五里夢中於札幌菊水 

野戦病院へ出向予定。
医療崩壊に対して国民全てと共闘を夢想。
北海道の医療崩壊をなんとか防ぎたい。

処方箋は医学部定員増のみか?

2007-08-07 09:19:22 | 医療問題


ただ単に医師数、しかも僻地枠のみ増やすというのは今の医療崩壊に対して、
処方箋となるのか?危険な面を多くはらんでいる。


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医学部定員にへき地勤務枠を新設へ 都道府県に最大5人

2007年08月06日21時24分 朝日新聞

 政府は医師不足対策として、都道府県ごとに、大学医学部の入学定員を最大5人程度増やすことを認める方針を固めた。定員増加枠の学生には都道府県が奨学金を支給し、代わりに学生は、卒業後最低9年間、都道府県が指示するへき地の病院などでの勤務を約束する。早い都道府県では来春の入試から増加枠を設ける可能性がある。

 政府は昨年8月、人口や面積あたりの医師数が少ない10県と自治医科大学(栃木県)について、08年度から10人までの定員増を認めた。現在、11大学が計110人の定員増を文部科学省に申請している。地元への定着が条件だが、卒業後の勤務先までは拘束しないため地方の中核都市に医師が集中し、へき地の医師不足は解消されないとの指摘が出ていた。

 今回新設する増加枠で入学する学生については、卒業後2年間の臨床研修期間を含む9年間、都道府県が指示する医療機関で勤務してもらう。医師不足が深刻な産婦人科や小児科など、都道府県が求める診療科の医師になれば、勤務先までは指定しない措置の導入も検討している。

 増加枠を何人にするかは各都道府県が決め、一般の定員枠とは別に入試を行う。推薦、筆記など入試方法は各都道府県に委ねるが、将来にわたって地域医療を担う意欲をみるため面接試験は必須とする考えだ。

 増加枠の学生には入学金と授業料分の奨学金を支給する。学業に必要な生活費分も上乗せする方向だ。卒業後、約束通りに勤務すれば返済を免除し、従わない場合は奨学金の全額返済を求める。

 自治医大は、各都道府県から毎年2~3人ずつ学生を受け入れている。学生は、都道府県から奨学金を受ける代わりに、卒業後9年間は勤務先が拘束される。今回の取り組みは「各県自治医大構想」(厚生労働省幹部)ともいえる。

 今回の増員枠と自治医大の卒業生を合わせると、各都道府県は毎年最大で7~8人程度、へき地などに医師を計画的に派遣できるようになる。ただ、来春以降に入学する学生が卒業するまでに6年かかるため、今の医師不足がすぐに改善されるわけではない。

 07年入学の全国の医学部総定員は約7600人。総定員は70年代の医大新設で急増し、80年代前半は8000人を超えていたが、その後は医師数が過剰になるとの判断から抑えられてきた。政府は昨年に続く定員増を「臨時的な措置」としているが、医師不足の深刻化を踏まえ、定員抑制策の転換を求める声も出ている。

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中堅の医師が逃散している僻地病院へいきなり特攻隊として行っても、
満足な指導が果たしてうけられるだろうか?
9年間丸々僻地かどうかまで明言されていないが、
若しそうだとしたら非常に危険である。
しかるべき中核病院に派遣すべきた。
僻地の病院では重症患者は最後まで診れない可能性がある。
日々の診療に隠れている地雷原を検出する能力を高めるためには
前医ではなく後医として、重症患者とみっちり付き合う期間
があったほうがいいと思う。

専門医を取得したあとに僻地でもいい。
医師数増加は、目の前の政策ではなく、10年後、20年後
に生きてくる政策と考えて欲しい。

目先の課題としては、診療報酬引き下げによる
病院が赤字になるのがあたりまえの政策を修正することではないか?
また、7:1看護導入で地域中核病院は看護師を集められず
瀕死の状況である。

中期的には、医療クラークなど導入して、
医師の事務作業を軽減することであろう。

増員となった医学生が医師になる頃には、
行き先になるべきはずの病院は、
既に経営が成り立たなくなって存在しないかもしれない。

参考ブログ

座位の夢想;医師包囲網 その全貌(の一部)
-2007-05-16


座位の夢想;医師過不足論について
-2007-06-05


マイアミの青い空;医師不足毛のある議論
-2007-06-05



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