雪の西穂は5月春山のころ、西穂沢から登ったことしかなかったので、冬山シーズンに行ってみたいと思っていました。何年か前、2月に来たことがあったのですが、強風で独標手前で敗退しています。
今回はデナさん・2Gさんか゜付き合ってくれることになりましたが、独標から先はどうかな、という不安もあったので雪洞体験をつけて山行の充実を狙います。
28日早朝4時和歌山を出発。松本の天気予報が「明日は晴れるけれど、今日は昼から雨」となっていたので、今日の行動にチョット不安な気持ちを残しながら車を走らせ、東海北陸道に入ると降雪。ひるがの高原でチェーン規制がでていた。スタッドレスを外してしまっていたが、幸いチェーンを載せていたので事なきを得た。新穂高に着く頃は降雪は収まっていた。10:45駐車場を出発、ロープウェイで西穂高口12:00へ上がり、しっかり着いているトレースをたどって西穂山荘に向かう。1:40小屋に到着。雪洞泊だと申告するとテン場代一人300円だった。目に飛び込んだラーメンの文字に食欲をそそられ注文してしまう(800円)。腹ごしらえをしてから山荘横の小さな雪庇の脇で雪堀りにかかる。たっぷり2時間かかって三人ゆっくりと寝られる大きな雪洞が完成(16:30)。早速潜り込んで、デナさんが用意してくれていたボルシチと赤ワインで愉しい夕食で盛り上がった。
29日、寝過ごして5時前に起床。昨日と打って変わって雲一つ無い快晴だ。ミルクティーとパンで暖かい朝食を頂き、6:30頃出発。丸山にかかるころにはかなり強い風が吹いていたがそれもしばらくして収まり、独標7:40に着いた頃は無風・雲無しの快晴。
近くは笠双六・穂高の山々、岳沢を挟んで明神や霞沢、上高地の向こうに煙を上げる焼岳。乗鞍・白山・木曽駒。八ヶ岳から南アルプスの長大な峰々。その向こうに富士山。なんて素晴らしい天気なんだ!!! 我々も含め10人以上が山頂に集い、めったに会えない至福の時を愉しんだ。
ここから西穂へはチョット難しい。デナさんが昨日から調子が悪く、少し動くと苦しそう。無理は禁物でここで打ち切ることにした。
ただ、チョットだけ足を踏み入れたくなって、ピラミッドピーク手前の小ピークまで行ってみる。切れ落ちた雪壁とミックスの岩の登り降りはやはり緊張する。ザイルがないと慣れない人には無理だろう。納得して引き返した。
独標から引き返す下りでも、慣れない人は苦労している。どうしてもホールドにしがみついてしまうのか見ていてもはら
はらしてしまう。ゆっくりゆっくり山を愉しみながら山荘に帰る9:50。10:45西穂山荘発・12:50西穂高口着。ロープウェイの中から槍ヶ岳や中崎尾根・西穂の西尾根を見物しながら新穂高駅に降りる。13:30深山荘前の駐車場到着。平湯の温泉でさっぱりして、和歌山21:00頃の到着。
行動時間も短くて、楽で、愉しく、面白い、山行でした。 ロープウェイを使えばテン場まですぐですし、今度は豊富な食料を運び上げてテントでのんびりって言うのも良いかな・・・なんて思ってしまいました。