忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな 右近
最近、ユウト君が学校で習っているのか百人一首を口ずさむ。
そういえば・・・思い出すなあ。
昔から国語の教科が大好きで、中学に入ってからは古典が特に好きだった。
そのときに触れた百人一首にはなんだかとても惹かれた。
訳の本と百人一首を首っ引きで調べて覚えたっけ。
おかげで全部覚えて、小さな田舎の学校だったけど
百人一首大会ではいつも1・2位を争ってた。
ちょうど、その頃。
少女マンガといわれる系列の分厚い雑誌もよく読んでて
(親戚の叔母ちゃんがよくおいて帰ってたので)
そのときに、確か・・和田慎二だったと思うんだけど、
(後にあの有名な『スケバン刑事』を発表した作家ですね)
が、読みきりで描いてた話しに新撰組の物語があって。
沖田総司を主人公にしてた話し。
その頃の感性に新撰組、特に沖田や土方の生き様というのが鮮烈で。
物語の中で、沖田総司が詠むのが冒頭の句。
もう、この句はゼッタイ取るんだ!ってくらい気合入れてたなあ。
意味合いなどはよく分ってたんだかどうか・・・
でもきっかけはどうあれ、興味を持ったし覚えたし。
そんなこともあるからマンガも好きなんだけどさ。
だって、人の記憶に30年近くも残って強い印象を残すなんて
他のことでもそうはないよね。
さあ、ユウト君の今、どんなことが印象に残るんだろうなああ。。。
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因みに、ネットで調べた口語訳などを↓ここからの引用です。
http://contest2.thinkquest.jp/tqj2003/60413/page38.html
■口語訳
あなたに忘れられるわたしのみの不幸せなど、わたしにとってはなんでもありましせん。ただ、いつまでもわたしを愛してくださると、神におちかいになったあなたが、そのちかいを裏切ったために神さまの罰を受けて、死んでおしまいになるのではないかと、それが惜しまれてなりません。
※人の命・・・恋の相手の命をあらわす。
■作られたワケ
敦忠と右近は愛し合っていました。でも、「敦忠は最近、他の女の人のところへ通っている」という噂を耳にした右近は、この歌を作ったそうです。
■作者プロフィール
右近(?~?)
平安時代の中頃の女流歌人。右近少将藤原季蝿の娘で、父の官職の名から右近とよばれました。醍醐天皇のきさき穏子に仕え、藤原敦忠や師輔ほか、多くの貴族たちと恋をかさねました。