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ノエルのひとり言(不登校を乗り越えて)

娘の不登校を乗り越えられたからこそ見えてきたこと、感じたこと。
笑顔の毎日を過ごせますように!

継続することの大切さ・・追記・・

2008-11-15 03:12:30 | 不登校
エンカレッジの先生とお話させていただきました。
その時に、先生がこんなことをおっしゃいました。

復学支援を受け、子どもは学校に戻れたとしても、
その後、学んだことを忘れてしまえば(誤った対応に戻ってしまえば)
子どもは、また学校を休むようになってしまうということ。

子育ての勉強を続けている家庭では、
子どもの成長や頑張る姿をみられるけれど、
反対に、勉強をやめてしまった家庭では、
学校を休む子が出ているらしいです。

悲しいことですが、現実として、結果にあらわれているそうです。

支援を卒業する時、先生は、
『不登校を経験した子は、休みやすいと覚悟しておくこと。
 それに、きちんと対応するには、親としての勉強を続けること。
 ずっと忘れずに頑張ってください。』
と、みなさんにお伝えするそうです。

もちろん私も、その言葉を、胸に刻んできました。

私は、自分の体調のことを通して、
継続すること、勉強を続けていくことの大切さを感じ、
それは、復学支援で学んだことにも言えると思い、
前回の記事を書いています。

先生は、お忙しくて、その記事は、まだお読みではないようで、
私も、ブログの記事については触れなかったのですが、
たまたま、今日、先生とお話し、
余りにもタイミングよく、そんな話をしてくださって、
ちょっと、ビックリしました。

あんな痛い思いをし、高い授業料を払って、手に入れた今の幸せ。
そう簡単に手放しては、もったいないです。

そういう意味でも、このブログを始めて、本当によかったと思っています。

共に励まし、学びあう仲間と出会えたおかげで、
どうにか頑張ることができている。

その結果が、今の娘。
本当に有難いことです。







いざ再登校!

2008-10-31 17:36:05 | 不登校
再登校日前夜。

同じ屋根の下でお休みになった、訪問カウンセラーの先生や、
近くのホテルで泊まってくださった支援の先生は、
張り詰めたお気持ちで過ごされた夜だったと思います。

遠く離れた私の実家の母も、その夜は、
心配で眠れなかったと、後から聞きました。

同居している主人の両親は、気を遣って、
泊りがけで、出かけてくれていましたし。

そんな中、娘の再登校を、楽観視していた私は、
しっかりと睡眠をとらせていただいたのでした~。



登校初日。

仲の良いお友達に家まで迎えに来てもらい、一緒に登校。
もちろん、お姉さん二人も同行してくれます。

みんながいる教室に、後から入っていくのは、とても勇気がいるもの。
だから、クラスメートより先に登校して、
教室でみんなを待つことにします。

というわけで、普通よりも早い時間に家を出ることになります。

担任の先生も、早めに出勤して、校門で娘を出迎えますと、
言ってくださいました。

前日に、何時に起きれば間に合うかを、お姉さんと相談して、
娘から私に、起こしてほしい時間を、言ってきていました。


いよいよ再登校の日の朝が来て、その時間になりました。

私は、期待と少しの不安が入り混じった緊張感を持って、
娘を起こしに行きました。

娘は・・・

頭から布団をかぶって、固まっています。

まるで、学校へ行けなくなり始めた頃を彷彿させる光景に、
頭の中が、真っ白になりました。

動揺を押さえ、すぐに訪問カウンセラーのお姉さんに報告。

お姉さんは、「○○ちゃ~ん!」と明るく元気な声で、
2階へ上がっていかれました。

パニクっていたのと、あれから時間が経過したこともあって、
記憶が曖昧なところもありますが、
確か、支援の先生に、「娘が起きてきません。」と電話したら、
先生は、すでに我が家の近くで、待機してくださっていて、
「もう少ししてから入るつもりでしたが、これからすぐに伺います。」
と、駆けつけてくださいました。

しかし、なんと、娘は、その直前に起きてきたのです。

さすが、お姉さん先生!
私では、絶対に無理でした。

途方もなく長く感じられたあの時間は、
実際には、いったいどれくらいだったのでしょうか?

