3月は大嫌いだ

　一年中で一番嫌いなのは3月だ。

　「卒業」のシーズンだからだ。

　何でも終わってしまう。

　サヨナラになってしまう。

　今まで何回も「卒業」を経験したけど、それまで当然のように

一緒に生活していた仲間、そのほとんどの人と永遠に会えなくなる。

　「卒業」でその場を去ると、大勢の仲間が死んだも同然になる。

　中学でも、大学でも。

　特に中学はこたえた。

　私ひとり、遠い高校に進学したので、全員と「お別れ」になった。

　高校に進学し、クラスに一人も友達ができなくて、死にそうになった。

　人生で一番苦しかった体験だ。その下地に中学時代の、関係の

さほど強くない多くの人とのほぼ永遠の別れによる精神的ダメージが

あったんだと思う。

　先日、とある教会に行ったら、3月で「サヨナラ」する人たちの

お別れ会をしていた。

　はじめてみる人なのに、苦しくなってくる。

　蒙古の人たちと2度と会えない。

　一方、昨日はあるブロガーが、もうブログをやめると言っていた。

　ブログ最終回らしい。

　3年も前に離婚する以前の生活の中に、その人のブログが

毎日更新されて読んでいたので、赤の他人なのにすごく悲しい。

　そう言えば、3年前同じ適応障害で闘病生活していた「のぶさん」

も消息不明になってしまった。

　人生ってホントに寂しいものだ。

　その寂しさが滝のように押し寄せてくるのが3月だ。

　4月の新しい出会いなんて何も期待できない。

　ただただ、苦しい。