常習犯だったのか――!? やらせ疑惑で国会でも追及を受けているNHKの「クローズアップ現代」。問題の「追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」とは別のテーマを扱った放送で、新たなやらせ疑惑が浮上した。
21日発売の週刊誌「フラッシュ」が、昨年6月5日放送の「中高年と覚醒剤~薬物汚染・拡大の真相~」でやらせがあったと詳細に報じている。出演者が内部告発しているのだ。番組には「出家詐欺」を担当したN記者も登場する。
番組では「脱法ドラッグの密売に詳しい人物」としてA氏が顔を出さずに語るシーンがあるが、この人物はN記者の知人のジャーナリストだったという。A氏は「フラッシュ」の取材に対し、「事前の約束とは違う使われ方をしている。密売人と思われても仕方ない。自分も被害者である」などと、N記者のやり方を批判している。
N記者をめぐっては「出家詐欺」のほかにも、NHKスペシャル「攻防 危険ドラッグ 闇のチャイナルートを追う」でもやらせ疑惑が浮上。ここまで問題が噴出すると、もはや偶然とは言えないのではないか。
元NHK職員でジャーナリストの立花孝志氏がこう言う。
「実はNHKは報道番組の視聴率を非常に気にしています。国民への影響力を維持するために、政府サイドが視聴率を取ることを求めている。そのため、視聴率が取れる面白い映像を撮ってきた記者が重宝されるんです。チェック態勢も厳重のように見えて、極めて甘い。記者と番組プロデューサーがオッケーすればほぼ通ります。カメラマンや編集マンはやらせに気づいていたとしても何も言いません」
NHKは、N記者が担当した全ての番組を検証する必要があるだろう。この点について、NHKは日刊ゲンダイの取材に対し「取材源の秘匿の観点から、この他のコメントは控えます」と直接回答することはなかった。
「NHKはこのままとぼけるつもりでしょうが、モザイク処理する前の映像を公開して、編集マンやカメラマンも含めて調査をする必要がある。監督責任がある総務省が率先してやらないといけない、かなりひどい事態だと思います」(立花孝志氏)
きちんとウミを出さない限り、NHKの報道機関としての信頼は損なわれるだけだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます