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ノエルのひとり言(不登校を乗り越えて)

娘の不登校を乗り越えられたからこそ見えてきたこと、感じたこと。
笑顔の毎日を過ごせますように!

タイミング

2008-07-08 15:02:35 | 不登校
『親が変われば、子どもは変わる』

復学支援を受け、これを実践していくことで、
学校に行けなかった子どもが、実際に再登校でき、
その後も、元気に学校生活を送っている姿をみると、
この考え方が、いかに素晴らしいかが、わかります。

だから、同じように、不登校で悩んでる方がいれば、
気付いてほしい・・・と願うし、
教えてあげたい・・・とも思います。

ネット上で、微力ながらも、伝えていけたらと、
こうして、ブログを書いておりますし、
身近な方とは、会ったり、お電話で、お話したこともあります。

けれど、実際に、理解してもらうのは、
なかなか容易ではありませんね。

「こんなに素晴らしい方法があると言っているのに、
 なぜ試してみようとは思わないんだろう?」

克服されたみなさんが感じていらっしゃるように、
私も、もどかしさを捨てることはできません。

でも、受け入れられない方の気持ちも、
一方では、わかるのです。

なぜなら、私自身が、そうだったからです。

娘の担任の先生は、娘が学校を休みだし、
不登校の状態になってからずっと、FAXで連絡をくださり、
娘も返事を送るということを、毎日続けていました。

しばらく経った頃、先生が、こんなことを、おっしゃいました。

「不登校のお子さんをたくさん見てきたわけではありませんが、
 以前受け持った生徒の中に、学校に戻れた子がいます。

 家では、のんびりと、好きなことをして過ごしていたようですが、 
 私は、同じように、FAXで関係作りをしていました。

 ある時、お父さんがこのままではいけないと、
 どうするつもりなのか、少し厳しく尋ねたそうです。
 
 すると、泣きながら、学校へ行きたいと答え、
 それからは、頑張って登校しました。

 ○○ちゃんにも、1度お父さんから、
 言ってもらっては、いかがでしょう?」

その頃の私は、まだ、人の話を素直に聞くなんてことを学んでいなくて、
「この先生、なんてこと言うんだろう!」と、思いました。

娘は、体調を崩して、学校に行けなくなり、
どうにか体が回復してきて、
やっと、放課後登校が、できるようになった頃でした。

心療内科の先生も、
「放課後でも、学校へ行けるようになったのは、進歩です。
 このまま、焦らず、見守りましょう。」
と、言ってくださっていましたから。

せっかく前進したのに、それを壊すつもりなのかと、
正直、不信感を持ったくらいです。

なので、「心療内科での指示に従って、
今まで通り、やっていくつもりです。」と、お断りしました。

それ以上、話を聞くこともしませんでしたので、
そのご家族が、どのような対応をされていたのか、
詳しいことは、全くわかりません。

もしあの時、もう少し、私が聞く耳を持っていたら、
娘はもっと早くに、学校へ戻ることができていたのかもしれません。

それでも・・・

その時点では、まだ私には、受け入れられるだけの、
心の準備ができていなかったのです。

たとえ、遠回りしたとしても、どんなに辛い思いをしたとしても、
もっともっと、自分と向き合う時間が必要だったのでしょうね。

物事には、『タイミング』というものがあると思うのです。

ここぞという時には、驚くほど、物事が動き始めます。

私には、あのタイミングで、
エンカレッジの先生に出会えたからこそ、
今の幸せがあるのだと思っています。

だから、私にできること。
それは、動き出すタイミングを迎えた方のアンテナに、
何とかひっかかることができるよう、
こちらも、アンテナを張っておくことかな。

そして、もし、ご縁があって、めぐり逢えた時には、
できる限りのことをするつもりです。

自立と協調性

2008-06-20 17:54:25 | 不登校
復学支援を依頼した際に、教えていただいたことですが、
不登校になった子どものタイプとして、

  ★ 自立欠如型

  ★ 協調性欠如型

の、2つがあげられるそうです。

支援の先生の経験からは、
男の子は自立欠如型、
女の子は協調性欠如型の場合が多いそうです。

もちろん、逆のパターンもあるし、両方の場合もあるそうです。

うちの娘の場合は、やはり、その両方だったのでしょうね。

何度も書いているように、娘は、私への依存が、本当に強く、
自分で考えて行動することができず、
何をするのにも、いちいち、私に聞いていました。

また、協調性について、考えてみると、
友達同士で、なかなか自分の意見が言えないくせに、
ちょっと仲良くなると、わがままが出て、トラブルに・・・
なんてことが、多かったように思います。

