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“ 嵐が吹き消した 恵みのろうそくを 再び取り上げ、それに新しい明かりを灯さなければならぬ。” 教皇ヨハネ二十三世

file.no-98 『 FF ⅩⅡ 』

2010-12-19 22:28:24 | et cetera
 
「これは、ゲェームではない! ムービーなのだ!!」
…と言いたかったのかしら、と正直思ったのが、FF12でした。

前回、『FF7 アドヴェント・チルドレン』をレヴュったので、引き続いてFF12をば。
私、FF12はプレイしてないんですよ。
①ムービーをニコニコ動画で観て、
②シナリオはネット有志のチャートでざっくり読み、
③ゲェームシステムは友人に聞いたりしただけ。
多分、プレイすれば、美麗なグラフィックや戦闘シーンの派手なエフェクト。
それに、なんといっても「キャラの声」…つまり声優さんの熱演に魅了されるんだろうな、と思います。

…でも、発売当時、②の段階でお腹いっぱいになりまして、結局ゲェーム購入・プレイの段階までは進行しませんでした。
③まで到達したら、「FF12ってゲェームじゃなくて、ムービーじゃないの?」とも思いましたし。

多分、FF7をOADで制作するより、FF12を映画にした方が興行的に当たったんじゃないかなぁと思います。

何と申しましても、作中のアルケイディア帝国は、ローマをパク…じゃなくて参考にしたような帝政。
元老院と皇帝派の確執という政治ドラマ。
侵略された小国と、それを解放しようとする王女とその仲間たち。
歴史を裏から操る、人間じゃないけど、神のようにふるまう傲慢な存在。
悪役に見せかけたキャラが、実は、人間を解放しようとしていた…というひねったシナリオ。
ハリポタよりは、欧米でも受け入れられるのではないかしら…と思います。

なぜか、主役級のアーシェやヴァンよりは、サブ級のはずのヴァルフリャーやバッシュ、オンドール侯、ジャッジマスターのほうに好感を抱いてしまい、ムービーを観ていてもアーシェ達よりも、そっちに意識が向いてしまいました。
バッシュやジャッジマスターに、伏線と言うかネタを置きすぎて、亡国の王女や空気並のセリフ回しでは、主役に注意が向かなくって…。

突飛なのが、ヴェインでした。
シドの盟友で、人間を解放するために、二つの国を滅ぼしまでして、あえて「世界の敵」になった感のあるキャラ。
人間の未来のため、帝国のため、実の父親まで殺した(…という設定と見受けました) のに、弟ラーサーには分かってもらえず。
「なら、私の屍を越えていけぇ!」みたいな台詞回しのあと、本当に裏切られて、ものっそい可哀想でした。
作中の発言から、結構ブラコンだったと思うんですが。
ラーサーも、「兄さん好き好き」発言してましたし。 スクエニも、腐向けサービスを狙ったんですかねぇ。
ラスボスに、ここまで味をつけてどうするんですかね。
FF8のラスボス・アルティミシアも、「時間圧縮」ですべてを一つにするみたいな台詞がありましたが。
ラストバトル時、戦闘連動してのアルティの台詞に、「子どもの頃の思い出が」とかなんとか、意味深なのがありましたし。
今思うと、エヴァの「溶け合うなんちゃら」の影響だったのかしら。

一番好きなキャラが、私的には…ヴェインでした。
ラバナスタ復興のために、ラストバトルに挑む主人公パーティ。
人間の未来のために、なりゆきでラスボスになってしまった感のあるヴェイン。
大局的には、主人公が敗北した方が、イヴァリース世界のためにはなるんじゃない? …そう思ってしまいました。

私が変なのか、シナリオがおかしかったのか。
すっきりしないお話だったというのが、私のレヴューです。

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