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かおたんと山田町の関係、いい話だ。(AKB被災地訪問)

2013-09-15 02:07:25 | その他
かおたんと山田町の関係、いい話だ。(AKB被災地訪問)
http://ske48matome.net/archives/32074477.html

【エンタがビタミン♪】「幸運を呼ぶジオラマ」。SKE48松村香織と被災地・岩手山田町の子ども達の絆。
https://plus.google.com/102177105988330197362/posts/7xQ9zmxC4Ab

SKE48終身名誉研究生の松村香織が、5月11日に岩手で開催されたAKB48の握手会に参加した。東日本大震災で被災した復興地を訪れたのはこれが初めてだ。しかし岩手県山田町の子ども達は、まだ会ったことのない松村との間にある出来事によって強いつながりが生まれていたのだ。岩手県のローカルヒーロー・マブリットキバさんが、Google+でこれまで語られることの無かった松村香織と“かおたんちゃん”と呼ばれる女の子のエピソードを綴っている。

“かおたん”こと松村香織が、SKE48の終身名誉研究生になったのは今年の4月13日のことだ。彼女は「AKB48 on Google+」での活動が認められて、AKB48の「ぐぐたす選抜」メンバーに選ばれる。その後も『週刊プレイボーイ』で「SKE48松村香織の今夜も1コメダ “ぐぐたすの輪”」が連載されるなどGoogle+をきっかけに注目を浴びると、SKE48の10thシングル「キスだって左利き」の選抜メンバーに抜擢された。

Google+では運営への不満をぶちまけたり、握手会にインフルエンザにかかったらしいファンがいると「インフルさんはお家にいて」と指摘するなど率直な内容が話題となった。そんな独特のキャラクターや打たれてもめげずに努力する姿が、彼女の魅力だ。それ故に研究生ながらファンも多く、ついに“終身名誉研究生”の称号を与えられたのである。

記者はこれまで彼女に関してその程度の認識しかなかったのだが、マブリットキバさんが5月13日に『kiba maburitto(マブリットキバ) Google+』で「松村香織さんことかおたんには語られなかった物語がある」と明かしたことで、それを改めることとなった。

震災が起きた2011年3月11日からおよそ2か月後の5月22日に、AKB48グループは岩手県大槌町と山田町を訪問してミニライブなどを行った。以降も彼女達は復興支援の一環として毎月1回、6~7人のメンバーで東北の被災地を訪問しているのだ。

マブリットキバさんは「山田町の子ども達が応援するのは自分の町を訪問してくれたメンバーではなく、被災地訪問と支援は全てのAKBグループメンバーだと認識して応援してくれている」という。「光の当たらないところで、多くのメンバーさんやファンが勇気を与えてくれた」と証言するように、被災地訪問以外でもAKBグループが復興支援に大きく関わっていることが分かる。

そのひとつが、松村香織と後に“かおたんちゃん”と呼ばれるファンの女の子の関係だ。その女の子は被災して家族を失い、思い出の家や品物も全て流されてしまったのだ。恐怖とトラウマからくる症状は生活に支障をきたすほどで、マブリットキバさんが出会ったときには「消えそうなぐらいに心が弱っていた」そうだ。

カウンセリングを受けても改善しなかった彼女の力となったのが、松村香織の存在だった。「傷つき涙しても決して諦めず、自分の夢を追う。そして仲間とファンのために、時には自分を殺してでも訴え続ける」そんな松村香織は彼女にとって憧れだったのだ。

松村香織のファンコミュニティ“かをたんず”のメンバーがその事実を知り、「自分達に任せてください。かおたんに握手会で連番し、伝えます」と動く。そして苦労の末に握手会で松村本人に事情を伝えることができた。松村はコミュニティメンバーを通して、女の子に「怖い時があったら、わたしを思い出して」と励ましのメッセージを伝えた。