『自立と協調性を欠如させる子育てはしない』

子どもを学校に戻し、継続登校できるよう、
そう、当たり前のように学校にいけるように。

さらに、社会に出ても、ちゃんと生きていけるように。

そのために、親はどうするべきかを、学びました。

娘は、不登校になることで、私に、大切なことを教えてくれたのです。

今の娘は、自分なりに考えて、頑張っています。
(まだまだ、ヤキモキさせられることは、ありますが。)

友達と、喧嘩をしたり、嫌な思いを我慢したり、
そんな経験もしながら、
今は、楽しそうに、上手く付き合えるようになってきました。

少しずつでは、あるけれど、
『自立』と『協調性』を、手に入れたかな?

当たり前のように、学校へ行っている娘が、
その答えなのでしょう。










寝起き

2008-06-10 15:23:45 | 不登校
普段、娘が寝る時間は、12時を過ぎてから。
そして、朝は、6時45分に起きます。

私が、「45分だよ。」と、ひと声かけるだけで、
さっと起きてきて、準備を始めます。

不登校になるまでは、朝は、何度も起こし、
やっと起きてきたと思っても、のろのろ・ぐずぐず。
ちっとも準備が進まなくて、
私は、いつもイライラしていました。

朝、起きられないのは、夜更かしのせいだと、
夜は夜で、なかなか寝ない娘に、またイライラ。

あの頃は、何をやっていたのだろうかと、
穏やかな朝を過ごしながら、思い出すこともあります。

復学の際の指導では、自分で起きることが原則です。

娘は、再登校の時、6:30に目覚ましをセットし、
6:45に、私が声をかけて起きると決めました。

その時点で、支援の先生に、ご相談したところ、
「頼まれたのなら、起こしてあげてもいいでしょう。
 でも、最初から、目覚ましを、
 起きる時間にセットすればいいのにね。」
と、おっしゃっていて。

結局、今も、そのまま続けているわけですが、
いずれは、自分ひとりで起きられるように、
もっていかないと、いけないんでしょうね?
(と、今、気が付きました~汗)

私自身が、低血圧気味で、朝は苦手。
最初に目が覚めてから、30分は、動けません。

なので、起きなければいけない時間の30分以上前に、
目覚ましを、スヌーズでセット。(それも、2つ!)
しばらくゴロゴロしてから、軽く体操をして、起き上がります。
でないと、ぶっ倒れますから。

今日の新聞に、睡眠に関する記事が載っていました。

適切な睡眠時間というのは、短眠者・長眠者もいて、
人それぞれ、バラエティーがあると。
寝起きでは、「朝型」「夜型」に分けられ、
人によって、体内時計が違い、体温リズムも異なるそうです。

 『睡眠時間やリズムは、人それぞれです。
  自分の睡眠特性を知って、うまく社会に適応し、
  楽しく生活することが大切です。』

そう締め括られていました。
自覚し、自分でコントロールする必要があるのでしょうね。

最近の娘は、学校が休みの土曜は、お昼ごろまで寝て、
(この前の土曜日は、午後2時に起きました。)
午後から、学校や塾の宿題をしながら、ゆっくりと過ごしています。

日曜日には、友達と遊びに出かけていくのだけれど、
約束の時間から逆算して、間に合うように起きているようです。

そして、月曜日からは、また、当たり前のように、
いつもの生活に戻っていきます。

これが、今の娘なりのペースなのでしょう。







基本的な心構え

2008-06-07 17:33:10 | 不登校
不登校になった娘のことで、悩み、苦しみ、もがき、煮詰まって・・・

ある時、子どもを学校へ戻してくれる、
専門の支援機関があることを知りました。

何かに導かれるようにして、
『エンカレッジ』のU先生にたどり着いたわけですが、
その経緯については、また機会があれば、ということで。

復学支援をお願いすると、親は、家庭教育支援を受けることになります。
『家族療法』といわれるものです。

しかし、「親が変われば、子どもは変わる。」と言われても、
実際には、とっても難しいことですね。

なぜなら、子どもは敏感なので、
口先だけの対応の変化では、すぐに見破られてしまうから。

子どもに変わってほしいと願うなら、
親自身が、しっかりとした心構えを持ち、
心のある対応をしていくことが、大切なんだと、教わりました。

その『基本的な心構え』とは・・・

   1、素直になる

   2、言い訳をしない

   3、まず自分から
       (他人を責めたり、他人のせいにする前に、
        まず自分に非がないかを考える。)
  
