誕生日

昨日はオトンの誕生日だった。
７４になった。
ちょうどデイ・サービスの日だったので、
施設の方でもお祝いをしてくれたようだ。

オトンがデイに行っている間、
オカンと買い物に出かけて一応こちらでもケーキを用意。

オトンが帰ってきたら、さっそくオカンとケーキを食べたようだ。
（私は夕勤なのでその頃はお昼寝タイム）

私が起きた時には、テーブルの上に食べ終わったケーキの皿と飲みかけのコーヒー。

ちょうどトイレから戻ってきたオトンがそのテーブルを見て言った。

「これ食べられるのか？」

…認知症の７４歳の誕生日なんてこんなもんだ。

手刀

よくマンガやドラマであるじゃん？
手刀一発で相手を気絶させるシーン。
手刀じゃなくても鳩尾に一撃で相手を失神させちゃうっての。
で、背中なんかグってすると意識戻るってやつ。

あれって現実でも可能なの？
空手とか柔道とか少林寺とか習ってる人ならできたりするもん？

現実に可能ならぜひともオトンに食らわせたい。

まぁ、素人の私がやったら手首骨折するんだろうだけどさ。


騒ぐオトンに一発！
これで大人しくなる。
静かになる。


「ぃやっかましいわぁ～！！このボケがぁぁぁ！！」
今は顔面飛び膝蹴り食らわしたいのを必死に堪える日々。

まぁ、素人の私がやったら半月板損傷するんだろうけどさ。

人間って…

何のために生きてんだろね。

なんか哲学的な話しになりそうだけど
ならないよ。
だって、ただのグチだもん（笑）

「この人生きてて何の意味あんだろ？」
って、オトンを見て日々思う。

認知症になって自分のこともわけわかんなくなって、
まぁ、本人にそんな自覚はないけどね。
奇妙な雄叫びあげて、飯食ったばっかなのに「食ってない！」とわめき散らす。
トイレで用も足せず洩らしまくり、
毎日徘徊。
そのくせ体だけは妙に健康。

ホント、この人　いつまで生きるんだろって思う。

多分これは、オトンと私との親子関係の問題もあると思うけど、
（それはおいおい語らせてもらいます。あ、別に血が繋がってないとかじゃないからｗ）

そう思わずにはいられない。


話しそれるけど、
ここ数日芸能人の癌の話題が世間を賑わしている。

前にも書いたけど、
癌って分かって死ねるだけマシだと思う。
だって、色んな人に惜しまれて亡くなるんだもんね。

ウチみたいに「やっと…」と思われることはないはず。

本人も何と言うか…自分の死期についてはある程度自覚できるわけじゃん。
そりゃ、死への恐怖とか未練とか色々あると思う。
でも、交通事故とか自然災害で突然命奪われるよりナンボかマシじゃね？
なんか癌ってだけでやたら取り上げられるのって腑に落ちないんだよね。
ま、でも有名人のこういう病気がきっかけで病名とか病気の仕組みが世間に認知されるっていうのは
ありだと思う。

どのみち、人間　いずれ死ぬんだけどね。

昔誰かが言ってたな。

「人生とは死ぬまでの暇つぶし」

気合いか雄叫びか

オトンは一人で風呂に入れない。
オカンとアニキの二人がかりで服を脱がせる。

服を脱がせるときも湯船につかる時も体を洗う時も、
最近のオトンはやたら叫ぶ。
「えい！」
「やぁ！！」
「オッケー！！」
などなど…。

夜中に起きられると面倒なので、
オトンの入浴時間は割と遅め。
かならず22時過ぎてから入れるようにしている。

だから、この時間に浴室で大声出されると
超～～～ッ近所迷惑（＞＜）
しかもやたら声がデカイ！！


やめろや　ボケッ！！
うっせんだよ！！


一度「ご近所迷惑だから」と言ってみたものの通じるわけがなく、
「何を言っている一般常識だろうがッ！」と返された。

その一般常識が欠如してんのがおのれじゃ～ッ！！

あぁぁぁぁぁ～！！もおぉぉぉぉぉ～ッ！！
仕事から帰ってきてこの雄叫びを毎晩聞かされるストレス。

いや、これに限ってはご近所さんの方がストレスかしら。

すみません…。