12月8日に発生したジェイコム株の誤発注問題が賑やかに報道されています。
みずほの担当者が1株61万円で売り注文を出すべきところを、61万株1円で売り注文を出すという操作ミスが原因とのことです。実際にジェイコムが発行した株式が1万4500株しかなかったので、明らかにおかしな発注だったのですがシステム側で受理されてしまい、今回のような事態になってしまったということでした。
この手のヒューマンエラーはシステムでカバーできなかったものかなーというのが直感的に思うところです。このミスにより300億円もの損害を抱えるということであればなおさらです。少なくとも発行株式数以上の数値が入力されたらその要求を受け付けない、くらいの機能があっても良いような気がしますが、記事によれば
東証には、異常な売買注文がきても、成立前にチェックする仕組みがない。「銘柄ごとに発行株式数を確認するとシステムに負荷がかかり過ぎる」との理由からだ。
東証は大規模なシステムの再構築をおこなうまでは見直しをしない方針。当面は、警告を見逃した証券会社側のチェック態勢の強化を促すことで対応する。
とのことでした。また、自分の出した注文を取り消す機能も無いのか?と思っていたら
発行済み株式数を大幅に超える異常な注文に気づいた東証が、みずほに電話で連絡。みずほは、あわてて売り注文を取り消す注文を出した。
コンピューター上では、「1円」で出した売り注文の価格がストップ安となっていた市場価格「57万2000円」に自動更新されていたので、取り消し注文は「57万2000円」で出さなければならなかった。ところが、みずほ側がそれに気づかず、「1円」のまま取り消し注文を出したので、取り消しが効かなかった。このため誤発注の収拾策として買い注文を出し始めた。
んー、やはりちょっとユーザフレンドリーに欠けるシステムですかね。注文IDなどで管理していればそのIDを入力するだけでキャンセルもできそうなものですが。。。
こうしてみると、今回の案件はもちろん誤った注文を出し、キャンセル操作にも失敗したみずほに第一義的な責任があるのは当然ですが、このような事態を引き起こした原因の一つはシステムがユーザフレンドリーになっていなかったことにもあることがわかります。つまりシステムを発注し仕様策定を行った東証と開発を請け負ったベンダ(やっぱり富士通なのでしょうか?)にも責任の一端があると考えます。
両社にもぜひそのように認識してもらって再発防止策を練って欲しいものです。(富士通は11月1日のシステム停止に関する再発防止策の公表も実施していませんが・・・ :P)
システムの不備を利用すると株の価格操作ができるっぽいです。
エラーメッセージが出ても、それを無視して色々と操作すると、犯罪ギリギリの金儲けが出来るそうな。
みずほのいかさまが暴露されたって印象ですね。