ぬくぬくひきひき

ひねもすのたりのたりかな──ほぼ半径30mの羽猫庵だより

なぜ人は梅を漬けるのか

2008年06月17日 | 羽猫庵
この時期はほんっっっと嫌いだ。
梅仕事がある。
もうほとんど義務化。
嫌なら作らなくてもいいのにね。

「なぜ人は梅を漬けるのか。」

「そこに梅があるからだ。」

そんな感じ。
ああホント、登山もきっとそんな感じなんだろうな。
苦しいし辛いし、どうなるかわかんないけど、
とりあえず山があるのに登っとかないと自分が許せない、みたいな。
コロコロとした美しくていい香りの梅がそこにあると
漬けないではおけないのだ。もう冷蔵庫の場所もないのに。

今年は梅が豊作らしいですよ。去年に比べて半額くらいだし、粒も大きめ。
店頭の梅はほんと、キズひとつなく、とても美しい。
うちのは全部もらった梅だから、 キズものばっかなんで、
カビるんじゃないかと余計にハラハラドキドキ。スリルがありすぎる。

今年はとりあえず、ハチミツ漬けと、味噌漬けを仕込んだ。
明日からは、多分、梅干とジャム。
ああもうほんとやだ。一人でやると、手が8本くらい欲しくなる。

昔の人の作業は、こういう保存食作りなんて、
それこそ家族や近所の人たちと共同作業で、手はいっぱいあったからできたんだろうなーと思う。
山椒の小枝取りとか、梅仕事とか、ジャム作りとか、
手を動かしながら、会話しながら、歌を歌いながら
伝承したり、絆が強まったりしたんだろうな…。

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