憧れの人から励まされて女の子の状態は改善していった。カウンセリングの先生が「素晴らしいです、多くの人が女の子を救った」と驚いたほどだ。その頃から彼女は“かおたんちゃん”と呼ばれて、松村香織やそのファンたちから見守られ続けている。

山田町の子ども達が作っているジオラマ「やまだまち48」(松井玲奈が命名)には、松村香織とファンへのお礼にと「メイド喫茶かおたん」と「ハヤシライス専門店松村屋~1コメダ~」の2つのお店が作られた。

そして5月11日に岩手で開催される握手会に、松村香織がやって来ることが分かった。しかし“かおたんちゃん”は行事の予定が入っているので、参加できなかった。彼女は「会いに行くために行事を休んだら、かおたんに怒られるし、無理をして行ってもかおたんにもファンの人にも迷惑をかけるから」と行事を休む方法を選ばなかったのである。

岩手産業文化センター アピオで行われた“『So long!』全国握手会イベント AKB48祭り 東北エリア”には多くのファンが訪れて、研究生レーンにも長蛇の列ができた。山田町の子ども達も各自の推しメンと握手を終えて、マブリットキバさんや代表の子どもがまとめ出しするために残った。今回は子ども達の総意で、「かおたんにお礼を」とまとめ出しの握手券は全部が松村香織に使われたという。

代表の子どもは「かおたん! はじめまして、山田町の子ども代表で、“かおたんちゃん”の代理できました!」と感謝を伝えると、ジオラマの件を話した。松村も感激して「ありがとう! 私がジオラマが見れることってできないかなー?」と希望していた。マブリットキバさんも「山田町公式のお礼」を伝えた際に、松村がジオラマを見たいという願いを聞いている。

握手会会場を後にする前に、山田町の一行は戸賀崎AKB48グループ総支配人と話す機会があった。マブリットキバさんからジオラマの件を聞いた戸賀崎支配人は、「よし! どのイベントか握手会かわからないけど、ジオラマを展示しよう」と提案して一気に話が進んだのである。マブリットキバさんはその不思議な展開に、「子ども達のいう“幸運を呼ぶジオラマ”をオレは信じてみたくなった」と希望を見出していた。

マブリットキバさんのGoogle+では冒頭に「今回は相当に長い記事なので…」と注意書きがあるほどで、さらに臨場感溢れるレポートが綴られている。読者からは「終身名誉研究生って肩書きだけどかおたんは、かおたんちゃんや山田町のみんなの心の中ではセンターポジなんですよね」、「最近精神的にまいってしまうことが多いですけど、こういうレポを見てまた頑張ろうと心をつなぎとめています」、「かおたんの件は、被災地や復興地に直接行かなくとも『誰かのために』という思いで、子どもを救った貴重な例」など様々な反響があった。

近いうちに“幸運を呼ぶジオラマ”が山田町を飛び出して、他エリアの握手会に展示されることだろう。それを見た松村香織からどんな感想が聞かれるか楽しみである。彼女のことだから、Google+の「BBQ松村香織の今夜も1コメダ」でも紹介してくれそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

kiba maburittoキバの握手伝言レポート - May 13, 2013
https://plus.google.com/102177105988330197362/posts/7xQ9zmxC4Ab

災地訪問を続けてくれているAKBGの皆さんに対して、
地元の子供たちの預かったお礼や伝言をしたレポを書いていきたいと思う。

※今回は相当に長い記事なので時間のある人のみ読むことを推奨するぞ。

子供たちの伝言は様々で、お礼から質問までいろいろとあるんだ。
もちろん、全ての子供たちのリクエストは聞けない。そして、大人の都合で
子供たちを選ばない。子供達が子供達同士で次は誰のリクエストを送るか
みんなで何度も話し合って決めているんだ。

