Saxophonist 宮地スグル公式ブログ

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感染爆発は認識不足と無責任から起こっている。

2021年07月29日 10時58分00秒 | COVID-19
オリンピックでは日本のメダルラッシュが続き、思いの外盛り上がっている。僕も過去にサッカーをやってた事も有り、アスリートのこれまでの頑張りを思うと応援せずにはいられない。特に、開催するかどうかギリギリまで迷走していた今年までの一年はさぞかし辛かっただろうと想像出来る。目的の無い努力ほど虚しいものは無いのだから。

でも、これに浮かれる事なく感染対策は都民として怠ってはいけないと、改めて気を引き締める必要が有ると思う。東京都の新規感染者数が過去最多の3000を超えた。

恐らく、オリンピック村の「バブル」の中に居るアスリートや海外メディアをはじめ関係者達にも漏れなくこの情報は行き渡っているだろう。イスラエルをはじめ欧州でワクチンを2度接種したにも関わらずデルタ株に感染したという情報も入って来てるので、接種を済ませた自分達が「無敵」ではないという事も知っていると思う。なので、彼等が敢えて危険なバブル外に出ようとは思わないと考えている。もはや多少の感染が有るとは言え、バブル内の方が競技を続ける上では安全だからだ。日本人達の監視の目も気にしているだろうし。

今やこの爆発的な感染は、それを懸念してたオリンピックとは結局は無関係だという確信が僕には有る。それは、これから書く体験談でお分かり頂けると思う。因みに僕は、オリンピックが感染爆発を生むとして、ワクチンが行き渡らないのであれば反対、もしくは延期を唱えて来た。

今月初旬、ライブ後にメンバー達に軽く飲みに行こうと誘われた。もう20時はゆうに超えている。良くない事だとは分かってはいるが、現実的に考え、呑むこと自体が悪いというより、飛沫を飛ばさない事や消毒、換気、三密を防ぐスペースなどの感染対策の方が重要なわけで、それさえしっかりしてるお店であれば時間とは無関係で、自分達も十分に注意を払っていればある程度は問題無いと僕は考えている。

某所で飲み屋を探し始めたが、僕はトイレに行きたくなってしまった。メンバーの一人が店を見つけ出し、早速入って僕はトイレに駆け込んだ。勿論、店の入口では消毒する様に言われた。

トイレから出ると、メンバーの一人が、シートが汚れてると言ってしきりに拭いている。改めて周りを見渡すとボックス席がいくつも並び、全てが若者達でギュウギュウに埋め尽くされている。その場からざっと見て20人、店舗の広さが掴みきれないので40人ほど居たかもしれない。トイレの事で頭が一杯で入店した時には気付かなかったが、これはカオスだ。客の誰一人マスクはしていないし、大声で話している。隣のボックス席との間仕切りはスカスカの簾一枚のみ。店員はマスクをしているが、シートの汚れには気付かないほど忙しく働いている。そして、何よりこの店は地下で換気は一切されていない。

「ここはヤバいよ。出よう!」と僕は言った。

その時頭に巡ったのは、コロナに感染したライブ時の状況だった。その時はお客さんも少なかったし、その時マスクを疎かにしていたのは2人だけだった。それより遥かに酷い惨状が繰り広げられている。

しかし、他のメンバー達は、「なんで?もう他に店無いよ。」と呑気な事を言っている。僕は、議論している時間さえもここに居る事が嫌だったので、踵を返して店を飛び出た。店を出る階段にも人が大勢並んでいる。ここしか酒を提供してないから大勢集まって来ている事が分かる。しかも若者ばかりだ。

電車に乗ってからメッセンジャーでメンバーに如何にそこが危険かを書いて、すぐに出るように勧めたが、真面目な返事は貰えなかった。もう、そこからは自己責任だし、僕だって一瞬でもそこに居たわけで、感染力の強いデルタ株に接触している可能性は無くはない。

結局その後、すぐ退店した僕、あの店に2時間も居続けたメンバーが誰一人感染していない事が分かりホッとした。だから今になってコレを書いているわけで、もし一人でも感染していたらと思うとゾッとする。感染しなかったのはあくまで幸運が重なっただけの話であり、あの店がとても危険だという認識は僕の中では変わらない。あの店は無責任な金儲け主義に他ならない。

メンバーを批判するつもりは無い。ただ、認識不足だとは思う。あれでもし感染していたら、まず一緒に暮らす家族を感染の危険に晒す事になる。また、ライブをやったお店は無関係であるにも関わらず、感染経路の一つとして可能性として候補に上がってしまい多大な迷惑を掛けてしまう。また、もし僕の様にほぼ無症状だった場合、その後仕事した場所、人、全てに連絡取り、関わった人達にPCR検査を勧める様に説得しなきゃいけない。それから漸く入院などの準備だ。そこから初めて自分自身がコロナと向き合い、少しずつこの病の恐怖を実感し始めるのだ。

一旦罹患すれば様々な責任が付き纏い、それを怠れば信頼関係が簡単に崩れるのがこの病気の一番恐ろしい所だ。罹患して病院に連れて行かれる車の中で、ドライバーさんが経験からか重みの有る言葉でそれを伝えて下さり、病院のベッド上でネットで遣り取りしてる間にも他人事ながらそれを見て取れ、そして、退院後に僕自身もコロナが原因で長年の信頼関係が崩壊するという悲しい結果に繋がる辛い経験が有った。

恐らく、罹患した者でないと分からない事実だろうし、ここまでは簡単にイメージは出来ないと思う。でも、ちょっとした不注意から、命をはじめ、大切なものを簡単に奪うという危険性をコロナは孕んでいる事を忘れないで欲しい。

新規感染者に認識不足の若者が多いという事に至極納得が行くし、一部にあんな危険な店が存在する以上、行政が飲み屋に厳しくするのも理解出来る。真面目に感染対策に取り組んでいるお店にとっては堪ったもんじゃないだろう。しかし、ネットでその店を検索したら口コミで「この緊急事態宣言中でもお酒を提供してくれるお店!」という事でヒーロー扱いなのだ。氷山の一角で、その様な店がまだまだ沢山有ると思うとゾッとする。

全ての若者が認識不足とは思わない。しかし、従来株とは違いデルタ株が若者に対しても感染力が強く、また、重症化もしやすいという事をもっと多くの人に認識してして貰いたい。罹患した後のとてつもない面倒臭さも認識して欲しい。下手したら大切な友達や家族を失うという信頼関係の危険も認識して欲しい。そして、政府はもっとワクチン確保にガムシャラになって欲しい。ワクチン打ちたくない人を非難しないし、その気持ちは尊重はするけど、何処で仕入れたか分からないロジック的におかしい、根拠のないデマを流して、社会全体を考えて打とうとしてる人達の邪魔をしないで欲しい。

今、この東京や日本で起こってる事は、多くの無責任から成り立っているのだ。完璧にはなれないかも知れないけど、せめて自分に出来る限りの事は各々がやるべきだと思う。

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