オトン介護日記~未知の世界へ~

認知症になったオトンの介護日記。
不安と不満を延々ぶちまけます。

そこまで選択あったんかい!

2018-06-09 13:29:26 | 介護日記
オトンの転院日。

転院先の担当医からの話で、
「最終的には看取りということでよろしいですね?
その看取りでも、最後の最後まで皮下注射を希望されるか、
血管に注射が入らなくなった時点で自然看取りにするかがありますが、
どちらにされますか?」

と聞かれた。

「え!?」

ちょっと待って!ちょっと待ってよ!!
ここに来てまだ選択を迫られるの!?


どうやら私は勘違いをしていたらしい。
皮下注射の前にも一段階あって、それがいままで大学病院でも受けてた血管に栄養を送る点滴で、
血管に針が刺せなくなった時に、皮膚に刺して細々と栄養(この時点だとほぼ水分らしい)を送るのが皮下注射というものらしい。
ホントのホントに最後の栄養摂取方法のようだ。

担当医曰く、
「ウチの病院では看取りの方で皮下注射まで希望される方はほとんどいません。
みなさん血管に刺せなくなった時点で最後の看取りをされます」

どうやら皮膚に注射をすると水ぶくれができやすいらしい。それがなんとも痛々しいそうな。
「この点滴をしたからと言って容態が回復に向かうというようなことではなく、
どちらかというと痛い思いをされるだけです。
失礼ですが今の時点ではご本人自分がどういう状況か分かっていないと思います。ただ苦痛は感じます」

先生言い切ったぞ!
先日の相談員さんといい、ここの病院の方は泣きたくなるくらいキッパリハッキリモノを言う。
きっと、そういう患者さんが多いからこそ家族にヘンな期待もたせないように、
腹をくくるように言ってくれてるんだと思うけど。

この時点でオトンの血管に点滴ができるかも不明な状態。
もしできなくて、皮下注射もしないとなったら
オトンの余命は数日と言われた。

(1週間とも言わないんだ…)

一気にその時が近付いてきた感じがした。

アニキは皮下注射まで希望したそうだったけど、
オカンがそれを嫌がった。
あからさまに反対とは言わないが「そこまでしても…」と言葉を濁した。
私は最初からオカンの決断に従う意向を示しているのでここでは黙っていた。
アニキの目が涙ぐんでいくのが見えた。

私は決してもらい泣きしないと心に決めている。
一度大泣きしているから葬儀の時まで泣かないと決めたのだ。

先生との面談後看護主任さんにオトンの血管の様子を見てもらって
とりあえずOKとのことで、血管に栄養点滴をしてもらうことになった。
皮下注射はしない方向で。

それでも、余命は今月いっぱいらしい。


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