エンドー餅店の草もち
料理好きな母は、働きながらも結構色々なものを作ってくれていたのではないかと思います。
草もちもその1つで、近所の野原に生えているよもぎを摘んで、
自動餅つき機で草もちをよく作ってくれました。
私も母と一緒によもぎを摘んで、草もちができる過程をじっくり観察したものでした。
できたての草もちは格別で、あの味と香りは忘れられません。
自立し、家を出ると、草もちはお店で買って食するものとなりました。
ところが市販のものはイマイチよもぎの香りがしません。
あんこが入っているので、おいしいのですが、
たっぷりよもぎが入った手作りのあの草もち独特の香りは全くありません。
商品によっては、一体何の草が入っているのか、摩訶不思議な香りがするものもあります。
いつしか、子供の時に覚えたあの味と香りは時間が経つにつれ変化してしまい、
自分の勘違いだったのかもしれないと思うようになりました。
先日、仙台東照宮(宮城県仙台市青葉区)の近くにある「エンドー餅店」に伺いました。
私、体重の問題がなければ毎日おもちを食したいと思う程、仙台のお餅が大好きであります。
お店に入り、ショーケースを見ました。
すると、「草もち」がありました。
仙台では、それが普通なのかどうか分かりませんが、私はあんこ抜きの草もちを見たのはその時が初めてでした。
(あんこが入っているものが別にあります。)
もしかしたら…と思って購入しました。
思った通りでした。
あのよもぎの香りがしました。
懐かしい味と香りにものすごくうれしくなりました。
昔はたくさんあちこちに生えていたよもぎ。
今でも生えていますが、食用にはどうかと思われるような所にしか生えていません。
お餅用のよもぎって、どうやって調達されているのでしょう。
本当のよもぎの香りがする「草もち」はもはやぜいたく品なのかもしれません。
公式HP:http://www.zundamochi.com/index.php
オンラインストアあります。