ひきつづきボヘミアングラスを。
抹茶色に艶めく磁器のような
手付水注こと...
持ち手付きピッチャー。
水を入れておき、
コップなどに注ぐ器なのでしょう。
少々の厳めしさと気品そして格調高さ...
使用もしく所有していたのは貴族かしらね。
外観のデザインも
つるんと丸いだけでなく、
面取りをほどこされてるわ。
器の首から
注ぎ口に至るまでの間が長く、
その先端はなだらかな下向きの角度。
とぽぽ...とぽ.. .と.. と. と.・°
ひとすじ出ずる水は
きれいな弧を描いてコップへと
注がれるだろう...そんな様子が思い浮かぶ。
持ち手部分。
波打つ口べりから
そのまま流麗につながって、
唐草のような模様をくねらせる...
カーヴィッドラインの細緻なこと。
肩部分にも金飾り。
そして・・・
ピッチャーのボディで一番、
盛りあがって膨らんだ
箇所に...
眼のような斑紋
これぞこの
マーブルグラス、
最大の特徴ではないでしょうか。
孔雀石の縞模様を薄めたみたい
それもそのはず、
マーブルグラスというのは
準宝石を模した彩色なんですって。
つまり斑付きで多層の色ガラス
しかもこのガラス着彩の生みの親は、
工芸家でも職人でもない
ボヘミアの発明家...
フリードリヒ・エガーマンなる人物
こんな着彩模様まで
ガラスで表現できるのね...
石から削りだし磨きあげたようだもの。
ステイニング技法というそうなの
そういう技があると知らなければ、
準宝石製の壺と言われても
信じてしまうわ。
ベースも四つ足の金細工。
どこをどう観ても、
微に入り細に入り隙なく
技巧に富んだ一級品のピッチャーよ...
感嘆のため息が漏れる
マーブルグラス=大理石ガラス
名は体を表すとはまさに...
素晴らしいのです。
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〜 LL p.p.s 〜
なおこちら、
緊急事態宣言の前に
骨董市で見かけたピッチャー ・°
昭和レトロな冠水瓶. ∴・°
生活しながら
ガラス用品を楽しむなら、
こういうのが好みだしステキだな。
少し古い国内ガラスメーカー社製のようよ。
かわゆ&ほっこり( *´ ω ` )。°
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