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織内将男の日 光 讃 歌 

世界遺産の二社一寺などの歴史、文化を育んだ、日光の自然や地域を訪ねます。

日本の世界遺産 白神山地(23) 「白神ライン」

2012年08月23日 10時26分43秒 | 世界遺産 白神山地
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日本の世界遺産 白神山地(23) 「白神ライン」 .







白神ライン(観光団体 クリック大)




白神ラインは、世界遺産の体感ゾーンである。
(トレッキングと登山)

さて、世界遺産の白神山地を体感するには、概ね、三つのゾーンに分れているようだ。
一般の人が気軽に行ける車道ライン(主に白神ラインのドライブ)、歩道コース、有る程度、登山経験の有る登山コース、この徒歩で行く二つのコースは、世界遺産区域の主に外周域であり、コースも良く整備、管理されている。

それに白神山地の内部域、所謂、核心部(コアゾーン)といわれる地域は、一般の人は自然保護のため入山禁止とされている。 
ただ、エキスパート登山者や自然探求の専門家、研究者たちは当局の許可を得れば入山できるようだ。 


白神山地は、青森県と秋田県にまたがって広がる13万haにも及ぶ山塊の総称で、特に、コアエリア(核心地域)と呼ばれる核心部は立ち入りが厳しく制限されている。
その周辺は、バッファゾーンと呼ばれる緩衝地区が囲んでいて、所謂、一般の人々が出来る体感ゾーンでもある。

又、コアエリアはエキスパート登山の領域で、手続きを行なえば入山できるが、原始性を保つため道標や案内版も設置されていない、そのため熟達者かガイド付きでないと立ち入ることができない。


白神山地へ入るには、一般に青森県側である北側のゾーンが主となっていて、白神ラインと呼ばれる車道から入山するのが一般的である。
車道は、幾つもの峠を越えて西から東、つまり岩崎村から弘前へ、又は、東から西の日本海側へと横断する弘前~岩崎村へ到るルート、地域からである。



「白神ライン」は、深浦町の岩崎地区で国道101号から分岐した後、笹内川沿いに東進し白神山地を通過する。
特に、旧岩崎村の境(一ッ森峠付近)付近から、白神山地を経て中津軽郡西目屋村に至る区間は、大部分が未舗装の悪路である。

途中、深浦町では追入瀬川、鰺ヶ沢町では赤石川の其々の上流部にあたるため、谷越えや山越えの激しい難所もある。

世界遺産登録により車の交通量は増加したが、オフロード(砂利道)のため沢に転落する車両もあるという。
冬期は閉鎖される林道で、原則として通行可能期間は5月下旬から11月中旬までである。


弘前側からだと、暗門の滝周辺や津軽峠では美しいブナ林を散策し、又、天狗峠展望所・白神岳展望所では白神の山々を眺望し、最後に白神山地の山懐に点在する33の湖沼群、十二湖でフィナーレを飾る。

尚、山岳ドライブのコースで、殆どがダート区間なので、荒天時などにはドライブは不向きであり、初夏から秋の天候の安定した日にドライブしたいものである。
更に、白神ラインは冬季間は通行止めとなるが、季節、積雪によって日にちが変更になるので、交通情報などで確認しておこう。


次回、白神山地(24) 「世界遺産を観察歩道





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日本の世界遺産 白神山地(22) 「ブナ林の真骨頂」

2012年08月22日 11時22分30秒 | 世界遺産 白神山地
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日本の世界遺産 白神山地(22) 「ブナ林の真骨頂」 .




ブナの純林(ブナの森林は森全体が巨大な天然ダムである)





ブナの樹木は、何故曲がっているのか・・?、枝は何故広がっているのか・・?、まっすぐ伸びた方が楽であろうに。
森の空間を埋めるように伸びてゆくブナは、事実、成熟した森では空を覆い隠すほどに枝葉が広がっている。


ブナの森にはよく雨や雪が降る。
空を覆うくらいに広がった葉がその雨を受け、枝や幹を伝い、雨は地中に染込みこむ。
それはまるでブナが両手を広げ雨を集めているようである。


直接地面に落ちた雨も積もった落葉に優しく吸収され、雨が地面をたたく音がしないため、ブナの森では雨の強さを感じない。
山に降った多量の雨を森がスポンジのように蓄えるので、少しくらいの雨では川の水は濁らないし、急激な水位の上昇もない。
これが天然のダムと言われる所以である。


