オレンジな生活のろくでもない生活

サッカーとかその他諸々に関する日々徒然の感想をダラダラと綴った日記、のはず。

バルセロナ2-1チェルシー

2005-02-27 20:50:05 | スポーツとか
ともに同じ4-3-3。しかし中盤の構成には決定的な違いがある。バルサの中盤は「組みたて」を重視して選手を配している。逆トライアングルの前に出る二人がシャビとデコ。ともにパッサー。これにアルベルティーニを加えると中盤の3人からは何処からでも長短のパスが繰り出される。

一方でチェルシーはランパード、マケレレ、ディアゴと労を惜しまぬタイプが並ぶ。スリートップが機能しなければ型おくれのカテナチオも同然。試合は中盤の3人の出来次第。引いて守るチェルシーの4バック+3人の中盤とバルセロナの中盤の3人+スリートップが駆け引きを続ける。

もう一つの対戦はサイドバック。頻繁に攻めあがるべレッチとファン・ブロンクホルストに対してギャラス、パウロ・フェレイラはほとんどの時間帯で守備に張りついている。流動的なアタックで相手を翻弄するバルサにも、チェルシーの錠前は堅い。ボールを持った相手にはほとんどオートマチックで数人の人間が現れる。サイドバックのオーバラップも無いので、ディフェンスラインには常に数人が水も漏らさぬ守りを展開。

そしてチェルシー、嫌らしい事にスリートップがバルサの4バックを相手に常にオフサイドの駆け引きを展開。そのぎりぎりのところへ、ボールをカットしたランパードのロングパス。カウンターで一気にゴール前に走りこんだダミアン・ダフ。ダフが放ったクロスボールはべレッチに当たってゴールラインをわる。先制チェルシー。前半33分。まさに思う壺。あとは守りとおせばアウェーでの勝ちが転がり込む。

実はこの時点でバルサはそうとう苦しいと感じていた。通常、先制を許したチームの策は攻めてを厚くする事だが、はじめからバルサのオフェンスは厚いのだ。そしてその分厚いアタックはチェルシーの網を破る事が出来ないでいる。手詰まり、という言葉が頭をよぎる。

続いて35分。ほとんど同じ形でボールを奪ったチェルシー。今度のカウンターはドログバ。ゴール前まで持ちこむものの、決定的な形を外してしまう。これが決まっていれば、九分九厘チェルシーの勝利だっただろう。

後半11分、外したドログバがビクトル・バルデスと激突。イエロー2枚目で退場。ゴールを決めていれば、そして退場が無ければ。仮にチェルシーがノックアウトラウンドのこの時点で敗退した場合、ドログバは後々までこのことを言われつづけるだろう。攻め手を一人欠いて守るしかなくなったチェルシーに対し、一人多いバルセロナはアルベルティーニに代えてイニエスタ。中盤を超攻撃的に。そしてジュリに代え新加入のマキシ・ロペス。

後半22分、ロナウジーニョからエトー、そして狭いスペースを通ったパスは投入されたもう一人のセンターフォワード、マキシ・ロペスへ。マキシ・ロペスの強烈なシュートが決まり同点。攻撃の手を緩めないバルセロナは後半二十八分、ボックスの前からマキシ・ロペスの当たりそこないのシュートを二人のマーカーの間を抜けるように飛び出したエトーが決めて逆転。

世界一の守備を世界一の攻撃が噛み破る、スペクタクルな一戦になった。

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