一旦起きてしまえば、覚悟は決まったのか、
娘は、淡々と準備をしていきました。

ただ、朝食は、ほとんど喉を通らず、
「寒い、寒い。」と何度も呟いていたようですが。

支援の先生は、「朝ごはんが食べられないのは、まぁ普通。
寒がるのも、緊張からくるものでしょう。」と。

私にできることは、何もありません。
なるべく娘から離れて、祈ることだけでした。


約束の時間通りに、お友達が来てくれ、いよいよ登校です。

キッチンで洗い物をしている私に向かって、
「行ってきます。」と声をかけ、出かけていきました。

私は、振り返って、「行ってらっしゃい。」とだけ言い、
あとは、力が抜けてしまいました。


学校に到着し、校門で見送ってくださったところで、連絡をいただいて、
やっと「あ~、無事に再登校できたんだ。」とほっとし、
それから、じわじわと嬉しさが、こみ上げてきました。



再登校日を決めるとき、大抵は、木曜日に設定されるそうです。

木曜を1日学校で過ごしたあとの金曜日。
そして、休み明けの月曜日。
これが乗り越えられたら、ほぼ大丈夫なんだそうです。

だから、月曜の朝までは、お姉さんが来て、見守ってくれます。
(カウンセラーの先生か、学生さんのどちらかで)

ただ、私には、娘が、朝、起きられなかったショックが大きくて。

それに、訪問カウンセラーのお姉さんは、
翌日は、別の予定が入っていて、来ていただけないとのこと。

不安でいっぱいだった私は、支援の先生に無理を言って、
急遽、金曜日の朝も、先生に、来ていただいたのでした。

遠方を、早朝から、車を飛ばして駆けつけてくださった先生には、
どれだけ感謝しても、しきれません。


娘はというと、私が心配していたほどの不安定な様子もなく、
2日めからの、登校班での登校も、
集合場所まで、学生お姉さんがついていってくれて、
無事に登校できました。

こうして、少しずつですが、
娘は、学校生活のペースを取り戻していきました。



長く休んでしまった学校へ、再び、足を踏み入れることが、
子どもにとって、どれほどのプレッシャーだったことか・・・

大きな1歩を踏み出し、高い壁を乗り越えることができたのも、
エンカレッジという支援機関に出会えたからこそ。

それから、お世話になったたくさんの方のおかげだと思っています。








登校前日

2008-10-29 11:43:47 | 不登校
復学に際しては、お姉さん役として、
支援機関から派遣してくださる訪問カウンセラーの先生のほかに、
地元で、大学生の方を、こちらで探して、お願いすることになっています。

学生さんには、カウンセラーの先生と打ち合わせをして、
同じように、遊びを通じて、娘と信頼関係を作ってもらいました。

そして、登校刺激の時や、学校の先生の家庭訪問や、学校訪問などにも、
都合がつく限り、同席してもらっています。

本当にありがたいことですよね。



さて、登校日の前日には、午後から、
訪問カウンセラーのお姉さんが、来てくださいました。

学生さんのほうは、学校訪問の時間には間に合わないとのことで、
学校から帰る時間に合わせ、来てもらうことにし、
娘は、カウンセラーのお姉さんとふたりで、学校へ行きました。