山が天然のダムとして機能すれば、川もコンクリートで固める必要もなく、ホタルなどの棲める自然な岸辺を保てる。

落葉の堆積により肥えた土には多くの昆虫が棲み、魚たちの餌になる。
ブナの幹や枝が曲がっているのも、葉が多く葉脈が深いのも、自然にはすべて、そんな形でそこにあることが必然的で、尚且つ、自然なのである。



因みに、林業がつくる杉など針葉樹の人工林では、真っ直ぐ上へ同じ方向に伸びている。
降った雨水は葉で受けることもなく、雨は直接地面をたたく。

落葉の堆積もなく、むき出しの土は雨に削られ流れ出し、特に、大雨の後は雨にえぐられ深い轍のようになっている。 
川はすぐに濁流となり、土を削られた樹木は簡単に倒れ、土砂と共に流れをせき止め、鉄砲水などの災害を引き起こすのである。
そのため川は堤防を高くし岸はコンクリートで固められ、水生昆虫もいないため魚も棲めない。 

現在、界隈のヤマメやアマゴ、イワナなどの川魚は、ほぼ100パーセント放流によるものである。


ブナの森林は、森全体が巨大な天然ダムになり、森から流れ出た清流は大地を潤し、海に流れて豊かな漁場を生み出し、又、森林は炭酸ガスを吸収し酸素を供給してくれる。


地質活動から八千年を生き抜いたとされるブナは、当時は「何の役にもたたない木」とされてきたが、今は、森林や生態系を守る大切さを我々に教えてくれる。

因みに、世界の森林は陸地面積の26.6%(1995年現在資料)であるが、日本の場合は国土のほぼ70%が森林に覆われているといい、この恵まれた森林を後世に残していくことが、今に生きる我々に課せられている。

自然のままの白神山地は、自然の大切さを、我らに教訓しているのであり、これが、世界遺産の真髄なのである・・!!。



次回、白神山地(23) 「白神ライン





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日本の世界遺産 白神山地(21) 「ブナの集水機能」

2012年08月21日 13時19分29秒 | 世界遺産 白神山地
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日本の世界遺産 白神山地(21) 「ブナの集水機能」 .





マザ-ツリーと言われるブナの古木
樹皮が湿気のため地衣類(菌や藻類)が付着し、黒く変色している




更に、ブナの樹形は、水を集めるようにできている、

このような幹を伝う流れを「樹幹流」といい、この樹幹流は単に雨水が集まって流れているのではなく、栄養分が多く含まれているのである。 

ブナの樹幹を伝わって流れてきた水はブナの根元で地中に吸い込まれ、地表を流れる水は見えなくなってしまうい、地面に吸い込まれていくのである。 

ブナ林の土壌は豊かであり、黒い土の中にまるでスポンジに吸い込まれていくように雨水が吸い込まれていく、一般にこれらの土壌を「腐葉土」という。

ブナ林の発達する冷温帯は、夏の間は結構気温が高いので植物の生産性は高い。 
しかし、暖温帯に比べて有機物の分解速度は遅く、差し引きとしての有機物の蓄積度は最も多い地域である。 


この厚く積もった有機物を多量に含む土壌が大量の水分をため込むことができるのである。 
無論、土壌生物もたくさん生息しており、土壌構成を良好なものにしている。 
ブナ林は「緑のダム」とも呼ばれるが、それは地上部の植物部ではなく、ブナの作り出した豊かな土壌が雨水をため込むのである。

又、動物の餌となる植物も多く、他の森林に比較して豊富な動物が生息している。
秋田県食品研究所が1997年(平成9年)に関係機関の許可を得て遺産地域指定区域1200箇所から試料の採取を行い遺伝資源の中でも、食品素材としてさまざまな働きをする「酵母」を採取することに成功し、最近は「乳酸菌」も発見されたという。



白神山地(22) 「ブナ林の真骨頂





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日本の世界遺産 白神山地(20) 「ブナ林の植生域」

2012年08月20日 13時55分23秒 | 世界遺産 白神山地
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日本の世界遺産 白神山地(20) 「ブナ林の植生域」 .




