オトン介護日記~未知の世界へ~

認知症になったオトンの介護日記。
不安と不満を延々ぶちまけます。

いっぽうか

2017-03-23 11:03:05 | 介護日記
オトンが施設に移動してから初の通院日。
2週間分の薬をもらって施設に戻った時に、
薬を管理してくれているスタッフさんに
薬局で貰った薬をそのまま渡した時に、

「あれ?【いっぽうか】してないんですか?」

と聞かれた。

イッポウカ???

なんですかそれ?


?顔で顔を見合わせるオカンと私。

【一包化】
スタッフさん曰く、
薬の飲み間違いなどを防ぐために
薬を飲むタイミングごとに袋に詰められた状態のことを言うらしい。

そういや、言われてみれば、
最初にショートステイの申し込みをした時に
薬は朝昼晩と個別に袋に入れて持って行っていたし、
オトンが入院してた時の薬は、
毎食毎に透明な小袋に入って看護師さんが
飲ませに来てくれていた。

おぉ!あの状態のことをいうのか。

なるほどなるほど。

だいたいの薬局でしてもらえるから
次回そう言って下さいね。と言われた。

で、今週の火曜日。
前日が祝日で休みだったせいか、病院が激込み。
当然調剤薬局も激込みなわけで…、

人生初、薬出してもらうまでに1時間30分も待ったわ!!(><)

待っている間、調剤室の方からガシャンガシャンと何やら機械音がする。
そうか、これが一包化している機械の音なんだ。
今まで何気なく聞いていた音に意味を見出した瞬間だった。

順番待ちしている間、何気なく他の患者さんの薬の受け渡しの様子を見ていると
結構みなさん一包化してもらっているみたい。
だから余計にに時間がかかるのね…(^^;
お互い様だから仕方ないか。


診察終わった時点で帰りの介護タクシーの予約をしていたので、
私だけ後で電車とタクシー乗り継いでオトンの施設に戻る有様。
オトンはタクシー補助券あるけど私にはないもんなぁ…。
けっこういい予定外出費でしたわよ、えぇ(T T)

オトン何気に人気者!?

2017-03-09 11:26:28 | 介護日記
退院してからの初通院日。
初めて介護タクシーを手配して病院まで乗っていった。
(退院当日は、私は荷物運搬係で介護タクシーには乗れなかったのだ)
車いすごとバンの車に乗っけてもらうんだけど、
まぁ言うたら荷物運搬用だわな(笑)
でも、ウウィーーーーンと音を立てて車椅子がタクシーに運ばれる様は
ちょっとカッコイイと思った。
昔のロボットアニメの操縦室に入るみたいな感じ(笑)

さてさて病院についてからは一苦労。
何せオトン叫ぶ叫ぶ。
相変わらず「バカヤロー!」が響き渡る。
病棟にいた頃はそれが当たり前だったから皆我関せず。
(…というか看護師さんと似た症状の患者さんしかおらんし)

どっこい、一般外来はそうはいかん。

皆さんの視線が痛い痛い(><)

「うわ!何この人!?」…て感じで見る人もいれば、
「あ~あ…」…って感じで見る人もいれば、
「明日は我が身かも…」…って感じで見る人も、
いたハズ。
(全て私の妄想ですw)

ひぃぃぃ…と思いながらも案外早くオトンの番が来て診察室へ。
ま、こんな状態ですから医師からも特に別段変わったことは言われず、
また2週間後に様子見せに来てくださいと言われて、はい終了。

再び待ち合いエリアで視線の嵐。

と、そこへ
オトンの怒鳴り声を聞き付けて、外来受付の看護師さんがわざわざ
出向いてくれて
「〇〇さん、元気?」
と声をかけてくれた。
その人は以前病棟でオトンの世話をしてくれていた人の一人で今は外来担当に異動したらしい。

「元気です」
こういう時のオトンはすこぶる外面がいい…。
ほぼ条件反射。
さすが元営業マン。

(うわ!まともに喋った)
私とオカンが驚くほど流ちょうに返事を返したオトン。

総合受付を済ませて薬を取りにいって、帰りの介護タクシーを待っている間も
オトンの「バカヤロー!」は続く。
外来の患者さんが通るたびに反応して奇声を上げる。
ホントに困ったちゃんだ。

で、またそこへ、
「〇〇さん、お元気ですか?」
と声をかけてくれたのが、入院時担当してくれたケースワーカーさん。

「元気です」
オトンまたしても外面ヨシ男さん。

看護師さんもワーカーさんもオトンの叫び声を聞いて
わざわざ会いに来てくれた。
ありがたいことですわ。

オトン何気に愛されキャラなん!?

多分ギャップ萌えというやつだろう。
普段「バカヤロー!」ばかり言うオトンが、
たまにめちゃめちゃ素直に
「はい」
とか
「おねがいします」
とか返事することがある。

その落差に看護師さん達はキュンキュンしちゃったんだろうな(笑)







オトンの涙

2017-03-07 07:31:02 | 介護日記
オトンが施設へ移って10日程たった。
移動3日目で隣室から苦情が来て早々部屋替えになったオトン…(^^;
あいかわらず「バカヤロー!」の怒鳴り声はなくならない。
施設内で通路沿いではなくトイレを挟んで隔離された感じの部屋へ移動となった。

昨日私とオカンが様子を見に行った時、
最初はうたたねしている感じだったが、人の気配に気付いた途端に
「アァー!」とか「バカヤロー!!」の奇声と左手パンチ攻撃が始まった。
(オトンは左脳にどうやら脳梗塞があるらしく右手がほとんど動かない)

オカンがなだめすかしながらオトンの右手のリハビリもどきをしていると、
ふとオトンの右目に涙が浮かんでいた。
別にあくびをしたわけでもない。
けど、
年寄りだからたまにこういうことがあるかもしれない。

でも、
なんでか、
その時私は思った。

「あぁ…やっぱオトンが一番ツライんだ」

言葉も話せなくなって、多分今自分がどういう状況になっているのかも分かっていない。
分かってないけど、いい状況でないことは分かっている。
…と思う。

不憫というか憐れというか…。

介護する側がツライという思いは今も私の中で確固たるものがある。
でも、介護される側もツライんだろうな…。

という考えができるようになった私は、
ひとつお利口さんになったのかしら???

なんてことを考えながらティッシュでオトンの涙を拭った。