チェリーアイ☆

「チェリーアイ」という言葉だけ聞くと、なんだか可愛い響きですが、
実は、ワンちゃんで見られる目の病気の名前です

別名、「瞬膜腺脱出」や「第三眼瞼腺逸脱」などとも呼ばれています

ワンちゃん、ネコちゃんは、目の上下にある2つのまぶた以外に、
目頭の内側に「瞬膜(しゅんまく）」（「第三眼瞼」とも呼ばれる）という
ヒトには無い、3番目のまぶたを持っています

瞬膜腺はその瞬膜の内側に存在し、涙の約35～50％を分泌している組織で、
腫大すると瞬膜腺が眼瞼から飛び出して赤く腫れあがった状態になります
この状態が目にさくらんぼをつけているように見えるので、
チェリーアイと呼ばれています




　↑　右目の瞬膜腺脱出（チェリーアイ）

＜原因＞
　先天的に瞬膜腺を固定する組織が弱い、または欠損していることが原因となります。
　ビーグル、コッカースパニエル、ボストンテリア、フレンチブルドック、
　ペキニーズ、シーズーなどの犬種に多くみられます
　猫ではまれな病気です
　また、炎症や外傷、腫瘍などによっても引き起こされることがあります。

＜症状＞
　瞬膜腺が腫大し、眼瞼から飛び出して赤く腫れあがった状態になります。
　結果、腫れあがった瞬膜腺が目を直接刺激することや、
　目の不快感でワンちゃん自身が目をこすったりするために涙が出たり、
　結膜炎や角膜炎を併発することがあります

＜治療＞
　点眼薬などの内科的治療で感染や炎症を抑えることにより、症状の軽減が期待できます。
　しかし、効果があがらない場合や再発を繰り返す場合には、
　外科手術による瞬膜突出部位の整復、縫合が必要です
　
　重度の場合は、手術をしても再発を繰り返すことがあります。

チェリーアイには特別な予防法はなく、早期発見、早期治療が重要となります
瞬膜が赤い、腫れているなどの症状が見られたら、
犬が目を気にして引っかいたりしないように注意し、早めに病院へご相談ください