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「山地のササ」

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南アルプスとその周辺山地のササ

2025年04月10日 | 南アルプスと周辺山地のササ


南アルプスとその周辺山地のササ
                         


ここでは南アルプス(赤石山脈)と深南部、身延山地、伊那山地など南アルプス周辺のササを紹介したいと思っていますが、今のところ、十分な調査ができていません。ササの種類もミヤマクマザサなのかミヤコザサの仲間なのか、はっきりしません。

空中写真から想像すると、南アルプス北部では入笠山、釜無山、夜叉神峠などの標高2000m前後の高さでササが見られます。
しかし、北沢峠や広河原の上部はシラビソ林ですが、その林床にササはありません。
また、西農鳥岳の南に位置する伝付峠付近にはササが分布しています。
富士川と安倍川の間にある身延山地では、十枚山や青笹山などにササ原があります。
南アルプス深南部では、中ノ尾根山、不動岳、黒法師岳などの2000m級の山岳にササが分布しています。
シラビソ高原南側などにもササが分布しています。

この南アルプス周辺については今後精力的に調査したいと考えています。





標高1900mのシラビソ高原



葉が紙質でシナノザサに比べ小さい



葉の裏には細毛がビッシリ



古い稈の節は球状に膨らんでいる



若い稈には肩毛が発達している



シラビソやダケカンバの林床は笹原

<シラビソ高原>

南アルプス大沢岳がよく見えるシラビソ高原から南信濃下栗の御池山・炭焼山まで稜線に沿ってササが生えています。このササはミヤマクマザサかミヤコザサの仲間と考えられます。
大きな笹原を形成している場所もあります。

炭焼山の高さは1544mです。1500m以下になるとススキが勢力を増していて、ササはありません。

この周辺のササは四国の鬼ヶ城山系のミヤコザサと非常によく似ており、新しい 稈はすべて地下茎から出ており、ミヤマクマザサのように稈節から伸びている新芽はありません。

ミヤマクマザサもそうですが、新しい芽は5月頃から伸び始め、秋には背丈も高くなり青々としています。

ミヤコザサは冬になると葉の周辺は少しずつ隈取はじめ、翌年の春までにすべてのササが完全に枯れます。しかし、ミヤマクマザサは冬に隈取っても一部のササは枯れることなく2年目も成長を続けます。

これらの違いを調べることで種類を見分けることが出来ると考えます。ほかの方のHPやブログを調べてみました。

「2024年5月しらびそ高原山岳オートキャンプ場」の写真では、すべてのササが枯れてはいないようです。つまり、ミヤマクマザサの可能性が高いと思われます。


北アルプスや中央アルプスに分布するシナノザサは、翌年に稈の途中から枝を出すので区別できます。見慣れると葉の大きさや質ですぐわかるようになります。しかし、高い場所に生えるミヤコザサはミヤマクマザサに非常によく似ているので、稈をよく見ないと区別できません。