の「付」に送り仮名はいらないのでしょうかね。
レイアウトを見ると、字数制限でムリムリだったのかな~と思いましたが。
さて、主人公の羽根(苗字ではなく名前)の一族には、時々「天使」と呼ばれる両性具有者が生まれていたようで、「天使」たちは一生、幽閉され、教育も受けず、一族の主の子供を産むだけの道具にされていました。そういう設定がまずあって、羽根は当代の「天使」だったのですが、当主となった従兄弟の冬月によって8年間の幽閉生活から解放されます。そして、冬月とその弟の日夏の家に引き取られ、現在では普通の高校生として暮らしています(冬月と日夏の両親はすでに亡くなっている)。
羽根の体の秘密は冬月が知っているのみ。日夏とは昔は仲がよかったものの、最近の日夏は羽根を疎んじ、避けているように見えます。
羽根は毎週土曜日に、医師である冬月から治療を受けている。治療といっても、産婦人科の内診台のようなものに横たわらせ、足を器具の上に乗せてからは、薬を飲まされて眠りに落ちるので、何をされているのかわからりません。ついでに、「鏡を使って変化があるかどうか、毎日、指で触って確認しろ」(P29)と・・・・・・ふたなりが主人公の場合、こういう検査シーンはデフォルトなんですかね。
羽根は完全な男になりたいと願っており、冬月はその治療を行ってくれていると思っていたが、なかなか成果は現れず、「初潮がくるかもしれないから」と、冬月からナプキンを渡されたり、下腹が痛んで「本当に生理が来るかも」とうろたえます。
冬月は羽根が女性化しつつあると言って、「それ(その理由)は、羽根が女の子である部分をあまりに頑なに拒否して、意識をしすぎているからじゃないかと俺は思うんだ。それだったら一度、女の子になりきってみたらいい」(P94)と、わかったようなわからないような理由で、羽根はゴスロリの格好をさせられ、一人で街に出されます。
その時、たまたま日夏にみつかり、ホテルに連れ込まれ、羽根の「秘密」を日夏に知られてしまいます。
日夏が羽根を邪険にしていたのは、お約束で「嫌っちゃいない。好きだった」というわけで、「男じゃないよ、お前は」「俺がお前を女にしてやる」(P126)というわけで、日夏が強引にエッチに持ち込むのですが、挿入先はなぜか後孔。日夏はもとからゲイという設定ならまだしも、彼女がいるストレート(のはず)なのに、なぜかアナルセックスを選ぶのです。
と、まぁ、なんというのか、何故「羽根」なんて妙ちきりんな名前をつけたのか(名づけたのは冬月で、羽根を助けだしたときに命名)、「天使」の設定がいいかげんだったり、冬月は羽根を女に近づけようとしていたけど、女性ホルモンを投与するわけでも、外科的手術をするわけでもなく「自然な方法を取りたかった」と言うものの、「自然な方法って何よ?」とか(あそこを弄繰り回すこと?)、羽根が徐々に男性化しているのはいいとして、膣がふさがっていくのはいくらなんでもおかしいだろうとか、もう、つっこみどころ満載だし、雪代先生の日本語は相変わらず怪しい・・・のですが、作者の強い思い込みというか、妙なエネルギーはひしひしと伝わってきました。
エロもかなり濃いし、量も多め。
そんなこんなで一気に読み終えた250ページ弱。そして読み終えて、いい年してな~んちゃってふたなり小説を読んだ自分がちょっと照れくさかったです。
あ、もちろん、ラストはハッピーエンドで、一度は冬月に身を任せようとした羽根でしたが、初夜の寝所に日夏が乱入して羽根をさらいます。そしてアオカンで「女の子の部分」に挿入。こう書くと、すごい話ですね、やっぱり。
そして、雪代作品ではおなじみですが、女の子のごとく可憐な受け(今回の場合、ふたなりですが)なのに、一人称が「おれ」。幽閉されていた時(8歳まで)からして「俺」なので、いつもに増して違和感を感じました。
B-PRINCE文庫はレーティングがないと思いますけど、この本を中学生とか読むのかなぁ。みろくことこ先生のかわいらしいイラストでカモフラージュされているけど、小中学生が読むことがないよう祈りますよ。
2008年7月7日初版 262ページ 640円+税
「ふたなり」のカテゴリをつくってみました。
ストーリーは・・・