   4、非難をしない
     不平・不満は言わない

   5、感謝の気持ちを忘れない

どうですか?当たり前のことばかりですよね。

けれど、そう言われて、考えてみると、
私には、できていないことだらけだと、気がつきました。

自分中心の考え方に、自分勝手な行動ばかり・・・

それからは、この心構えを、頭において、
自分の行動や発言に気をつけるよう、努力してきました。

もちろん、最初は失敗ばかりです。
そう簡単に、自分を変えることなんて、できませんからね。

まずは、「でもー」と言ってた言葉を、呑み込んでみる。
すると、いつもと状況が違ってきます。

「ありがとう。」と伝えてみる。
すると、幸せな空気が流れてくるような。

そんな小さなことを、積み重ねていくうちに、
周りの見え方も変わり、
いろんなことが、好転していることに、気付くはず。

子どもを変えるために、必要だと教わった心構えは、
忘れられがちな、本来、人として大切なこと。

親がしっかりと生きることは、
子どもにもちゃんと反映されていくのですね。

同じ支援を受けられた方たちとの親睦会から、
早いもので、もう3ヶ月が過ぎてしまいましたが、
その時に、私が感じたのは、
みなさん、とっても明るくて、幸せそうだということでした。

不登校だったお子さんが、学校へ戻れたわけですから、
当然と言えば、それまでですが、支援を受けてきた中で、
本当の幸せを手に入れたからだとも思うのです。

今の幸せを見失わないよう、
この基本の心構えを忘れずに、生きていこうと思っています。






祝2周年!

2008-05-17 14:05:50 | 不登校
不登校だった娘が、復学してから、
明日で、丸2年になります。

再登校の前日からのこと、あの時の気持ちは、
今でも、はっきり覚えています。

今、こうして、穏やかな毎日を過ごせることが、本当に幸せで、
関わってくださった、すべての方に、感謝の気持ちで、いっぱいです。

先日、復学支援でお世話になったU先生に、
久しぶりに、お電話し、お話させていただきました。

先生は、このブログを読んでくださっていて、
(コメントまで、目を通してくださって、お忙しいのに、有難いことです。)
娘の状態や、私の気持ちも、ご存知です。

今では、特に、ご相談することもなくて、先生から、
「ノエルさんのところは、心配していませんから。」
と、言っていただけることが、嬉しいです。

一方、訪問カウンセラーのS先生には、
登校刺激から2年の記念日に、メールを入れました。

すぐにお返事をいただきました。(内容は、ヒミツ
大好きなS先生からのメール、何度も読み返しては、ニンマリ。
私も、もっと頑張ろうと、元気をもらっています。

そして、このブログでの、みなさんとのお付き合いが、
どれほど、私を助けてくれたことでしょう。

いつも、温かいコメントを、ありがとうございます。
どうぞ、これからも、私たち親子を、見守ってくださいね。

娘の依存度

2008-05-14 15:52:17 | 不登校
お恥ずかしながら、うちの娘が、
どれほど、母親に依存した子だったのかを、証明するエピソードをひとつ。

娘が通っていた小学校では、5年生で、バス遠足がありました。
例年なら、三重県へ。
ホンダ自動車を見学し、鈴鹿サーキットへというコースで、
子どもたちが、楽しみにしている校外学習です。

娘が5年生の時は、ちょうど、愛知万博の開催された年で、
特別に「愛・地球博」行きとなりました。

1学期の終盤、7月初めのことです。
梅雨時でもあり、お天気が心配されるなか、やはり朝から雨。

集合時刻は、いつもの登校時間より、ずっと早いし、
学校とは違う場所からの集合・出発です。

娘は、友達と待ち合わせて、一緒に歩いていく予定をしていました。

しかし、過保護で心配性の私は、娘たちを、車で送っていきました。
送り届けるまで、ハラハラしたことを、思い出します。
(まぁ、他にも大勢、送ってもらっていましたね。)

お昼に、テレビをつけると、たまたま、万博会場からの中継をやっていて、
「あ~雨、上がったんだ。今頃、お弁当、食べてるのかな~。」
なんて、ほっとしていたのだけれど。

