今回は、伊坂幸太郎『砂漠』(実業之日本社)です。
--------あらすじ--------
「大学の一年間なんてあっという間だ」入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン…。学生生活を楽しむ五人の大学生が、社会という“砂漠”に囲まれた“オアシス”で超能力に遭遇し、不穏な犯罪者に翻弄され、まばたきする間に過ぎゆく日々を送っていく。パワーみなぎる、誰も知らない青春小説。(「BOOK」データベースより)
--------------------
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」 (P14)
今回は、青年海外協力隊に参加し、中国内陸部の砂漠地帯の緑化活動に従事する青年を描いた、汗と涙と感動の長編小説。
何事も冷めた目線で描く伊坂さんが、もしかすると何かのきっかけによって、劇的に変化したのかもしれない。そんな予感とも期待ともつかない気配を、タイトルを見たときの僕は感じていた。
・・・なんてことはまるでない(笑)
ふぅ。なんかこのフレーズ、使わなきゃいけないような気がして(笑)
誤解されるといけないので、念を押します。汗と涙と感動の長編小説じゃないからね!(笑)
主な登場人物は5人。
毎日講義に出席する真面目な人間だけど「鳥瞰型」のぼく(北村)、合コン三昧であちこちの女に手を出す鳥井、美しい容姿とは裏腹に無愛想な東堂、スプーン曲げや物体の瞬間移動という超能力を有する南、そして、小太りで世界情勢や世界平和を訴える西嶋。
あとこれに「幹事役の莞爾」だとか、北村の彼女・鳩麦さんとかが出てきます。個人的に年上の彼女、鳩麦さん大好きです(笑)
5人組の中では西嶋がイイ。ウザイけどイイ。
1年最初のいわゆる「新歓コンパ」で遅刻してきた西嶋、突然、「アメリカがまた中東に戦争に行くんですよ!石油の利権を狙っているんですよ!学生が声をあげないでどうするんですか!」とか言い出します(笑) そうかと思えば、みんなで麻雀をしたとき、一人点数の低い「平和」(ピンフ)を作ろうとする奴です。
もー、それぞれのキャラが立ってて、ホント読んでて飽きないです。
物語は、いたって普通の大学生活です。合コン行ったり、中国語と確率の勉強(つまり麻雀(笑))をしたり、ボウリング行ったり、学園祭があったり、バイトしたり・・・。
誰しもが大学生活を思い出してしまう、懐かしさに溢れています。まぁ私は麻雀のルール全然知らないわけですが(笑)
まぁそれだけではなく、もちろん小説にするくらいの事件も起こるわけですが・・・。でもやっぱり、7割以上普通の大学生活だと思うんですよね。でもその普通の大学生活の部分も、伊坂さんの手に掛かると、ここまでスパイスの効いた4年間になるのかと驚いてしまいます。こんな仲間と一緒に大学生活を送れたら楽しかっただろうなぁと思います。
この小説は、「春」「夏」「秋」「冬」の4つの章で構成されています。
これ、、、大学1年の春夏秋冬のことだと思って読んでいたんですが、違った・・・。大学1年の春、2年の夏、3年の秋、4年の冬 という構成のようです。卒業云々の話が出て初めて気付きました(汗)
この小説を読み終えて、大学時代の思い出に浸った私。
すぐに携帯を持ち、疎遠になっていた大学時代の友達に電話しました。すると、友達も丁度最近『砂漠』を読んでいたそうで、すぐに伊坂話で意気投合。その足でスケジュールをあわせて飲み屋に行き、大学時代の懐かしい話や小説の話で遅くまで喋り明かしました。
・・・なんてことはまるでない。(再び!)
・・・「なんてことはまるでない」って一体何かって?
