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「山地のササ」

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九州山地のササ

2025年07月04日 | 九州山地のササ


九州山地のササ
                         


ここでは九州山地のササを紹介します。

九州山地は九重連山、阿蘇山、霧島山などの若い火山群と祖母山、三国岳などの古い火山群で構成されています。若い火山群の山頂部にはまだ樹木やササは分布していません。
九州のほとんどの山では、ミヤマキリシマが先区種となって全山を覆っています。しかし、古い火山群ではミヤマキリシマもササやその他の灌木に居場所を明け渡しつつあります。
ササは標高1000m付近から出現し、1500mぐらいまで分布しています。
TV放送された祖母山を見ると、稜線から山頂にかけてスズタケが分布しているようです。霧島山とよく似たスズタケで少し隈も出ています。





牧ノ戸峠のササ


枯れたミヤコザサの株(牧ノ戸峠)


節は少し膨らむ程度(牧ノ戸峠)


葉は大きく、上部で分岐している、ミヤマクマザサでしょうか(標高1500m)


葉の裏には細毛がビッシリ

<九重連山>

久住山の登山口である牧ノ戸峠(標高1320m)はササで被われています。
このササの節は紀伊半島のミヤコザサのような球状と言うより、イブキザサやミヤマクマザサに似た少し膨らむ程度の楕円形をしています。
しかし、葉身は細長く、丈が80cm程度で、分岐がまったくないことから、ミヤコザサの仲間と判断されます。

また、標高1500mの場所では、牧ノ戸峠のササより葉が広く丈夫なササが現れます。別の種類のササのように見えます。ミヤマクマザサでしょうか。(新たに変更しました)

さらに、この付近に狭い範囲ですがスズタケが現れます。

ミヤマキリシマとササ

 

標高1500m付近でスズタケも現れる
まっすぐ伸びているのがスズタケ

 


<霧島連山 韓国岳>

霧島連山の登山規制は平成27年5月1日10:00えびの高原(硫黄山)の火口周辺警報が解除されました。
それまで韓国岳への登山は、えびの高原ピクニック広場の駐車場からと大浪池登山口からでした。今はビジターセンターから登ることができます。

ササは大浪池登山口からすぐに現れ、山頂直下まで生えています。
これらのササはスズタケで、大浪池周辺は矮生化していますが、登山口近くと非難小屋上部では人の背丈以上によく成長しています。
硫黄山登山口からの登山道では、5合目付近からスズタケが現れ、山頂まで分布しています。
ミヤマキリシマがスズタケに囲まれている場所も多く見られます。
この登山道近くのスズタケも標高が上がるにつれ、背丈が小さくなっています。

高千穂河原から御鉢、高千穂峰にかけては、火山が若いせいか、山肌は火山礫岩に覆われており、低い場所では潅木が多く、標高が高くなるとミヤマキリシマ以外にタデの仲間を見る以外ササはありませんでした。

スズタケの花序


登山口に設置されている登山規制図


大浪池周りの矮生化したスズタケ


山頂に近い場所のスズタケ


スズタケに囲まれたミヤマキリシマ