松下啓一 自治・政策・まちづくり

【連絡先】seisakumatsu@gmail.com 又は seisaku_matsu@hotmail.com

☆若者の社会参画(本郷台)

2013-11-15 | 1.研究活動
 若者政策研究会も、いよいよ大詰めとなった。

 この研究会では、いくつかのまちに視察に行った。若者政策の先進地である。

 金沢市は、学生のまち条例をつくっている。若者主体のまちづくりを進めるために、金沢市の特徴である「学生」をターゲットに条例をつくっている。
 条例である意味は、持続することである。もっと言うと、首長が変わっても残っていく。要綱や予算だけだと、トップが変わると変わってしまう時もある。予算や人がつくという点も大きい。金沢市では、こうした条例の強みをうまく使っている。

 燕市は、若者会議である。外部の専門家を取り入れて、にぎやかにやっている。だいぶお金をかけているが、最初は、大きく打ち上げることも大事なのだろう。

 メンバーの一人が、市長さんと話す機会があり、若者政策の話題になったようだ。でも、反応はいまひとつということである。たしかに、若者が参加しなくても、別に困らないと思ってい人もたくさんいる中で、政策として打ち出すには、「なるほど」という説明が必要になるのだろう。

 若者政策は、実は高齢者の問題でもある。今は中高年ががんばっているから何とかなっているが、そう長くは続かない。次世代を育てるというのも、私たちの世代の役割である。若者政策というと若者が問題のように思うが、私たちの世代も次世代を育てる役割を十分に果たしてこなかったということでもある。若者政策は、世代を越えて、わたしたちの未来をともに考えるのにふさわしいテーマでもある。

 若者政策の理念を考え、世代を超えて共有化するには、若者政策条例をつくるというのはいい方法だろう。具体的には第1条の目的をじっくり議論すると、世代を超えた共通認識がみえてくる。もし計画づくりから入ると、おそらく理念についての議論が深まらないで、個々の施策に走ってしまうように思う。

 若者はもちろん、中高年も入り、行政や議員さんも入る。地域コミュニティやNPOも重要なメンバーだろう。ワールドカフェのようなやり方で、じっくり熟成するとよいだろう。
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2 コメント

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初めまして (Morozumi)
2013-11-17 18:33:06
初めまして。若者政策というキーワードで引っかかり立ち寄りました。自身はスウェーデン欧州の若者政策と若者の社会参画について研究しているものです。
ささいながらこのように報告もしています。http://tppay.wordpress.com
何かお役に立てればと思います。
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いい視点ですね (マロン教授)
2013-11-21 21:25:05
 こんにちは 今年から来年にかけて、研究してみようと考えています。夏には、スウェーデンに行きたいなあと思っています。今後とも、よろしく
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