スキーのブーツを選ぶときに、70とか100とか130とかって聞いたことありませんか。
あるいは、スポーツ用品店にいって、一番安いブーツを買おうと思ったら、これは70のレンタルと同等のブーツだからせめて100くらいにしないと、とか。
あの数字はフレックス (Flex / Flex Index / Flex Rating) と呼び、ブーツのシェル(外側のプラスチック)の硬さを指している。日本語で言うと柔軟性指数ですね。
指数だからして、数字の大小には意味があるが、実は数字自体に多分意味がない。
例えば70kg重だったら質量だし、70cmだったら長さだ。70kgの人と、80㎏の人、体重は約1.14倍違う。
翻って、フレックス70って80とどう違うんだ? Flex=80 はFlex=70より1.1倍硬いのだろうか? 調べた限りどこにも書いてない。
80は70より硬いが、別に1.14倍硬いというわけではなさそうだ。80は70より硬い、ただそれだけ。
硬さというのはよく考えてみたら定義が難しい。
壊れにくいこと? ゴムだって壊れにくい。
叩いても壊れないこと? ダイヤモンドは硬いっていうけど、衝撃には弱いらしい。
徐々に加わる力に変形しないこと?
「硬い」というのはどうもそのように定義されているようだ。
硬さは一般的には押込み硬さ=押したときの変形のしにくさで表現するらしい。単位系でいうと、圧力と同じ。ある力(kg / s2)を加えたときに、変形した表面積mm2で割る。ゆえに単位は kg / s2・mm2 となる。
硬ければかける力に対して表面積は変形しにくいので、その数字は大きくなる。大きい方が硬い。
ブーツのシェルが硬いとなぜ良いのか?
レースなどではスキー板を動かしたい瞬間に動かしたい方向へ動かせた方がよい。ブーツがふにゃふにゃだと、脚(足じゃない、2本のアシぜんたいのこと)からスキー板へ動きが伝わりにくい。
スキー板が制動しにくいと、思うようなターンができない。逆にブーツが硬いと、脚とブーツは一体に動くから、スキー板をコントロールしやすい。
話は戻って、例えばSALOMON サロモンのサイトには、フレックスの幅は60から150までと書いてある。
つまり、Flex 50とかFlex 160とかは存在しない。
60-70が初級者
70-110が中級者
120-150が上級者
LANGE ラングも同じ。
60-90が初級者
90-110が中級者
110-が上級者
という分類をしている。ただ2019-20シーズンカタログを見た感じでは、レース用のブーツでもFlexは130までしか出していない。
HEAD ヘッドはもっとダイナミックで、下は40から(子供用だけど)、上は160までのFlexがある。
REXXAM レグザムはフレックスの代わりにトルクという概念を用いている。トルクってあのクルマなんかに使う、モノを[1]回転させる力のことですね。
こちらは子供用を除くと、87から150まで。10刻み・5刻みでないのは、4社の中でREXXAMだけ。
フレックス値 / トルク値はブーツの硬さのことであり、それが高いとスキー板をコントロールしやすくなるのは納得できる。でもその数値が示す値の硬さは、メーカー共通ではないみたい。フレックス90の硬さは、メーカーによって異なる。なんといってもREXXAMとその他じゃ呼び方も違う。結局どのフレックスを選べばいいんだろう?
私のお勧めは
大きさが足に合ってること
軽いこと
バックルが4つついていること
そこそこ安いこと
見た目が格好いいこと
の5点です。フレックスが高かろうが低かろうが、大きさが合ってること、しっかり締められることが大事。ブカブカだったら板をコントロールできないし、きつすぎ・重すぎなブーツはモチベーションが下がります。まず脚と一体化できて、できれば軽くて疲れにくいブーツがお勧め。でもバックルが3つしかないのは、それだけ最初から安めに、緩くしか締められないように作られているということなので、私なら買わない。最後にモチベーションという意味では見た目も大事! わからなければ、まずそこそこのブーツを買ってみて履き倒し、70と100と130の違いが分かるようになったら次のブーツを選べばいい。
<p>私はHEADのフレックス100のブーツを履いてますが、例えば今シーズンなら
これなんて良さそうに見えます。