夕方、帰宅した娘は、疲れた様子はありましたが、
それでも、楽しそうでした。

到着して、バスから降りた時には、まだ降っていた雨も、
会場内に入って、すぐに止んだとか。
どこを見てまわったとか、班行動でのあれこれを、話してくれていました。

それから。

「お母さん、お弁当に、お箸入れるの、忘れたでしょ。」
「ほんと?そうだった?ごめんね~。」
「お母さんが、入れ忘れることなんて、
 絶対にあり得ないと思って(どうして??)
 だいぶ探したけど、なかったし~。」
「で、どうしたの?」
「おにぎりしか、食べられなかった。」
「えっ?!なんで?」
「なんでって、お箸なかったら、おかずは食べられないよ。」

私は、耳を疑いましたが、娘は、至って真面目です。
娘の言動に、違和感を覚えたことだけは、強く印象に残っています。

が・・・

そんなことは、すっかり忘れ、夏休みに突入。
相変わらず、私は、子どもを管理する母親を続け、
宿題、ラジオ体操、遊びにまで、手出し・口出ししていました。

そして、2学期が始まってすぐの不登校・・・

復学支援をお願いする時、その時のことも、お話しました。
先生は、「たとえ、お箸が入っていなかったとしても、
お弁当が食べられる子にしてあげないとね。」とおっしゃいました。

あのままの調子で、娘が大人になったとしたら・・・

気付いて修正することができて、本当によかったです。







2年前

2008-04-26 14:40:05 | 不登校
世の中は、今日から、ゴールデンウィーク。
今年は、カレンダーの関係で、飛び飛びになって、
長期の休みは、取りにくいようですが。
まぁ、いづれにしても、我が家には、関係のないことですけどね。

娘の中学では(小学校もそうでした。)
この時期、連休の谷間を埋めるように、家庭訪問が行われます。
で、半日授業なんですよね。

先日、娘が、カレンダーを見ながら、嬉しそうに教えてくれました。

  4月25日(金)  半日授業
    26日(土)  休み
    27日(日)  休み
    28日(月)  半日授業
    29日(火)  休み
    30日(水)  半日授業
  5月 1日(木)  半日授業
     2日(金)  半日授業
     3日(土)  休み
     4日(日)  休み
     5日(月)  休み
     6日(火)  休み

「その代わり、ゴールデンウィークが終わってからが、大変だろうな~。」
なんて、言っていました。

ふと、気がつくと、2年前の今日は、
不登校だった娘に、登校刺激をかけてくださった日でした。

世間では、ゴールデンウィークと浮かれているのに、
2年前の我が家は、落ち着かない日々を過ごしていたのだなと。

昨夜、その時に娘が書いた『○月○日から学校へ行きます』
というメモがあったはずと、探してみました。

あの時の気持ちを、忘れないためにも、
このメモは、大切に持っておこうと思います。

そして、会話ノートも、支援を卒業してから、
たぶん、初めて、読み返してみました。

ブログでも、書いたことがあるように、
前回の親睦会の席で、皆さんの前で、先生から言われてしまったくらい、
私は、会話ノートを提出しませんでした。

それでも、私には、どれだけ提案などの言葉かけが、多かったのかと、
改めて、思い出すことができましたし、
先生の添削を受け、娘への言葉のかけ方を変えていくことによって、
最初は、不満を言ったり、不服そうな態度だった娘が、
次第に、自分で考えたり、行動できるようになった様子が、よくわかります。

先生からの、「それでいいです。もう少し絞れます。」なんて言葉を読んで、
「あっ、そういえば、最近、また甘くなってるところがあるなぁ。」と反省したり。

2年経った今頃になって、もっとしっかりノートをつけておくべきだったと、
ちょっぴり後悔しています。

先生のメルマガ

2008-04-11 14:54:45 | 不登校
先日、ココに載せさせていただいた、
エンカレッジの先生が書かれるメールマガジン「さよなら不登校」を、
私は、いつも心待ちにしています。

先生は、なかなかお時間がとれなくて、
発行の間隔があいてしまうことを、気にされていらっしゃいますが、
お忙しいのは、重々承知、仕方ありません。

それよりも、お忙しい中、時間を割いて、
子育てや不登校で悩んでおられる方のために、
情報を発信してくださることに、頭が下がります。

娘が不登校中、暗闇の中で、
どこへ向かえばいいのか、何をすればいいのか、
全くわからなくて、うろうろ、オロオロしていた私に、
進むべき道を照らしてくれたのが、このメルマガでした。

