パソコンよろずQ&A

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Boot Camp 1.1.1でWindows Vista RC1をセットアップするには(前編)

2006年09月19日 | Mac

Windows Vista RC1 ビルド 5600(以下、Windows Vista RC1)の公開も始まり、Boot Campも1.1.1 Beta(以下、Boot Camp 1.1.1)とマイナーバージョンアップされています。この節目にMac OS XとWindows Vista RC1のデュアルブートマシンをセットアップする方法を改めて解説させていただきます。ここではMacBookでの手順をご紹介しますが、それ以外のIntel Macでもお役立ていただける部分もあると思います。

Windows Vista RC1では標準でAero Glassに対応したディスプレイドライバや無線LANドライバが付くなど、完成度の高さはBeta 2を大きく上回ります。反面、Boot Camp 1.1.1のiSightドライバを正しく動作させられないほか、いくつかのソフトウェアが自動起動できない、といったBeta 2からRC1への仕様変更によるものと思われる問題点もあります。

それでは毎度のお約束ですが、いちおうお読みください。

【注意!】これらの手順のすべてが、製品ではないベータ版で行われています。これらの手順でインストールされたOSは私の環境での動作実績はありますが、必ずしも皆様の環境で同様に行えることを保証するものではありません。 Apple、Microsoft、パソコンよろずQ&A管理人のいずれも、この情報を元に実施した作業のいかなる責任の一切を負わないことを、あらかじめご承知おきください。

■概要

【用意するもの】
・Intel Core Duo プロセッサ搭載 Mac
 1GB以上の搭載メモリを推奨
 (MacBookの場合はMemory 512MB x 2のデュアルチャネル構成)
 ハードディスクに20GB以上の空き領域を推奨
・Windows Vista RC1 ビルド 5600
・その他ソフトウェア
 Boot Camp 1.1.1 Beta
 ProMouseEnabler(右クリックソフトウェア、フリーウェア)
 Change Key(キーマップ変更ソフトウェア、フリーウェア)

【セットアップの順番】
・MacBookにBoot Camp 1.1.1をインストールし、ドライバCDを作成する
・Boot Campアシスタントでパーティションを切り分ける
・Windows Vista RC1のDVDから起動して、パーティションをフォーマットし、インストールする
・ドライバCDから各種ドライバ展開して個別にインストールする
・右クリックユーティリティなど、その他のソフトウェアをインストールする

【セットアップ完了後の状態】
Mac OS X側
・Mac OS XとWindows Vistaのデュアルブート環境が構築できます
・Mac OS X側では、Macのボリュームのほか、Windows Vista RC1のインストールされたNTFSのボリューム(読み込みのみ)がマウントされます
・起動ディスクが切り替えられます

Windows Vista RC1側
・いくつかのACPI機能が無効ですが、スリープと休止状態は有効です
・内蔵iSightは無効です
・キーボードの「¥」「_」「英数」「かな」キーと、いくつかのMac固有のキーが無効です
・日本語切り替えは別のキーに割り当てを変更することで可能です
・マウスの右クリックはフリーウェアを利用することで可能です
・Windows Vista RC1側が起動ディスクに設定されている場合は、Optionキーを押しながら起動して起動ディスクを切り替えます

■Boot Camp 1.1.1の導入
Boot Camp 1.1.1を以下のURLからダウンロードします。

・Boot Camp パブリックベータ
http://www.apple.com/jp/macosx/bootcamp/

インストール方法は、同じURLで配布されているインストール&設定ガイドに非常に詳しく記載されていますので、こちらをお読みください。このガイドの手順2までを実行します。

パーティションを設定する際には、Windows Vista RC1をインストールするパーティションとして15GBを確保することをおすすめします。15GBあれば、Windows Vista RC1とOffice 2007 Professional Plus(いずれも2006年9月現在のベータ版)をインストールして利用するに十分な領域を確保できます。ただし、この場合Boot CampアシスタントはMac OS X側に5GBの空き容量を確保しようとするため、都合20GBの空き領域があらかじめ必要ですのでご注意ください。

■Windows Vista RC1のインストール
前回Boot Camp 1.1.1で行った作業によって、パーティションは3つ表示されます。1つめのパーティションがEFIと呼ばれる200MBの領域、2つめのパーティションがMac OS XのHFS+の領域、そして3つめのパーティションがWindows Vista RC1をインストールする領域です。

2006年9月19日現在、Windows Vistaのカスタマープレビュープログラム(以下、CPP)が始まっていますので、以下のURLからWindows Vista RC1を入手してください。

http://www.microsoft.com/windowsvista/ja-jp/preview.mspx

ちなみに、すでにWindows Vista Beta 2の時点でCPPに参加済みの方は、上記URLからはダウンロードできません。別途メールで以下のURLが連絡されていますのでこちらからダウンロードしてください。下記URLはISOファイルのダウンロードのみですが、プロダクトIDはWindows Vista Beta 2と同じものが使用できます。

http://download.windowsvista.com/preview/rc1/jp/download.htm

 Windows VistaのDVDを挿入し、Optionキーを押しながら起動する

※Boot Camp アシスタントからインストーラを起動した場合は、起動ディスクがWindowsパーティション側になっているため、Optionキーを押す必要はありません