持ち物の準備も、お姉さんが来てくれるまでに、
自分でやっていました。

久しぶりに行く学校、それも雨降りだというのに、
実に楽しそうで・・・

嬉しい気持ちで見送ったこと、忘れられません。
あの時のうしろ姿が、今でも、目に焼きついています。

学校から帰ってからも、娘は、お姉さんたちと一緒に、
晩御飯を食べ、ゲームをしたりと、楽しそうに過ごしていました。

とても、翌日が、再登校する日だとは、思えないくらいでした。

ただ、支援の先生が、もう1度最後に、
声をかけに訪問してくださった時以外は・・・

その様子から、私は、娘の復学を、かなり楽観的にみていました。

学生お姉さんは、翌朝早くに、再び来てくださるということで、帰宅。

カウンセラーのお姉さんには、泊まっていただきました。

でも、うちの娘は、普段通りに過ごしたほうが、落ち着くようで。

娘の意思を尊重し、いつものように、お風呂に入って、
お姉さんに声をかけ、部屋へ寝に行きました。

申し訳なかったのですが、お姉さんには、ひとりで寝ていただきました。

お聞きしたところによると、
どうするかは、すべて子どもに任せるとのことで、
隣で一緒に眠ることもあるし、
お子さんによっては、緊張で寝られず、
一睡もしないで、ゲームに付き合ったりすることもあるそうです。

我が家は、実に穏やかに、そして順調に、
再登校の日を迎えられるとばかり思っていました。



再登校までの準備

2008-10-27 16:43:58 | 不登校
かれんさんのブログを読んで、
娘が復学することができた日は、
私にとって、一生忘れられない記念日だと、再確認。

でも、そういえば、再登校までの過程を、
まだ、ブログで書いていなかったことに気がつきました。

復学支援をお考えの方、
また、現在支援を受けられていて、
これから登校日を迎えられる方の参考になればと思います。

支援の先生は、子どもと親の状態を見極め、
“適切な時期”に、先生自ら、登校刺激をかけてくださいます。

そして、子ども自身から、
「学校へ行きたい。」という気持ちを確認できれば、
登校日に向けて、準備を始めていきます。

まず、支援の先生と訪問カウンセラーのお姉さん先生が、
学校へ挨拶に行ってくださいました。

うちの場合は、本当に恵まれていて、
校長先生が、とても理解を示してくださって、
全面的に協力すると言っていただけたおかげで、
何もかもが、スムーズに運びました。

担任の先生から、登校までに準備しておいたほうがいいこと
(持ち物とか、勉強の進み具合とか)
を、お聞きし、お姉さんに手伝ってもらいながら、娘に用意させたり、

家庭訪問をお願いして、前もって、担任の先生と面識を作っておいたり。

また、クラスメートに、すんなり受け入れてもらえるよう、
先生から、簡単に説明もしていただきました。

クラスのお友達に、家に遊びにきてももらいました。

生活面では、やはり、不登校中は、不規則になっていて、
朝早く起きることが、大変。

なので、お姉さんが表を作ってくれて、起床時間を書き込むことで、
少しずつ、早寝早起きを心がけるようにしていきました。

登校日の前日には、お姉さんと一緒に、学校を訪れ、
教室に入り、自分の居場所を確認しておきます。

学校に置いておく荷物を持っていって、
みんなと同じように、机やロッカーに片付けたり、
担任の先生に、校内を案内してもらったり。

こうして、約1ヶ月の間に(うちは3週間でした)
万全の体制を整えていくのです。

けれど、これだけの準備をしておいても、
不安や緊張を、簡単に拭い去ることはできないんですよね。

何ヶ月も学校に行けなかった子どもが、学校に戻るというのは、
それくらい大変なことなんだと思い知りました。

まだまだ長くなりそうなので、再登校当日のことは、
また、明日にでも、書こうと思います。







ぶにん先生のカウンセリングルーム

2008-10-22 09:40:03 | 不登校
昨日は、娘の復学の際、お世話になったエンカレッジの先生と、
お話させていただくことができました。

今の我が家には、これと言った大きな問題もなく、
娘への対応について、ご相談させていただくことも少なくなりましたが、
それでも時々、先生のお声が聞きたくなり、
「また連絡してくださいね。」とのお言葉に甘え、
定期的に、お電話させていただいてます。

多忙の中、お付き合いくださって、
ほんと申し訳ないな~とは思うのですが、
先生からは、まだまだ学ばせていただくことが、たくさんあります。

娘の近況で、風邪で熱を出しても、頑張って登校したこと。
継続登校では、多少の体調不良でも、
「学校へ行きたい」との気持ちを持って、
登校できるところまでになるのが理想なのだと、
今回の娘の様子を、喜んで、褒めてくださいました。