純粋なブナ林




ブナは北海道(黒松内あたり)を北限に、南は鹿児島県・大隈半島の大熊山まで分布していて、世界に約10種類ありますが、日本にあるブナは、日本特産の種になるという。
  
ブナの寿命は約300年程度といわれていますが、秋田県・白岩岳にある日本最大のブナは、幹周り10.1メートル、高さ25メートル、樹齢700年以上といわれていますから、ブナは、まだまだ巨木になる可能性があるということです。
  
長い寿命だなぁと感心している場合ではない。
ブナの木は油質が少なく腐りやすいので、樹木の中では寿命が短いほうである。
因みに、カラマツの平均寿命は600年、ナラは2000年といわれるが、これで驚いてはいけない。
屋久島の縄文スギは樹齢6000年(一説では7200年)なんてものまであるのです。





ブナの樹皮には地衣類(菌類と藻類との共生体:共生しつつ樹皮・岩石に着生する)やコケ植物が付着生育している。 
それは樹皮が剥がれ落ちないというブナの性質による要因も大きいが、幹を雨水が流れ落ちることも関係が深いという。 

降雨時にブナ林を歩くと、幹に勢いよく雨水が集まって流れているのに驚かされる。




 白神山地(21) 「ブナの集水機能






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日本の世界遺産 白神山地(19) 「ブナ林の息吹き」

2012年08月18日 10時12分15秒 | 世界遺産 白神山地
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日本の世界遺産 白神山地(19) 「ブナ林の息吹き」 .




写真;ぶなの芽
いよいよ春の到来か、ぶなの芽も膨らみ、伸びだそうとしている



ブナの葉-
芽だし後の新緑のブナの葉




小生、若い時分より山歩きが趣味で、深山を訪ね歩く時、特に山の様相に生命の息吹を感じるのは、ブナの大樹林である。

ブナは、大抵の落葉樹は、晩秋には丸裸になるというのに、新芽がでてくるまで葉っぱを落とさずに、ぎりぎりまで枯れた葉っぱをつけたままでいる。 

そんな葉っぱの上に雪が積もり、鋭く尖った芽も、そのまま雪を被って春の展開を待つ。
この葉っぱが落ち始め、新芽が動く出すと本格的な春が到来を実感するのである。

新芽は大きく膨らんで、細いウブゲをまとった新しい葉が出始め、やがて薄緑色の葉はしだいに大きくなって全体を覆うようになる。
暖かい春の陽光が、深閑としたブナの森に降り注ぎ、次第に渓谷の凍てつきをやわらげてゆく。

林床に積もった雪は、春の到来とともに樹勢熱によって解かされ、根元部分の雪をいち早く払いのける。
やがて雪解けは、根回り穴から融雪水となって森全体へと広がってゆく。 
それと同時に、ブナの芽は萌黄色に染まるブナの新緑の波となって、谷から峰に向かって、目にも心にも染みわたるほど美わしく広がってゆく。
又、谷の斜面には、雪解けを待ちかねたように美しい草花たちの競演のドラマが繰り広げられる。
まさに「山おおいにはしゃぐ」季節の到来である。




ブナ森の山草




初春から盛春にかけて、ブナの芽が萌え出る直前は、樹間を通して林床に降り注ぐ光の量は、年間を通じて最大となり、林床には多種な山草類であるイワウチワ、キクザキイチゲ、カタクリ、ニリンソウなどが我先にと競い合うように咲き乱れる。

だが、ブナの木々が芽吹き、葉が繁り、新枝を延ばす時期になると、光が遮断され、はかなく消えてしまう山野草たちである。 
これを「スプリングエフェメラル」と呼んでいる。 
つまり、早春植物ともいい、直訳すると「春の儚いもの」、「春の短い命」という意味で、エフェメラルは、カゲロウのことで、はかなく短い命の意味がある。



因みに、これまで北限のブナ(北海道南部の黒松内といわれる)は、南部の温帯地域のブナよりも生長速度は2倍以上との研究もなされている。
相対的に、成長の速い北限地帯のブナは他地域のブナよりも樹齢が短くなり、全地域の平均的な樹齢が250年であるのに対し、北限地帯のブナは170年前後と推定されている。

更に、北限や上限といった分布限界域においては、樹木の成長は、その種の分布中心域と比較して衰えるのが一般的ですが、北限域のブナは限界域とは思えないほど樹勢がよいとされる。

又、ブナの葉は、北限域ほど大きいということが知られている。
融雪後の発芽時期には、ほかの樹種より早く葉を広げ、短い北国の夏に適応している。
単葉の面積は、白神山地のほぼ北限の葉は、九州辺りの南限域(鹿児島大隈半島)の葉より、約4倍の大きさになるおされている。



次回、 白神山地(20) 「ブナ林の植生域







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