 ブートデバイスの選択画面でDVDを選択する
 「Windowsのインストール」画面が表示されたら、「次へ」ボタンをクリック(標準設定のままで問題ありません)
 「インストール」をクリック
 プロダクトキーを入力し、「次へ」ボタンをクリック
 ライセンス条項を確認し「条項に同意します」にチェックを付け、「次へ」ボタンをクリック
 「カスタム(詳細)」をクリック
 インストールパーティションとして「ディスク0パーティション3」をクリックし「次へ」ボタンをクリック
 以降、メッセージに従ってインストールを最後まで行う
10 インストール中に再起動された場合は、起動時にOptionキーを押しながら起動して、Mac OS Xではないパーティションを選択し、インストールを続行する

※私の環境のみかもしれませんが、再起動時に画面がブラックアウトして再起動しない場合があります。しばらく待っても(5分程度)その状態のままの場合は、電源ボタンを長押しして強制的にシャットダウンしたのち、再度起動してください。

11 正常にインストールが完了すると、アカウントなどの初期設定画面が表示されるので、画面にしたがって初期設定を済ませる

ここまででWindows Vista RC1自体のインストールは完了です。この時点で、ディスプレイドライバをはじめ、無線・有線LANなどのWindows Vista RC1に標準で搭載されているドライバが自動的にインストールされています。

■Macintosh Drivers CDからのドライバ抽出
Boot Camp 1.1.1で作成したMacintosh Drivers CDはWindows XP用であるため、そのままインストールを行うと、途中でエラーが出る、不要なドライバがインストールされるといった不都合が生じます。そこで各種ドライバプログラムだけを確保して、手動でインストールすることにします。

 Macintosh Driver CDを挿入する
 自動起動の画面で、「フォルダを開いてファイルを表示」を選択する
 表示されたエクスプローラウィンドウのアドレス欄をクリックし、表示されたドライブ名(例:D:¥)に続けて「Install Macintosh Drivers for Windows XP.exe /V /a」と入力してEnterキーを押す

※しばらく画面は変化しませんが、CDから200MB弱のファイルの読み込みにしばらく時間がかかるので、あせらずに待ってください。

 「ユーザーアカウント制御」ダイアログが表示されたら「許可」をクリック
 「日本語」を選択し「OK」ボタンをクリック
 ファイルの展開が完了したら「次へ」ボタンをクリック
 サーバイメージのインストール先を入力する画面が表示されたら「参照」ボタンをクリックして、以下の順にたどって「OK」ボタンをクリック

 ▽デスクトップ
  ▽(ユーザー名)
   ▽ドキュメント

 「インストール」をクリック

※再び画面は変化しませんが、200MB弱のファイルの展開にしばらく時間がかかるので、あせらずに待ってください。

 「完了」ボタンをクリック
10 左下のスタートボタンをクリックし、「ドキュメント」をクリックして、「program files」と「System32」の2つのフォルダがあることを確認する

これでドライバ類の抽出が完了しました。この操作では、ドライバ以外のユーティリティソフトウェア類も抽出されます。

■Intel Chipset Softwareのインストール
Intel Chipset Softwareを適用しなくてもWindows Vista RC1は動作します。特別な理由がなければインストールする必要はありませんが、参考までに方法をご紹介しておきます。

1 左下のスタートボタンをクリックし、「ドキュメント」をクリック
2 「program files」-「Macintosh Drivers for Windows XP」-「Intel Chipset Sofware」の順に開く
 「Setup」をダブルクリックして起動
 「ユーザーアカウント制御」ダイアログが表示されたら「許可」をクリック
5 ウィザードに従って、ドライバのインストールを進める

※初回は正常なインストールプロセスではないため、一瞬でインストールが終わった“ように見えます”。

6 「プログラムの互換性アシスタント」ダイアログが表示されたら、「推奨の設定を使用して再インストールする」をクリック
7 再びインストール画面が表示されるので、ウィザードに従って、ドライバのインストールを進める
8 「はい、コンピュータを今すぐ再起動します。」を選択して「完了」ボタンをクリック

最後に再起動を促されますが、USBコントローラの更新タイミングによって、マウスとキーボード操作ができない場合があります。マウスとキーボードが自動で再認識されるまでしばらく待ちましょう。

■オーディオドライバのインストール
オーディオドライバをインストールします。RealtekとSigmaTelの2種類のドライバが用意されていますが、MacBookはSigmaTelを使用します(MacBook Pro、iMac、Mac miniも同様と思われますが検証できておりません、コメントでご報告いただけるとありがたいです)。

 左下のスタートボタンをクリックし、「ドキュメント」をクリック
 「program files」-「Macintosh Drivers for Windows XP」-「SigmaTel」の順に開き、「setup」(アプリケーション)をダブルクリックして起動
 「ユーザーアカウント制御」ダイアログが表示されたら「許可」をクリック
 ウィザードに従って、ドライバをインストールする
 インストールが完了すると、タスクトレイのスピーカーアイコンが有効になって、音が出るようになる

あまりに長くなりますので、後編に続きます。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
トラックバックさせていただきました。 (magurofu)
2006-11-22 13:55:16
大変助かりました。
AirMacが全然認識できなかったのですが、
このサイトのおかげで無事認識させることができました。

ありがとうございます!
返信する
ご評価いただき、ありがとうございます>magurofu様 (管理人)
2006-11-23 00:57:01
コメント、トラックバックありがとうございます!

Core 2 Duo搭載の新型MacBookでもお役立ていただけているとは、何よりです。

今後ともよろしくお願いいたします。
返信する