「ネナンちゃん!」
ネナンちゃんは痛みに耐えられなくなったのか、ふいにその声を止めた。そしてそれと共に、ネナンちゃんはがくんとうなだれてしまった。それと同時に、大きなポニ子も止まる。どうやら痛みで意識が飛んだみたいだ。
このままじゃまずいと、勇者とアイが飛び出す。私はネナンちゃんの状態を確かめることにした。さっきの時空間の攻撃……それを解析するためにも大切だと思ったんだ。
私……というかG-01なら時空間の攻撃にも対応できる……と思ってたけど、いまのはもしかしたら例外かもしれない。だからまずは情報を得る事が大切だろうってね。それにネナンちゃんが無事かどうかも確かめる必要がある。
まあデカいポニ子事態は維持されてるし、死んでるわけじゃないとは思う。ただネナンちゃんはまだまだ幼い。だからこそ、許容量を超えた痛みに脳が意識を手放したんだろう。
でも疑問はそこじゃないんだよね。どういうことかというと……
「ネナンちゃんの体には傷が見えない」
それである。痛みが走ったとなったら普通はどこかに傷ができたって思うじゃん。けど違う。ネナンちゃんは無傷だ。けど、気絶してしまった。それだけの痛みを加えられたということだ。外傷じゃないのなら、内傷だろうか? けど……実際すでにG-01で調べてるが、体の内側にもネナンちゃんに傷はない。時空間をずらして、内臓だけを刻む……とか言うことが出来てもおかしくなんてないが、そうじゃないらしい。
まあそんな事をされたら口から血を吐いて死にそうではある。でもネナンちゃんきれいなままだからね。一体何を負ってネナンちゃんが気絶したのか……それがわからないのはなんか不気味だ。
とりあえずネナンちゃんは無事みたいだが……ネナンちゃんの外装になってる大型のポニ子のせいで回復することができない。いや、回復する傷なんて無いだけど……でも安心のためにもって思うじゃん。どうしよう……と思ってるとコクピット内にいるポニ子(本物)が胸を這ってその旨を手でトントンしてる。
「ぽーに!」
なんか任せろ? って言ってるみたいだ。私が返答する前にポニ子は床に染みるようにして消えていった。そして次に現れたのはネナンちゃんの上……もっと正確に言えば、ネナンちゃんを覆ってる大型のポニ子の上に本物のポニ子が現れた。そして直ぐに、その大型のポニ子に本物が染みるようにしてまた消えた。
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