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わしには,センス・オブ・ワンダーがないのか?

翻訳もののSF短編を主に,あらすじや感想など、気ままにぼちぼちと書き連ねています。

スキャナーに生きがいはない~コードウェイナー・スミス②

2006-11-10 23:27:27 | コードウェイナー・スミス
 マーテルは怒っていた。血液を調節して怒りを引かせようともしなかった。  ただならぬ雰囲気から始まるこの作品は,《人類補完機構》の作品群の実質的デビュー作である。  深宇宙へと乗り出した人類。  だが,虚空の苦痛に耐えることはできなかった。  宇宙船を動かすのは,知覚をシャットアウトするためのヘイバーマン手術を受けさせられた人々。  特殊な走査能力を有し,彼らを監督する職務に就いているのが, . . . 本文を読む

スズダル中佐の犯罪と栄光

2005-10-17 23:26:18 | コードウェイナー・スミス
 西暦13000年ごろのお話。  銀河系の果て,探検の使命を帯び,遥かな宇宙へと送り出されたスズダル中佐。 彼は,植民惑星アラコシアからの遭難カプセルを発見したが,その悲痛なメッセージを信じて,クルーザーをアラコシアに向けて発進した。ところが,それは,アラコシア人たちが人類を誘う罠だったのだ…  アラコシアへの入植20年後,彼らは,致命的な恐るべき事実を知った。  雌性そのものが発癌性をもった . . . 本文を読む