映画が大衆娯楽のオスである時代に、テレビだのアニメだのが本当に「サブカルチャー」扱いの俎上にも乗れやしないうちに、黙々・粛々とアニメを作り続けてくれた先達の「意地」はその人生の後半でずいぶん華やかに花開いたと思う。
アニメが「漫画映画」呼称されてたときには、まだ「漫画ばっか読んでるとバカになるよ」がお馴染みのフレーズであり、さげすまれもする社会的地位だった。
それが夕方17時台から19時台までテレビが「アニメ尽くし」の時代が黄金期となり、頻繁に再放送があり、地方のUHF局だって、アメリカの廉価アニメの鬼のような再放送尽くしで夕刻を埋めていた。
富野監督が延々と生涯を「テレビアニメ」に軸足を置いてくれて、本当に生涯をそこに費やしてくれた恩恵は、甚大で勇敢で密度高い日本の宝と言っていい。
前世紀に「ザンボット3」「ダイターン3」のシリーズ3作目の「ガンダム」が令和の今、大阪万博で天を指し示す実物大としてモニュメント化してる。
世界は日本のアニメを扱うとき、「象徴」としてガンダムを扱う。
このキービジュアルは日本の代名詞といって過言ではない。なんといっても師である手塚先生の「鉄腕アトム」よりも、今や断然「ガンダム」が世界に威力してる。
そして他国はこれに匹敵する裾野を有した仮想世界を構築できないと思う。
富野監督は生涯をテレビアニメに投じてくれた。映画を作れても、テレビにちゃんと足を残し続けた。
この普通でなさを、日本人は誇った気持ちで胸に刻んでいい。
ひゃー💦
「ザクレロ」と「ゲルググ」も気になるのです。