昨日は、ほかにも、貴重な情報をゲット。

以前、何度か、こちらへもコメントくださったことのある、
ぶにん先生が、ブログを再開されたとのこと。

早速、訪問させていただき、すべての記事を読みました。

少し前に、ここで話題になった携帯電話についての記事もありましたし、
不登校に至る家庭環境に関してなど、とても勉強になるお話ばかりで、
私ひとりが拝見するのでは、もったいない。

みなさんにも、紹介させてもらおうと、了解をいただきました。


ぶにん先生のカウンセリングルームです。


ぜひぜひ、訪れてみてください。


恩送り・・・体験を語る

2008-10-20 10:03:07 | 不登校
子どもが不登校になった時の、母親の気持ち。

これは、実際に経験してみないと、
なかなか理解するのは難しいでしょう。

不登校が増えたと言っても、
自分の周りで、同じ経験をした人と出会うチャンスは、
そうそうないと思うし、
何より、渦中にいる時には、気持ちも引きこもりがちになって、
自分から、声をかけるなんて、難しいと思うし。

世間から取り残されたような孤独感や焦りに、
何度も、押しつぶされそうになりました。

幸い(って言っていいのだろうか?)
私には、経験された方との出会いが、いくつもあって、
その方たちに、支えていただいたおかげで、
どうにか、乗り越えることができたのだと思っています。

その運命の出会いや、不思議なめぐり合わせについては、
また機会があれば、書きたいと思いますが、
中でも、いちばんお世話になったのが、ヨーガの先生でした。

先生の娘さんは、中学生で不登校を経験。
(当時は、登校拒否と呼ばれ、
 認識さえ、なかなかしてもらえなかった時代です。)
先生に話を聞いてもらうだけで、胸のつかえが取れ、
「私は、こうだったよ。」と、体験談を聞いて、励まされました。

その先生が、うちの娘が再登校できたことを、
自分のことのように喜んでくださり、
そして、お礼を言う私に、送ってくれた言葉があります。

「助けてもらった恩を、お世話になった方に、
(先生の場合は、カウンセラーの方だそうです。)
 返したくても、返すことは、できないから、
 この先、同じ思いをしている人がいたら、
 その人の力になろうと思ってきたの。

 まさか、それが、ノエルさんになるとは、
 思ってもみなかったことだけど。

 だから、ノエルさんも、私に恩を感じる必要なんてないし、
 恩を送ることを、考えればいいのよ。」



恩送り (おんおくり)とは、受けた好意を、施した当人以外に返す事を言う。

「恩送り」では、親切をしてくれた当人へ親切を返そうにも適切な方法が無い場合に第三者へと恩を「送る」。
恩を返す相手が限定されず、比較的短い期間で善意を具体化することができるとしている。



ヨーガの先生だけでなく、当時、関わってくださった経験者の方は、みなさん、
全く他人の私に対して、本当に親身になって、
私の話を聞いてくださり、経験談を話してくれました。

その方たちの思いも、今は、わかります。

こうして、ブログを通して、不登校の体験を伝えることが、
少しでも、誰かの力になれたら、幸いです。












命令について

2008-09-05 14:12:15 | 不登校
うふっ、嬉しいことがあったので、
ちょっぴり気をよくしているノエルです。

さて、エンカレッジの先生の新しいメルマガ、
すでにお読みの方もいらっしゃると思いますが、
前回の「先読み行動をしない」に続き、
ここで、紹介させていただきます。



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         さよなら不登校

                         第10号(2008年9月1日)
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          「命令について」   
                  

