やまなかまへ

いい歳をした山好きから、お仲間への山行報告です。
次の山登りの参考になれば・・・

2018.9.27-29  横尾本谷右又から天狗原

2018-09-30 | 北アルプス

秋雨前線と台風の隙間、1日だけの晴天を狙い、秋色最盛期の横尾谷を歩いてきました。

 

【コースタイム】
9/27 和歌山5:00=11:00アカンダナ駐車場=12:00上高地→14:30横尾キャンプサイト
9/28 横尾5:30→6:30本谷橋→(左岸で迷い本谷橋へ戻る)→7:15入渓→7:55涸沢出合→9:00二俣→10:40黄金平→12:45天狗のコル→13:15天狗池13:25→14:00天狗原分岐→14:35水俣乗越分岐→15:05ババ平→16:40横尾
9/29 横尾6:10→8:20上高地=9:05アカンダナ・(平湯で風呂)=16:40和歌山

 

27日は、横尾山荘はもちろん満員。仕方なく久しぶりのテント泊にした。
28日は、4時過ぎから起きだし5時半ころ歩き出す。西穂が赤く染まり、今日の晴天を約束してくれる。本谷橋から左岸沿いにしばらく歩いたがルートに確信が持てず、一旦、橋まで戻り、登山道から藪を漕いで右岸に入渓。水量が多く、岩を巻いたり徒渉したりしながら河原を登る。左岸沿いに単独の方がサッサと登っていく。涸沢は本当に水の枯れた沢。本谷左俣との合流点の二股から沢の傾斜が増し、小滝が続く流れになった。岩はぬめっていて、テン泊装備のザックではバランスが悪く、そのうえ登山靴ではツルツルと滑り、ルート取りに手間取る。振り向くと屏風岩が正面に俯瞰でき、少し色づいてきた山肌が明るい。

最後の滝を登ると目の前がパッと開け、穏やかな流れの奥に黄葉が広がる。

 

伏流に変るところで大休憩。そこにもうひとり、単独の方が追い付いてきた。聞けば2度目の遡行で、水量が多いから沢靴で来られたとの事。納得の装備だ。彼の後を追って水流の跡の様に見えるガレから、モレーンの上の黄葉帯に潜り込む。かすかな踏み跡があるが、一人だったらかなり迷っただろうな。藪漕ぎをこなすと、先行していた方とも合流。今日はこの3人でこの素晴らしいカールを独占しているわけだ。

短い挨拶の後、ガレをつめて稜線へと向かう。登るにつれて傾斜は増し、最後の岩場のハイマツ帯でまたルートを失う。登山道はすぐ近くのようなので無理やり突破。
天狗のコルからは、天狗平へと下る。槍が美しい。天狗池で定番の逆さ槍を眺めながら大休憩。

この日はババ平でテントを張るつもりだったが、翌日の台風の雨が午前中から降り出しそうなので横尾まで下りることにする。そうなら、重いテントを担いでくることはなかったのに,と苦笑。横尾ではこの日も多くのテントが立つ。

翌日6時前にテントから出ると小雨の中、大半が撤収済み。やはり皆さん台風の雨を避けたのだろう。上高地からのバスの中で、雨足の強くなってきた大正池を眺めながら、カールの底から眺めた壮大で静かな黄葉のアルプスを想い返した。この絶景は、一生忘れないだろう。


コメントを投稿