リクエストを託してくれる子たちはそれぞれ震災で深い事情を抱えている。
悩んで、たった数秒の中で言葉を選んでオレやスタッフに託してくれる。

その子供達の気持ちを受け取ったAKBGメンバーの方々の素晴らしい回答を
みんなにも是非とも知っておいて欲しいので、記事にして残そうと思う。

伝言やメッセージを託すことになったいきさつや詳細等は
前の方の記事内にある【北原里英さん編】を読んでくれれば有難く思う

今回は【SKE48 終身名誉研究生 松村香織さん編】だ。

伝言を託してくれたのはファンの女の子達。
山田町のこども達が応援するのは自分の町を訪問してくれたメンバーではなく
被災地訪問と支援は全てのAKB48Gメンバーだと認識して応援してくれている。

2013年5月11日、岩手県で行われたAKB48全国握手会。
2011年5月22日に48グループのメンバーさんが岩手県山田町に
訪問してからちょうど2年と11日が過ぎた。

2年間の間、48Gのメンバーの皆さんや運営の皆さん、
ファンのみなさんは震災にあった各地を応援し、支援を続けている。

支援や応援は復興地の各地に訪問してくれたことだけではない。
光の当たらないところで、多くのメンバーさんやファンが勇気を与えてくれた。

SKE48終身研究生の松村香織さんは被災地した復興地に訪問したことはない。

だが、松村香織さんことかおたんには語られなかった物語がある。
その当時は事情により語れなかったが、今こそ松村香織さんと
山田町の女の子の間にあった物語を語ろうと思う。

東日本大震災は沿岸約550キロに渡り、広範囲で壊滅的な被害を出した。
津波の被害だけではなく、津波のあとの燃料火災、降雪がある程の低温、
道路の分断、連絡網の途絶、これらが重なり多くの命が失われた。

震災は犠牲者を選ばない。当然に震災は多くの遺児も生み出してしまった。
たった一日で家族を失い、家も大切なものも失わせた。
PTSD、パニック障害、生き残った人の多くも震災の後遺症に悩まされている。

一人の女の子と出会った。震災で家族を失い、後遺症に苦しんでいた。
理由もなく、愛するものを奪われ、思い出の家も、宝物も失った。
「何もできなかった」その恐怖とトラウマは女の子の心を蝕んだ。

吐き気や恐怖が時と場所を選ばずに襲い、生活に支障が出始めた。
オレと出会ったとき、女の子は消えそうなぐらいに心が弱っていた。
親族の人が一生懸命に努め、カウンセリングも受けたが良くならなかった。

悪条件が重なった。震災後の医者不足で、充分なカウンセリングや
受診が遅れたことも要因の一つだ。そんな人が被災地で多く見られた。

女の子は何もできなかった自分に苛まれていた。何かをしようとすると
それをさせない症状が出た。フラッシュバックにも悩まされた。
一見、普通の状態だからこそ他の人にはSOSに気づかない。
他人に迷惑をかけると思った女の子は気を遣ってどんどん弱っていった。

しかし、女の子にはただひとつの小さな光があった。
多くのこども達が48ファンであるように、女の子もその一人だった。
彼女が大好きなメンバーさんこそSKE48の松村香織さんだった。

何度も炎上を繰り返しては立ち上がり、傷つき涙しても
決して諦めず自分の夢を追う。そして仲間とファンのために
時には自分を殺してでも訴え続ける。逆境を自分の力に変える。
そんな松村香織さんが女の子にとっては憧れの人だった。
その存在が女の子を僅かに支えていた。

それを松村香織さんのファンコミュニティである「かをたんず」の
メンバーのみんなが知った。

「自分達に任せてください。かおたんに握手会で連番し、伝えます」

コミュの方々が次々と名乗り出てくれた。10人ぶんを余裕で超える異例の連番。
女の子の事をコミュの方々がつないで伝えた、何度も失敗を繰り返した。

そして、松村香織さんが事情を把握した。女の子に励ましの気持ちを送った

「怖い時があったら、わたしを思い出して」

それから女の子がもっていた光は強くなった、憧れの人からのメッセージ。
ファンの人が何ヶ月も伝言を繰り返し、女の子は遂に心の闇に打ち勝った。
松村香織さんとかおたんファンの人は現地の人を驚かす奇跡を起こした。