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家族療法では、命令は一般的にはよくない親の言動として捉えられています。子
どもは叱ってはいけないというのもよく言われています。しかし、私は叱ること
は必要であると考えています。子どもは、ルールや常識というものをまだ全て知
りません。やってはいけないこともやってしまいます。いけないと知らないこと
をやってしまい、叱られることで社会の常識やルールを徐々に身につけていくの
だと思います。ですから、叱ることがよくないのではなく、中途半端に叱ること
や、叱らないこと、親の勝手な都合で叱ることがよくないのです。最近は、やさ
しいお父さんが多く、子どもを叱れないといった相談や、叱れると思っていたが
やってみてくださいと言われてやってみると子どもが全然いうことを聞かなかっ
たというケースが多いです。子どもが父親のいうことを聞かないというのは家庭
にとっては大きなマイナスです。ここでしっかり叱り方(命令の仕方)について
しっかり理解してください。
この回では、叱ると命令を聞かせるというのがたくさんでてきます。文脈によっ
て使いやすい方を使っていますので、命令=叱ると考えて読んでください。

まず命令でもっとも重要なことは、命令したら子どもが命令を聞くまで徹底する
ということです。親が命令してそれを子どもが聞かないという状態が一度でも起
こりますと子どもは(逃げきれる)と思ってしまいます。逃げきれることを覚え
てしまうと子どもはそちらにエネルギーを使うようになり、命令がどんどんきか
なくなります。最初は小さな妥協かもしれません。「やめなさい」「もーしょう
がないな~」のようなやり取りが何度か続き今度は、デパートで「買って買って」
が始まります。親は「買わない、帰るぞ」と命令しますが、この頃には子どもは
逃げきれることを学習していますから、命令は聞きません。また親が妥協します。
そして最後は、親「うそをつくな、謝りなさい」子「・・・」親「もういい、知
らん」と結局、親のいうことを聞かない子になってしまいます。これは、子ども
だけに責任があるのではなく、子どもに聞かなくていい、謝らなくていいと学習
させてしまった親の責任でもあるのです。ですから、命令は徹底しなければいけ
ません。ただ、細かいことで、命令ばかりをしていると窮屈になってしまいます。
また、親の勝手な都合で命令しても子どもは納得しませんので注意が必要です。
例えば、春に長ズボンをはいている子どもに暑いから半ズボンをはきなさいと命
令しても子どもは納得しません。それは問題所有の原則で考えれば、子どもの問
題であり、親の価値観の押しつけでもあります。ですから、命令は子どもがこれ
は言われても仕方がないと素直に納得できる内容が望ましいです。わかりやすい
ところでいえば、親に暴言を吐く、嘘をつく、相手を傷つけるなど。このような
命令が聞かせられないということであれば、家庭としては赤信号です。改善には
かなりの根気が必要になります。次に書かれている命令の仕方を参考にがんばっ
てみてください。

命令の仕方。

命令をするときは、なるべく単純な言葉で繰り返すことが有効です。いろいろ理
由をつけて納得させようとすると本来伝えたいことから話がそれたり、その理由
に対して付け込まれたりします。また、命令するときに共感的理解を入れるとそ
のやさしさが仇になります。ですから、「やめなさい」「やめなさい」「やめな
さいといったらやめなさい」と聞くまで徹底します。感情的にならずに伝えるこ
とも大切です。今回も様々な例で見ていきます。

 よい例

 父「お母さんにその言い方はなんだ、あやまりなさい」
 子「だって、お姉ちゃんだっていつも言ってるし」
 父「お姉ちゃんは、今関係ない、謝りなさい」
 子「なんでぼくばかり~」
 父「どんな理由があろうとお母さんにその言い方はするな、あやまりなさい」
 子「だって・・」
 父「おかあさんに、あやまりなさい」
 父「あやまりなさい」
 子「ごめんなさい」
 父「お母さんにそんなこと言ったらダメなのはわかるな」
 子「うん」
 父「わかればいい。次からは気をつけろよ」
 子「はい」
 父「わかればいい、ご飯にしよう。今日はお前の好きなからあげだぞ」

 共感的理解をして失敗するパターン
 
 父「お母さんにその言い方はなんだ、あやまりなさい」
 子「だって、お姉ちゃんだっていつも言ってるし」
 父「おねえちゃんも言ってるのか?」
 子「そうだよ、この間も言ってたもん」
 姉「あんた、何言ってんのよ、あんたなんて昨日もその前も言ってたじゃん」
  兄弟げんかに発展しよくわからなくなる