読んですぐに、「まさしく、今の我が家と娘の状態」だと思いました。
なぜ、こうなってしまったのかを、はっきり指摘されていて。

何より、この理論に基づいて、支援を受けた子どもたちが、
何人も学校へ戻ることができたと言う事実を知って、
娘の未来に、希望が持てました。

初回のカウンセリングで、先生にお会いする前に、
主人にも読んでもらい、何となくだけれども理解してくれたようでした。

小学校でお世話になっていた担任と、相談室の先生にも、
コピーして持っていき、読んでいただきました。
多くの子どもと接し、不登校の子とも関わってこられた学校の先生にとっても、
初めて出会う考え方だったようですが、
それでも、「お母さんが、そういう方向でやっていかれるお考えでしたら、
こちらも、全面的に協力します。」と、言っていただけました。

それから、わずかな期間で、娘は復学することができ、
さらに、継続登校していたことを、
関わってくださった、何人もの先生が、
驚かれながらも、大変喜んでくださいました。

もし、今現在、悩んでいらっしゃるんだとしたら、
このブログのブックマークにあるエンカレッジのHPから、
メールマガジンの登録をして、バックナンバーから読んでみてください。
きっと光を見つけられるんじゃないかと思います。

さよなら不登校

2008-04-09 17:56:57 | 不登校
エンカレッジ代表の先生が書かれるメールマガジンが、
久しぶりに出ましたね。
先生にお世話になった方々は、すでにお読みかと思いますが、
とても勉強になる内容なので、
少しでも多くの方に読んでもらいたいと考え、
先生の承諾をいただいて、このブログに載せることにしました。


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         さよなら不登校

                         第9号(2008年4月1日)
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          「先読み行動をしない」   
                  

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 今回は、親御さんの対応で最も多い、先読み行動についてお話したいと思います。

まず先読みというのはどのようなものかといいますと、子どもが何を考えているかを
親が察知することです。先読み自体は別に悪いわけではありませんが、それに行動が
加わりますと自己解決能力の低下、自己負担率の低下、自己表現力の低下など子ども
の成長を妨げる要因をたくさん作ってしまいます。先読み行動は、無意識に行われて
いることが多く気づきにくいので、なぜ良くないのかをしっかり理解して、意識して
止めるようにしてください。言葉だけでは、よくわからないと思いますので、具体的
な例をもとに詳しく説明していきたいと思います。

 例えば、子どもがおもちゃを探しているとします。まず子どもは何も言わずにキョ
ロキョロします。勘のいいお母さんならこの時点で、ピキーンときます。おもちゃを
探しているなと。そして素早く、「ここにあるよ」とか「テーブルの下にある
じゃない」と声をかけてしまいます。ここで声をかける人は重度の先読み行動と
認識してください。次に「おもちゃがない」とか「お母さん~」
「お母さん~おもちゃがない」
などの子どもの問いかけに先ほどのように反応する。これは重度ではありませんが、
皆さんが無意識のうちの行っている先読み行動になります。子どもがキョロキョロし
たときに「おもちゃを探しているんだな?」と思う分には影響はありません。しかし
その後の「ここにあるよ」「テーブルの下にあるじゃない」といった行動(言動)に
は問題が生じます。どのような問題かといいますと最初に書きました自己解決能力の
低下、自己負担率の低下、自己表現力の低下といった問題です。

まず自己解決能力の低下ですが、これは子どもが自分で解決できる問題を親が先読み
行動によって解決してしまうことで、本来は自然に育まれるべき自己解決能力を低下
させてしまうということです。そしてこの自己解決能力の低下は、家庭ではあまり目
立ちません。それは、自己解決能力がなくても、お母さんが解決してくれることで表
面化しないからです。これが表面化するのはお母さんがいない学校です。今回の例の
ようにおもちゃがなくて学校で困るということはありませんが、これが忘れ物をする
と困るだろうと時間割をお母さんがチェックしていたり、登校前に忘れ物がないよう
にチェックして忘れ物に気づくと用意していたりするといざ忘れ物があったときに学
校で対処の仕方がかわらないといった状況になります。

次に自己負担率の低下というのは、日常生活で自分でやらなければならないことを親
が先読み行動によって解決してしまうことで、本来かからなければいけない負荷がか
からなくなることによっておこります。要するにストレスがない状態です。例えば主
婦の方であれば洗濯物や夕食の支度、部屋の掃除などを全部やってもらえたらどうで
しょう。考えただけでもとても幸せだと思います。ただ、現実は残念ながらそんな幸
せな話はなく自分でしなければいけませんし、しなければ生活できませんからある程
度のストレスかかってもやるわけです。それによりストレスによる耐性がつきますし
毎日当たり前のようにこなすことによってキャパシティーも増えます。それと同じで
子どもにもできることは自分でさせるようにして自己負担比率を増やしストレスによ
る耐性をつけ、キャパシティーを広げてあげる必要があるのです。自己負担率が
低いと、ストレス耐性のなさやキャパシティーオーバーで学校に行けなくなる場合
もあります。