そこからかよ! (笑)
砂漠 伊坂 幸太郎 実業之日本社 2005-12-10 by G-Tools |
--------あらすじ--------
「大学の一年間なんてあっという間だ」入学、一人暮らし、新しい友人、麻雀、合コン…。学生生活を楽しむ五人の大学生が、社会という“砂漠”に囲まれた“オアシス”で超能力に遭遇し、不穏な犯罪者に翻弄され、まばたきする間に過ぎゆく日々を送っていく。パワーみなぎる、誰も知らない青春小説。(「BOOK」データベースより)
--------------------
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」 (P14)
今回は、青年海外協力隊に参加し、中国内陸部の砂漠地帯の緑化活動に従事する青年を描いた、汗と涙と感動の長編小説。
何事も冷めた目線で描く伊坂さんが、もしかすると何かのきっかけによって、劇的に変化したのかもしれない。そんな予感とも期待ともつかない気配を、タイトルを見たときの僕は感じていた。
・・・なんてことはまるでない(笑)
ふぅ。なんかこのフレーズ、使わなきゃいけないような気がして(笑)
誤解されるといけないので、念を押します。汗と涙と感動の長編小説じゃないからね!(笑)
主な登場人物は5人。
毎日講義に出席する真面目な人間だけど「鳥瞰型」のぼく(北村)、合コン三昧であちこちの女に手を出す鳥井、美しい容姿とは裏腹に無愛想な東堂、スプーン曲げや物体の瞬間移動という超能力を有する南、そして、小太りで世界情勢や世界平和を訴える西嶋。
あとこれに「幹事役の莞爾」だとか、北村の彼女・鳩麦さんとかが出てきます。個人的に年上の彼女、鳩麦さん大好きです(笑)
5人組の中では西嶋がイイ。ウザイけどイイ。
1年最初のいわゆる「新歓コンパ」で遅刻してきた西嶋、突然、「アメリカがまた中東に戦争に行くんですよ!石油の利権を狙っているんですよ!学生が声をあげないでどうするんですか!」とか言い出します(笑) そうかと思えば、みんなで麻雀をしたとき、一人点数の低い「平和」(ピンフ)を作ろうとする奴です。
もー、それぞれのキャラが立ってて、ホント読んでて飽きないです。
物語は、いたって普通の大学生活です。合コン行ったり、中国語と確率の勉強(つまり麻雀(笑))をしたり、ボウリング行ったり、学園祭があったり、バイトしたり・・・。
誰しもが大学生活を思い出してしまう、懐かしさに溢れています。まぁ私は麻雀のルール全然知らないわけですが(笑)
まぁそれだけではなく、もちろん小説にするくらいの事件も起こるわけですが・・・。でもやっぱり、7割以上普通の大学生活だと思うんですよね。でもその普通の大学生活の部分も、伊坂さんの手に掛かると、ここまでスパイスの効いた4年間になるのかと驚いてしまいます。こんな仲間と一緒に大学生活を送れたら楽しかっただろうなぁと思います。
この小説は、「春」「夏」「秋」「冬」の4つの章で構成されています。
これ、、、大学1年の春夏秋冬のことだと思って読んでいたんですが、違った・・・。大学1年の春、2年の夏、3年の秋、4年の冬 という構成のようです。卒業云々の話が出て初めて気付きました(汗)
この小説を読み終えて、大学時代の思い出に浸った私。
すぐに携帯を持ち、疎遠になっていた大学時代の友達に電話しました。すると、友達も丁度最近『砂漠』を読んでいたそうで、すぐに伊坂話で意気投合。その足でスケジュールをあわせて飲み屋に行き、大学時代の懐かしい話や小説の話で遅くまで喋り明かしました。
・・・なんてことはまるでない。(再び!)
・・・「なんてことはまるでない」って一体何かって?
そこからかよ! (笑)
西嶋、よかったですね。
ウザイけど、イイ(笑)
>大学1年の春夏秋冬のことだと思って読んでいた
これ、実は私もです。
こういう人、けっこういたようですよ。
冬の章まで、気づきませんでした(笑)
大学時代、ほんと懐かしいです。
これもみんな、同じかもしれませんね^^