何とか理解させようといろいろな説明をしてしつこくなり本来の命令の意味が
わからなくなるパターン

 父「お母さんにその言い方はなんだ、あやまりなさい」
 子「なんで」
 父「なんでってそれは、お母さんは年上でだな~お母さんはおまえたちのご
飯を作ったりしてくれているわけだし~○○○」
 子「よくわかんない」
 父「よくわかんないっておまえな~そういう問題じゃなくてだな~。」
 子「・・・知らない」
 父「知らないって、おい」

 感情的になって子どもが素直に受け入れられなくなるパターン(母に多い)

 母「お母さんにその言い方はやめなさいっていってるでしょ、何べん同じこ
とを言わせるのよ」
 子「・・・」
 母「ほら、すぐに謝らない。いつからそんな子になったのかしら、小さい頃
は素直だったのに」
 子「うっさいんじゃババア」
 母「ほら、また言ってる」
 
 また、母親の場合は、下の例のような子どものわがままを止められないこと
も多いのではないでしょうか。命令ではなく制限ですが、止めるという点で
は同じなのでこちらも参考にしてください。

例 子「お母さん、Wii 買って」
  母「いくら?」 この時点で受け入れる姿勢を見せているので子どもはい
けると思います。 「買わない」といいます。
  子「2万5千円」
  母「高いから無理ね」  この答え方だと安ければいいのかと勘違いします。
子(じゃー遊戯王カード買って。150円)
母(・・・)      このように答えに困ってしまいます。ですから余計
な言い訳はせず素直に「買わない」を徹底します。
子「お年玉あるよ」
母「お年玉は一万円までの約束よ」
子「お年玉、使いたい」
母「お年玉はたくさん使ってほしくない」  使ってほしくないでは、使えない
わけではないと言っているような
ものです。「お年玉は使わないし
買わない」と徹底しなければいけ
ません。

これではしっかりと子ども要求を抑えることはできません。隙があると子ども
はいろいろな手を使って要求をのませようとします。余計なことは言わず、単
純にはっきりと伝え、それを徹底することが大切です。


今回は、命令について書きましたが、最後に命令の意外なメリットについてお話
ししたいと思います。1つは我慢をするということです。命令を聞かせるという
ことは、ある意味で子どもの気持ちを抑えつけることになります。全て抑えつけ
ればいいという訳ではありませんが、嫌なことでも受け入れなければならないの
で、我慢すること(忍耐力)がつきます。また命令を聞かせるということが緊張
をする経験にもつながる場合もあります。わがままな行動や人に迷惑をかけるこ
となどの行動を起こしたときに、しっかり叱ってあげることで子どもは父親が叱
ると恐いという緊張感をもちます。そのことが他の緊張する場面への免疫になり
緊張に対して慣れるという効果が生まれるのです。最近の子どもたちは、忍耐力
ない子や緊張する場面になるとすぐに逃げてしまう子が多いように思います。も
しかしたら、叱られる経験が少なくそのような免疫がないからなのかもしれませ
ん。


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我が家を含め、子どもをちゃんと叱ることのできない親が、
増えているのでしょうね。

うちは、本当に子どもにあま~い家庭で(両親、祖父母も含め)
娘は、常にお姫様状態。
忍耐力なんて、つくわけがないですね。

支援の中で、子どもに厳しさを教えることも大事だと学びましたが、
いまだに、というか、正しい命令の仕方を教わったものの、
なかなかうまくいかない気がして、考えてしまうことのほうが多いです。

以前は、その場の感情で、怒ってしまっていたんですけどね。

子どもへの対応で、「命令」「叱る」ということが、
いちばん難しいと感じています。

もう1度、改めて、頭に入れなおし、
ここぞという時には、しっかり引き締めていきたいと思います。





親友

2008-08-30 01:57:40 | 不登校
今現在、不登校で苦しんでいらっしゃる方や、
学校が始まるのを目前に、不安でいっぱいの方たちの
お気持ちを考えると、大変申し訳ないのですが、
私のほうは、仕事が落ち着いたため、一昨日からスポーツジム再開、
昨日は、友人と1日過ごし、美味しいランチも楽しんできました。