カウンセリングの先生は言った「素晴らしいです、多くの人が女の子を救った」。

松村香織さんファンの子はいつしか「かおたんちゃん」と呼ばれ、
かおたんファンの方や松村香織さんからも見守られ続けている。

こども達や親御さんはいつか松村香織さんにお礼を言いたいと願った。
しかし、震災の影響からなかなかSKEの握手会には行くことができない。

こども達はそんな松村香織さんとファンの人に対してできる限りのお礼を考えた
そして、山田町でこども達が作っている夢のジオラマ「やまだまち48」に
松村香織さんとそのファンの人のために、ジオラマのお店を二つ用意した。

どんなメンバーさんよりも早く、ジオラマの中に松村香織さんのお店ができた。
「メイド喫茶かおたん」と「ハヤシライス専門店松村屋~1コメダ~」の二つだ。
ファンの人が訪れ、笑顔でジオラマに人形も設置した。

そんな中、大きなニュースが飛び込んだ。

松村香織さんが岩手県の全国握手会に訪れる。

町の人もこども達の間にも連絡が飛び交った。
全国握手会は参加メンバーさんの発表が遅れがちだ。
松村香織さんファンの子は行事の予定が入っていたので行けなかった。

いや、むしろ「休んだらどうだい?」と大人や友達は女の子に進言をした。
女の子は「会いにいくために行事を休んだら、かおたんに怒られるし、
無理をして行ってもかおたんにもファンの人にも迷惑をかけるから」と断った。

いつか、自分の力で会いに行くこと。それが本当に自分がやらなきゃいけないこと
女の子はそう言って、握手会にいけるこども達や代表の子に伝言を託した。

そして岩手の全握の日が来た。親御さんたちと連絡を取りながら、
オレやスタッフ、こども達や親御さんは会場に向かった。

【SKE48 終身名誉研究生 松村香織さん編】

※読みやすいように会話は「かおたん」と表記することをお許し頂きたい。

会場はあいにくの雨だった。参加する人もいつもより少ないようだったが、
各グループの研究生イベントとコーナーは大いに盛り上がった。

握手会が始まっても、研究生レーンは長蛇の列。
しかし、あっという間に握手の順番が回っていく。
親御さんやこども達はおのおのに別れて、
自分の好きなメンバーさんに会いに行った。

今回からは、無理にお礼をなどを伝えると
メンバーさんが思いつめるので、あえて語らずに
明るく行こう!とみんなで決めていた。
そのおかげもあって、みんな楽しい握手会になったようだ。

ほとんどの親御さんやこども達が早めに握手を終え、
グッズも無事に買うことができ、みんな笑顔で町に戻っていった。

オレとスタッフ、代表のこどもと親御さんがまとめだしの為に会場に残った。

今回、異例の事態があった。それはこども達みんなが
「まとめ出しのために握手券はかおたんに全部使ってください」と申し出たことだ。

みんなが笑顔で「かおたんにお礼を」と同意した。
今までの握手会伝言でもなかった出来事に驚きながらも嬉しく思った。

来れないかおたんファンの女の子の代理のこども代表は緊張しながらも
「絶対に失敗はできないよ、今回は緊張してる場合じゃないもん」と気合を入れた。

何回かは事前にかおたんに並んで伝えたので、まとめ出しはちゃんと話せる。
かおたんがまとめ出しの時に誰が山田町のこども代表か混乱しないようにと、
町からいったこどもや大人の人は山田町からと言わないように、
岩手に来てくれた感謝と気持ちのみを伝えてくれた。

