江戸時代の屋敷構えが残る長浜市の農家建築など、あわせて6つの建造物が新たに国の登録有形文化財に登録されることになった。国の登録有形文化財に登録されるのは、
▼江戸時代の屋敷構えが残る長浜市太田町の農家建築、赤田家住宅の母屋や土蔵など5つの建物
▼大津市小野にある江戸時代末期に建てられた京町家の特徴を持つ坂田家住宅のあわせて6つの建造物
赤田家住宅 赤田家住宅は、江戸時代に庄屋を務めていた豪農の屋敷。
現在の建物は主に江戸時代後期から大正時代にかけて建てられたとみられている。かつての庄屋の屋敷構えがそのまま残されていて、県の名勝に指定されている庭園も含めた景観のすばらしさが高く評価された。
赤田家13代当主の赤田義則さんは「文化財として未来に残していく責任を感じている。今後は建物を公開する機会も増やしていきたい」と話していた。
滋賀県によると、滋賀県内にある国の登録有形文化財の建造物は、これで508件となる。
赤田家 赤田 等(渡辺家系は嵯峨源氏渡辺氏の祖渡辺綱の次男筒井久の子孫である兵衛尉・赤田等を祖とする氏族。赤田家は嵯峨源氏の渡辺氏の流れをくみ、戦国時代は浅井氏の家臣だった。浅井氏滅亡後に帰農した。
坂田家住宅主屋 湖西の北国街道沿いに建つ町家。京都で呉服商を営んでいた当主が家督を継ぎ、京都の大工に頼んで建てたと伝わる。平成の瓦の葺(ふ)き替え時に、鬼瓦に1838(天保9)年の銘が見つかった。木造2階建て、瓦葺き。1階は間口4間の1列4室の平面形式で、2室目に玄関を配している。京町家に共通する間取りや意匠、構造を持つ。
<記事・写真: NHK大津より>