『人生フルーツ』を観てきました。
@ ポレポレ東中野
建築家・津端修一さん（90歳）と
その妻・英子さん（87歳）の
暮らしを追ったドキュメンタリー映画。
自然を大切にする、ふたりの日常は、
泣きたいくらいに微笑ましく、
可愛らしい。
でも、その芯には、
経済効率ばかりを優先する世の中への、
もの言わぬ抵抗が見え隠れする。
それを代弁するかのように、
ときおり流れる、
樹木希林の静かなナレーションもいい。
「コツコツ、ゆっくり…」
後半、修一さんが亡くなる。
その人生の終い方までも、
自然でかっこいいのだ。
（不謹慎な表現ですが）
今、この時代に生きて住んで生活する、
すべての人たち（日本人に限らず）に
オススメしたい、
珠玉の作品でありました。
ポレポレに行ったのは、
6〜7年ぶりだったか。
『ドキュメンタリー 小三治』以来。
行くたび、
ラッシュアワーばりに混んでいる。
良質なドキュメンタリーを観たい
老若男女で溢れ返っているのだ。
ぬくもりある小さな映画館のオーナーは、
『アレクセイと泉』の映画監督、
本橋成一さん。母校の大先輩。
世の中に良い作品を広めている、
良き先輩に敬意を表して、
猫背をちょびっと正しながら、
映画館を出た、のり屋です。