そして、最初は町の大人の代表が並んで、かおたんに感謝を伝える。
その後にこどもの代表とオレが来ることを伝えた。

そして、かおたんちゃんの代理のこども代表がかおたんに伝える。

代表の子「かおたん!はじめまして、山田町のこども代表で、かおたんちゃんの
      代理できました!色々と支えてくれてありがとうございます!」

かおたん「えー!ありがとう!遠いところから本当にありがとう!」

代表の子「山田町とかおたんちゃんの為に、本当にありがとうございます!
      みんなが感謝していて、かおたんのことが大好きです!」

かおたん「ありがとう!めっちゃ嬉しいー!かおたんちゃんにも
      学校も部活も頑張れって伝えてね!絶対だよ」

代表の子「はい!必ずにかおたんちゃんに伝えます!それとジオラマの
      かおたんのお店もリニューアルです!みんなで作るので頑張ります!」

かおたん「ありがとう!私がジオラマが見れることってできないかなー?」

代表の子「そうなんですか、じゃあ見れるように色々頑張ってみます!」

かおたん「ほんとに?!ありがとう!みんな体を大切に、がんばって!」

代表の子「はい!ありがとうございます!かおたんの事を応援しています!」

こども代表の子が話したことはこんな感じだ。かおたんはめっちゃ喜んでくれた。
そして次はオレの番だ、今までの事がよぎって泣きそうになるが、
かおたんには町の人やかおたんちゃん、こども達の思いがある。伝えなければ。

オレ「かおたん、はじめまして。岩手県にようこそ!歓迎します!
   山田町で担当をしているマブリットキバです!」

かおたん「あー!キバさんだ!来てくれたんですね、
      私の方こそ本当にありがとうございます!」

オレ「はい!時間がないので手短に。山田町の公式のお礼を伝えます。
  まず、かおたんちゃんの件、本人も町のみんなも心から感謝しています。
  かおたんとかおたんファンの人には何度も支えられ、助けられました。
  かおたんがいなければ救われなかった命がありました。
  お礼を言っても言い切れないぐらいです、本当にありがとう」

かおたん「ありがとうございます。本当に良かったです!
      かおたんちゃんも元気で!私も出来ることはがんばります!」

オレ「こちらこそです、それと今回の感謝と記念に、これからこども達と
   ジオラマのかおたんのお店もリニューアルします!」

かおたん「ジオラマ、見たいんです!私でも見れるようにならないかな」

オレ「善処します、かおたんが必ず見れるように頑張ってみます!」

かおたん「ホントですか!なら本当にうれしい!私もがんばります!」

オレ「こども達も、かおたんちゃんも今度は自分で会いにいくと思います、
   その時はどうかよろしくお願いします!」

かおたん「はい!うれしいです!」

オレ「いろいろあって忙しいと思いますが、みんなが応援しています!」

かおたん「はい!本当にうれしいです!がんばります!」

かおたんの握手は力強く、本当の気持ちがこもった握手だった。
そのままで握手を終えて、ブースから去ろうとした時に後ろから大きな声が響いた。

「ありがとうー!山田町のみんな!がんばってー!」

スタッフもお客さんも、ほかの研究生の子もびっくりして止まるぐらいの声。
振り返るとかおたんが大声で叫んで、両手を大きく振っていた。
満面の笑顔だ、オレはその場で深く頭を下げた。

