権威主義がちで、独裁を気取りたがるほどの存在は、自身の不利を過分に隠匿するし、なんなら「ないこと」にするために、執拗で入念な供託を周囲にも求めるので、「その場限り」な終幕には、都合よくいいことばかりで埋め尽くすことが叶う。
その不正確さゆえに、見せたいものだけで埋め合わすがゆえに、違和感のあるディストピアっぽさが工面され続け、裏面で募り続ける「不都合な真実」の群体は膨張を増すが、減るどころか加速度的に反骨心を高めていく。
長期的には「長持ちしない」やり口なのだ。
反面、民主的で、誰もの声を聞き受け続けるのは我慢を強いられもするし、醸成までに時間がかかる。
誰もに我慢を強いるやり方だけれど、その時間を費やした分の情勢は強く、説得力が満ち、「一朝一夕の成り立ちでなさ」は長期に渡る運用に耐えうる堅牢を「備える」品位に至れている。
長く浸透できるにも訳がある。
手っ取り早く、なるものは成り上がりに過ぎず、すぐ先に「霧散」しやすい。
なにせもろい。
強硬に見えるのは戦略であり、強硬でなくては存在の否定が目先にチラつくが故の、臆病が本性で、疑心暗鬼に満ちて人生が潰える。
とにかく、隠す。
見せない。
ないことにする。
あったにしても小出しに粘る。
粘っても、つまびらかにはしない。
相手が根を上げるまで、ほとぼりが冷める時もあるだろうと値踏目うほどには狡猾。
卑怯を絵に描いたような、クズっぷりが肚の底に透け、次第に顔つきと所作に隠せ果せなくなるほど醜悪なものを宿して刻んでしまう。
こうなると、周囲も手の施しようが無くなるので、見放しに入る。
ほらね？残しときようがないんだよ。汚いし、みすぼらしいし。
普通、にしてられない存在にはご用心。
心許なさか、やましさで、隠しておくスタートでしか始めらんない相手ってことだから。
普通が一番頑健なんだ。