美男子俱楽部

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専門的な事を専門的に知らない

2022-09-01 | エッセイ

 専門。専門的。専門家。かっこいいと、思う。俺的には。俺的には、たった一度の人生のなかで沢山の物事が有り余る世上の中で、たった一つの物事に関心を向け、時間を費やし、頭脳を酷使したり其の他所有労力を使ったりして、他の人にはあまり無いいたって特別・特殊な知識・技能を獲得して居る様、しようとして居る様あたりがきわめてイケてると思う。

 それに比して自分と来たら、物事を始めると結果必ず中途半端な処で終局するのであり、更に言えば元来の性格上兎に角、楽な道を常に模索、選択、直突っ走るのであり、全く以て情けないことであるが此れも全て俺の意識に在中している虚無的観念が悪いのであるが、そんな俺にも適した時間・頭脳・其の他所有労力など一切使わない専門、俺だけの、オンリーワンな専門が在るんちゃうんかと、時間・頭脳・其の他所有労力などを極力使わない様に努力しながら此れを専門的に検討した結果、「専門的な事柄をその専門家に勧める専門家」と云うのを思いつき、何でも相談に乗る専門家と謳い商売を始めた所、早速「車の冷房が故障しており暑く苦しい思いをして居る」との相談を受けたので「専門的な事を専門的に専門にしている専門家に専門的な事は専門的に専門的なのだから専門的に聞いた方が良いと専門的な事は専門的に専門的なのだから専門的に専門的な事を専門的に専門にしている専門家に聞いた方が良いと専門的に勧める事を専門的に専門にしている専門的な専門家の俺的には専門的に思うよ。つまり、はっきりいってそう云った事はクルマ屋に言へ」と言うたら客にど突きまわされて痛かった。特に、左頬が専門的に痛かった。

 

 と云った随筆を専門的に書いている自分の因果に泣きて三歩として歩けない俺を、専門的に嗤うみなさん。

 チャンチャラ〜。



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