こうして、岩手県で行われた全握は、かおたん感謝デーとして無事に幕を閉じた。

その後に、かおたんたちゃんへ電話で詳細を報告した。
かおたんちゃんは号泣した。かおたんからの言葉、気持ち、
その後のぐぐたすでのかおたんのコメントと記事。

松村香織さんの気持ちと想いは、痛みを知る人の優しさに満ちたものだった。

「応援して良かった、かおたんが大好きです」と、
かおたんちゃんは電話口で泣きながら何度も言った。

松村香織さんとファンの女の子、かおたんちゃんは一度もあったことがない。
しかし、その間には確かなお互いを思う、深く優しい絆があったのだ。

こども達にとって、正直に言うと選抜や研究生は関係ない。
それぞれの好きなメンバーは全て、輝く一等星なんだ。

そしてこの握手会には驚くべき続きがある。


現在、山田町の事務所ではこどもたちの提案した
未来の楽しい町をイメージしたジオラマの製作が続いている。
3月11日、山田町に訪問してくれた松井玲奈さんからも
ジオラマに「やまだまち48」の名前も付けてもらった。
製作を見守り、影から応援してくれている全国の48ファンの方からの
ジオラマ基金のおかげで、こども達の思い描いた町は進化し続けている。

このジオラマは見る人や訪れる人に次々と不思議な出来事をもたらしている。
それは偶然や必然という言葉では説明できない奇跡的なことばかりだった。
そのためか、こども達は「幸運を呼ぶジオラマ」と呼ぶようになった。

かおたんが「私もみたいです!」と言ったジオラマはこの事だ。
残念ながら、松村香織さんはこのジオラマを見ていない。
どうしたら見せることができるのかをオレは考えながら出口に向かおうとした。

松村香織さんと握手をした後に、テントの脇で写真を撮る人物がいた。
AKBグループ総支配人の戸賀崎さんだった。

挨拶をして、握手伝言を無事に終え帰路につくことを伝え、
今日は代表のこどもも最後に残りましたと言ったところ、
戸賀崎さんは「そうか!よし!今すぐ行くよ、一緒に行こう!」と
背中を押されて、こども代表のところに早足で戸賀崎さんは向かう。

その間にジオラマを見に来る48ファンの人が多く訪れていること、
山田町に来て、観光もいっぱいしてくれていることの感謝を述べた。

そうした時、戸賀崎さんがふいに発言した。

「そうだ、ジオラマは遠くに運ぶことはできないかい?」

オレはジオラマは分解できることや、町の公式としても
ジオラマは喜んで貸し出す方針を会議でまとめたことを伝えた。

戸賀崎さんは悩むことなく二の句を告げた。

「よし!どのイベントか握手会かわからないけど、ジオラマを展示しよう!
誰かのためにプロジェクトとしても、みんなに見てもらえれば笑顔になると思うし、
メンバーも見たがっているし、ファンの人も喜ぶと思うんだ。
岩手の次の全握、もしくは東京に持ってこれるなら握手会か
劇場とか・・打ち合わせが必要になるけどどうだい?」

町としても、ジオラマの貸出については先日に会議で許可が降りたばかりだった。
オレは喜んで、ジオラマが48Gのイベントに展示できる提案を受け入れた。

これには、かおたんちゃんもこども達も町の人も大いに喜んだ。
震災後は全国のみなさん、そして48Gのみなさん、そのファンのみなさんに
多くの支援や応援を受けている。その恩返しができるならと町のみんなが喜んだ。
こども達とメンバーの皆さん、ファンのみんなが作り上げたジオラマは飛び立つ。

しかし、松村香織さんと握手をしたすぐあとの出来事。
もちろん、戸賀崎さんもオレやこども達がかおたんと握手したことを知らない。

松村香織さんが見たがっていたジオラマは、奇しくもその場で
48グループのイベントに展示されてることが決まった事が不思議でならない。

こども達の言う「幸運を呼ぶジオラマ」をオレは信じてみたくなった。

一人の女の子に真剣に向き合い、それを救った松村香織さんことかおたん。
正直に生き、仲間のために自分が汗をかき、時には涙し、炎上する。

「大丈夫かなぁ」思い切った後に、いつも松村香織さんは相手を気遣う。
その正直な優しさこそ多くのファンの人に愛される、かおたんそのものなんだ。

長くなったが、最後に松村香織さんとそのファンの方々に
心から感謝を込めて、一言で締めくくりたい。

全ての人に1コメダ!