高校生・羽根は、幼馴染の精悍な生徒会長・日夏の事が大好き…だけど、いつも彼は意地悪で冷たい。その原因は羽根と日夏の兄・冬月が付き合っていると、日夏が誤解している事で?実は、羽根の身体には『秘密』があり、その治療のため医者である冬月の元に通っているのだ。しかし、羽根が冬月に抱かれていると思い違いをした日夏の心には、激しい嫉妬が芽生え…羽根を押し倒して!?迸る独占欲とすれ違う恋心、大量書き下ろし付!! というもの
↑のストーリー紹介の文は、本の裏表紙をそのまま入力したのですけど、「書き下ろし付」の「付」に送り仮名はいらないのでしょうかね。
レイアウトを見ると、字数制限でムリムリだったのかな~と思いましたが。
さて、主人公の羽根(苗字ではなく名前)の一族には、時々「天使」と呼ばれる両性具有者が生まれていたようで、「天使」たちは一生、幽閉され、教育も受けず、一族の主の子供を産むだけの道具にされていました。そういう設定がまずあって、羽根は当代の「天使」だったのですが、当主となった従兄弟の冬月によって8年間の幽閉生活から解放されます。そして、冬月とその弟の日夏の家に引き取られ、現在では普通の高校生として暮らしています(冬月と日夏の両親はすでに亡くなっている)。
羽根の体の秘密は冬月が知っているのみ。日夏とは昔は仲がよかったものの、最近の日夏は羽根を疎んじ、避けているように見えます。
羽根は毎週土曜日に、医師である冬月から治療を受けている。治療といっても、産婦人科の内診台のようなものに横たわらせ、足を器具の上に乗せてからは、薬を飲まされて眠りに落ちるので、何をされているのかわからりません。ついでに、「鏡を使って変化があるかどうか、毎日、指で触って確認しろ」(P29)と・・・・・・ふたなりが主人公の場合、こういう検査シーンはデフォルトなんですかね。
羽根は完全な男になりたいと願っており、冬月はその治療を行ってくれていると思っていたが、なかなか成果は現れず、「初潮がくるかもしれないから」と、冬月からナプキンを渡されたり、下腹が痛んで「本当に生理が来るかも」とうろたえます。
冬月は羽根が女性化しつつあると言って、「それ(その理由)は、羽根が女の子である部分をあまりに頑なに拒否して、意識をしすぎているからじゃないかと俺は思うんだ。それだったら一度、女の子になりきってみたらいい」(P94)と、わかったようなわからないような理由で、羽根はゴスロリの格好をさせられ、一人で街に出されます。
その時、たまたま日夏にみつかり、ホテルに連れ込まれ、羽根の「秘密」を日夏に知られてしまいます。
日夏が羽根を邪険にしていたのは、お約束で「嫌っちゃいない。好きだった」というわけで、「男じゃないよ、お前は」「俺がお前を女にしてやる」(P126)というわけで、日夏が強引にエッチに持ち込むのですが、挿入先はなぜか後孔。日夏はもとからゲイという設定ならまだしも、彼女がいるストレート(のはず)なのに、なぜかアナルセックスを選ぶのです。
と、まぁ、なんというのか、何故「羽根」なんて妙ちきりんな名前をつけたのか(名づけたのは冬月で、羽根を助けだしたときに命名)、「天使」の設定がいいかげんだったり、冬月は羽根を女に近づけようとしていたけど、女性ホルモンを投与するわけでも、外科的手術をするわけでもなく「自然な方法を取りたかった」と言うものの、「自然な方法って何よ?」とか(あそこを弄繰り回すこと?)、羽根が徐々に男性化しているのはいいとして、膣がふさがっていくのはいくらなんでもおかしいだろうとか、もう、つっこみどころ満載だし、雪代先生の日本語は相変わらず怪しい・・・のですが、作者の強い思い込みというか、妙なエネルギーはひしひしと伝わってきました。
エロもかなり濃いし、量も多め。
そんなこんなで一気に読み終えた250ページ弱。そして読み終えて、いい年してな~んちゃってふたなり小説を読んだ自分がちょっと照れくさかったです。
あ、もちろん、ラストはハッピーエンドで、一度は冬月に身を任せようとした羽根でしたが、初夜の寝所に日夏が乱入して羽根をさらいます。そしてアオカンで「女の子の部分」に挿入。こう書くと、すごい話ですね、やっぱり。
そして、雪代作品ではおなじみですが、女の子のごとく可憐な受け(今回の場合、ふたなりですが)なのに、一人称が「おれ」。幽閉されていた時(8歳まで)からして「俺」なので、いつもに増して違和感を感じました。
B-PRINCE文庫はレーティングがないと思いますけど、この本を中学生とか読むのかなぁ。みろくことこ先生のかわいらしいイラストでカモフラージュされているけど、小中学生が読むことがないよう祈りますよ。