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”スローライフ滋賀” 

親しまれた近江商人の食文化 「さと御膳」が存続危機(東近江市)

 後継者育成を目指し、五個荘近江商人の商家で振る舞われていた食文化を忠実に再現した「さと御膳」の継承プロジェクトが進んでいる。
 12月24日、プロジェクト第一段として、さと御膳の継承について考える催しが近江商人屋敷の外村宇兵衛邸(五個荘金堂町)で開かれ、参加者らは御膳に舌鼓を打ちながら意見を交わした。

↑写真:滋賀報知新聞より(さと御膳)

 「さと御膳」とは、近江商人の商家に生まれ育った「塚本さと」(1843~1928)が息子の妻のために書き残した家政書「姑の餞別(せんべつ)」に記されている料理レシピを再現したもので、料理研究科の上和世さん(75)が25年ほど前に考案した。
 当時、てんびんの里文化学習センター内で喫茶を運営していた上さんに「五個荘の観光(食)の目玉になるものはないか」と行政から依頼があった。
 探し悩んでいたところに近江商人博物館に所蔵されていた同書と出合い、「これしかない」と再現に向け奔走。
 すりごまやナスが入った夏バテ防止の味噌汁「どろ亀汁」や、滋賀県を象徴する郷土料理でもある「ぜいたく煮」、祝いなどハレの日で披露された「黄金飯」など、141種ある同書のお総菜レシピの中から選りすぐり、始末と贅を尽くした商家の暮らしを伝える御膳にと仕立てた。
         
↑写真:滋賀報知新聞より(考案した料理研究家の上さん)    

 レシピを忠実に再現しつつも、塩加減などの味付けを現代人に合わせた細かなこだわりが好評を呼び、観光客をはじめ、企業研修などで訪れた滋賀県外の来訪者の舌をうならせた。しかし、商家の食文化が詰まった郷土料理として長年にわたり親しまれてきた一方、後継者がいなく、現在さと御膳は提供できていない状況が続いている

 そこで、五個荘近江商人の文化を伝える近江商人博物館が、文化庁が取り組む未来に残したい郷土の食文化「100年フード」への認定を兼ねたプロジェクト第一段として、一般市民対象のさと御膳の継承について考える催しを今回開催した。
 催しには郷土料理に関心を寄せる市民らが参加。こだわりの食材や伝統の調理方法などを映像で学び、上さんが調理したさと御膳を堪能した。

 継承についての意見交換では、「新しいアイデアも積極的に盛り込む」「定期的な催しの開催で触れる機会を生む」「象徴となる魅力を加える」など、後継者問題の解決も含めた意見が飛んだ。

 上さんは「一時の提供なら継承にならない。継続が継承になる」と伝え、「ここだけにしかないもの、それが魅力につながる。五個荘の場合は、商家の食に伝統文化や思いが詰まっていた。この事業が継承のきっかけになれば」と思いを話した。


【滋賀・近江の先人第29回】近江商人夫人としての女子教育の淡海高等女学校創設者・塚本さと(東近江市)
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【滋賀・近江の先人第11回】小町紅の行商から甲府を拠点に身を興す塚本家本家・塚本定右衛門(東近江市)
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<滋賀報知新聞より>
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