松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆無作為抽出市民討議会(茅ヶ崎市)

2018-11-25 | 1.研究活動
 茅ヶ崎市の無作為抽出市民討議会に情報提供者として参加した。

 茅ヶ崎市の市民討議会の歴史は古く、平成21年からである。年2回やった年もあり、今回は12回目に当たる。テーマは市民参加で、その情報提供者として参加した。

 これだけやっていると、どのくらい手紙を出せば、どのくらいの参加者があるかが分かる。今回も発送数2200のうち、18歳から34歳が1000、35歳から49歳が600、50歳から64歳が350、65歳以上が250という絶妙の配分で、4世代のバランスよい参加となった。ちなみに、3パーセントの参加で、抽選になった。


 テーマは、パブリックコメントを中心とする市民参加推進策である。この場合、情報提供者は、議論を引き出す情報を提供するが、かといって、リードしすぎてもだめで、その加減が難しい。参加者の議論を聞きながら、修正しつつ、ポイントを微妙に移しながら話をした。

 最後のまとめで次のように話した。
(1)なぜ、このような新たな参加方式を試みるのか。
 一言でいえば、これまでの自治の転換である。右肩上がりの時代にあっては、要求要望型の地方自治でもなんとかなった。ところが、人口減少・少子高齢化時代になって、もはや要求・要望する自治では立ち行かない。自治の名の通り、市民自らが治める自治に転換しなければいけない。
 そのためには、町のことをわがことのように考え、市民同士で、知恵を出し、アイディアを出す訓練が必要である。今回は、そうした機会の一つである。これは新たな文化づくりともいえる。文化づくりなので、すぐにできるものではないが、今回のような訓練を積み重ねていく中で、新たな文化をつくっていこうと思う。だから、見知らぬ者同士が、一緒に考える、こうした機会そのものが価値がある。

(2)同時に、議論したことの成果、結果を出すことも重要である。
 話をして、ああ楽しかったでは、意義を実感できない。一つでも、みんなで話したことを実現することで、やったことの意義が実感できる。一つでもよいので、ここで決めたことをヒントに、施策を具体化して、参加者に戻すことをやってほしい。

 この日は、懐かしい人にもあった。終了後、以前、本郷台の研修所で一緒に研究会をやったOさんが訪ねてきた。今は防災課長さんで、この日も出勤らしい。私が来ていると言って、わざわざ訪ねてくれ、昔話に大いに話が弾んだ。

 この10月に異動になったわがゼミ生K.Sかぁも、訪ねてきた。もともとは、K.Sかぁに頼まれて、今回の役割を引き受けたのだった。K.Sかぁは、「先生と話すと元気になる」といつも言ってくれるが、実は私の方も元気になるので、これは、おあいこである。初めて会ってからもう10年もたつとのことである。この前、お嫁さんに行ったが、笑顔は18歳のときから変わらない。
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