最後に自己表現力の低下ですが、先読み行動をしてしまうと子どもが本来なら言わな
ければならないことも、親が以心伝心でわかってしまうので言う必要がなくなります
今回の例でも、子どもがキョロキョロしただけで解決してしまったら子どもは何も言
う必要がありません。また、「おもちゃがない」にしても同じです。ないからどうし
たいのかなどを話していないのに先読み行動をしてしまうとしっかり最後まで話さな
い子になってしまいます。クライエントさんの中には「お茶」「お菓子」「痛い」な
どかた言しか話せなくなっている子もいました。その子の場合も先読み行動が大きく
影響していました。かた言しか話さない子は、かた言で通じると思っていますので、
友達に通じないことでストレスを感じたり、一分間スピーチや作文など、省略できな
い言葉や文章がとても苦手になります。また、「うちの子は、電話苦手なのよねと親
が電話をかけてしまうことで、友達に電話ができない子や、レストランで自分で注文
できない子なども先読み行動が大きく影響していると考えられます。先読み行動は無
意識に行っていることも多く、先読み行動が子どもの成長の妨げになるということも
わかりにくいため、気づくのに時間がかかりますが、気づいたときには、学校に行け
なくなっていたということも多いので、子どもに対する影響をしっかり理解して先読
み行動をしないように心がけてください。

ただ、先読み行動がすべて良くないわけではありません。働いている方は会社で、専
業主婦の方はご主人に対してなどは、先読み行動はよく気がつくということになりま
すので、逆にいい行動ということになります。子どもの成長にとってはということな
ので誤解のないようにお願いします。

最後に、今回のケースで、先読み行動をしない対応についての例をあげておきますの
で参考にしてください。

子 キョロキョロする
母(おもちゃを探しているのかな?)と思いつつ温かく見守る
子「お母さーん、おもちゃがない」
母「そう、おもちゃがないの」 (すぐに先読み行動で探さない)
子「どうしよう~」
母「おもちゃがないと困るね」 (困ったという気持ちは受け止めるが、すぐに
               「机の下とか探した?」などの先読み行動をしない)
子「お母さん、探して」    
母「えーお母さんは探さないよ」(問題所有の原則で子どもの問題には立ち入らない)
子「も~」
子「机の下にあった」
母「机の下にあったんだ~。それは見つけにくかったね。」
子「うんそうなんだよ」
母「でも、見つけられてよかったね。これで遊べるね」 
(自分でできことを認めてあげることで自己肯定感を養う)



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これを読んで、私は、重度の先読み行動をしていたのだと、
だから、娘は、不登校になったんだと、
はっきりと思い知らされました。

無意識に気付かずどころか、
そうしてやることが、子どものためとさえ思っていました。
それが、良い母親なんだと・・・

私と同じように考えておられる方は、多いと思います。
子どものためと思ってしていることが、
実際には、子どもの成長を妨げ、
さらに、不登校の原因にまでなるとしたら・・・

そのことに、早く気付いてあげてほしいと、心から願います。

友達

2008-03-31 16:58:35 | 不登校
春休みに入る前、学校が、半日授業になった頃から、
娘は、ちょくちょく、放課後登校をしている友達を誘っているようです。

今日も、約束していたらしく、朝から、その友達が来てくれて、
一緒に出かけていきました。

1年生が終わる間際だったか、
クラスの友達と遊んでいるはずの娘が、家に立ち寄った時、
制服姿の、その友達も、一緒にいるのを見かけました。
娘に聞くと、あの後、夕方から学校へ行くことになっていたのだとか。

制服を着て、友達と遊んでいる様子をみていると、
彼女が不登校だなんて、とても思えません。

娘は、学校へ行けなかった時、
ううん、放課後登校や相談室登校をしていた時でさえ、
制服を拒否していましたから。

彼女の心の中を、量り知ることはできないけれど、
今は春休み中で、少しは、気持ちも軽くなっているのでしょうか。

新学期が始まったとき、娘と一緒に、その友達が、
登校できることを、祈らずにはいられません。

明日から、4月。
み~んなが、よいスタートを切れますように!