ペコリーノのBL読書日記

BLスキーのペコリーノのBL読書日記。素人の感想&個人的な覚書です。100%自分向けのためネタバレ全開です。

「YEBISU セレブリティーズ4」岩本薫・著 イラスト・不破慎理

2008-07-06 17:10:10 | 岩本薫
「YEBISU セレブリティーズ4」岩本薫・著 イラスト・不破慎理 リブレ出版B-BOY NOVELS
2006年7月20日初版発行 276ページ 900円+税

 4巻を買っていなかったので、すっ飛ばして5巻を読むか、4巻を購入するか迷いましたが、毒食らわば皿までということで、4巻も購入しました。

 ストーリーは・・・
 東京・恵比寿のデザイン・オフィスに集うのは、デザインもルックスも超一流の男たち。「Yebisu Graphics」―恋も激情も、すべてがここにある。圧倒的人気シリーズ、3rdシーズン!!張りつめた糸のように繊細で緻密なデザイナー・益永と、独占欲をむきだしに激しく彼を愛する久家。二人の関係は、新たに入社した8人目のエビリティ・浅倉維により揺さぶられる。追いつめられた益永は、ついに久家の腕を拒み…!? 豪華書き下ろしも収録


●出だしのもたつき
 1巻で久家×益永のカップルが誕生。2巻でアルベルト×東城のカップルが誕生。イラストの不破先生が描いていた漫画ではYebisu Graphicsを舞台に別のカップリングで話が進んでいたようですが、小説版では今のところこの2組のみのお話です。

 4巻では原点に戻って(!?)久家×益永のカップリング。
 久家の粘り勝ちのようなカップル誕生から、アルベルト×東城を横目に順調に愛をはぐくみ、初めての益永のフェ●チオ等、少しずつステップアップしてきた二人。
 今回はターニングポイントと銘打ったらちょうど良いのではないかと思いますが、順調だった二人に危機が訪れる話です。しかも、これまでいい人しか登場しなかった
Yebisu Graphicsに悪役・浅倉が誕生。浅倉の姦計で二人の仲に危機が訪れ、さらには久家の父親が「男同士なんて・・・」と、二人をノーマルな道に戻そうとやって来ます。
 
 4巻目ということで、これまで「エビリティ」シリーズを読んだことのない人に向けて、冒頭に説明があるのですが、この本は益永の一人称で書かれているので、益永の回想という形で説明がなされます。この、いかにも説明シーンというのがかったるかった(正直に言うと、やっつけの説明シーンに見えました)ので、物語の世界に入るまで少々時間がかかりました。
 しかも物語世界の説明で、なぜ、自分(益永)が久家と付き合っているのか・・・ということろで、久家がいかに魅力的でイイ男なのかというのを益永が描写するのですが、益永の一人称というところもあいまって、ひたすらこっぱずかしい。
 P10くらいから始まるのですが「すっきりシャープな輪郭。形のいい眉の下の、明るい鳶色の双眸。完璧なフォルムと高さを持つ鼻梁。艶めいて、肉感的な唇。そして、その洗練されたルックスからにじみ出る、超一流のホストもかくやという雄のフェロモン。---つき合い始めてそろそろ一年になろうというのに、毎回毎回あきもせず、その甘く整った貌にみとれてしまう」とかなんとか。
 かっこよくて金持ちで非の打ち所のない恋人が、つき合いだしてから一年以上たっても情熱的に自分を求めてくれる---このシリーズの中では久家×益永のカップルが一番人気だということですが、これがこの小説のファンの理想なのでしょうかね。完璧な白馬の王子様が倦怠期もなく自分を愛してくれる・・・なんというのか、きっとBLが好きな人とハーレクインが好きな人は根底が繋がってるのではないかと思います。
 
 ファンの人は楽しめるのでしょうが、そうでない人は読みながらポツンと蚊帳の外に置かれたように感じる一作だと思います。きっと、今公開中の映画「花よ/り/男子 ファイナル」も似たような感じじゃないかと・・・。

 不破先生の描き下ろし漫画でケイ×アキラというカップリングが出てきましたが、一体、誰なんだこの人たちは・・・。漫画も読んでよってことでしょうが、やめときます。

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