夏休み早々に訪問した、今は山口県に住むKさんと、
このFさん、そして、私の3人は、
たまたま同じ時期に、ヨーガの教室に入会し、
同年代だったこともあって、すぐに仲良くなりました。

とはいえ、これほど深いお付き合いになるとは、
思ってもみないことでしたが。

実は、Fさん、小学生時代、原因不明の体調不良から、
(今ならきっと、ODとか診断されるのだろうなぁ。)
学校へ行けない時期があったそうで、
何かの時に、ちらっと、そんな話を聞いたことがありました。

まさか、私の娘が不登校になるなんて思ってもおらず・・・

娘が学校へ行けなくなった時には、本当に助けてもらいました。
私には全くわからない娘の心理が、
彼女には、理解できたのかもしれません。

閉じこもりがちの娘を、引っ張り出してくれたり、
私に、娘と離れる時間を作るために、預かってくれたりもしました。

ある時、Fさんが、幼なじみと会い、
(彼女の小学校時代を知っている人です。)
うちの娘とのこと話したら、

「あなたは、いったい、その女の子に、何をしてあげたいの?」
と言われたそうで、

「元気になって、学校に行けるようになってほしいと思っている。」
と答えると、

「だったら、今していることが、その子のためになると思う?」

「・・・」

「同級生の子たちと一緒に、学校生活を送ってほしいと
 思っているわけでしょ?
 大人が、気を遣いながら、一緒に遊んであげていて、
 学校に戻れると思う?」

Fさんは、幼なじみさんからの言葉に、うちの娘と遊ぶことを、
しばらくやめようかと、話してくれました。

それはちょうど、私が、エンカレッジへ、
復学支援をお願いしたのと同じ頃でした。

その後も、何かにつけ、一緒に悩んだり、喜んでくれたりしたFさんは、
私にとって、最も大切な友人です。

人との出会いは、決して偶然ばかりではないと、
娘の不登校を経験し、感じる場面が何度もありました。

私がヨーガを始めたのも、そこでの出会いが、
私にとって必要なものだったからではないかと思えるくらいです。

ヨーガの教室にも、来週から復帰の予定です。




 
 



保健室登校

2008-07-27 15:07:55 | 不登校
今日の新聞の記事に、

『保健室登校 高校で倍増  小中学でも増』

と出ていました。


   ≪保健室登校≫
  
 登校した子どもが、1日を保健室で過ごしたり、
 特定の授業以外は保健室にいる状態を指す。

 出席扱いにするかどうかは校長が判断するが、
 小中学校の場合は、大半は出席と認めているとみられる。

 保健室登校の子どもには、主に養護教員が、
 心身の悩みの相談などを聞くほか、各教科の指導もしている。

 専用の部屋を設ける学校もあり、教室には通えない子どもが、
 不登校になるのを防ぐ有効な手段の1つにもなっている。



不登校、そして放課後登校や相談室登校を経験した娘。

登校しても、教室に入れないことの、複雑な思いや葛藤・・・

学校へ行き、教室でみんなと一緒に過ごす生活を、
当たり前のこととして感じられたら、
それだけで幸せなことかもしれません。


親にできること

2008-07-16 18:16:48 | 不登校
この前のヨーガのあとは、いつもお昼をご一緒する方達が、
レッスンをお休みだったり、先に用事を片付けてから合流したりで、
先生と2人きりの時間がありました。

先生は、今、ちょっと困っておられることがあって、
そのお話(ヨーガ関係のこと)を聞かせてもらっていたのですが、
話の流れ?で、先生のお嬢さんの話題になり、
「やっぱり、あの登校拒否が尾を引いてる気がするのよね。」

先生の娘さんは、中学生で不登校を経験しています。
当時はまだ、不登校なんて言葉はなく、今ほど認識もされていなくて、
周りの理解を全く得られない中、本当に辛い思いをされながらも、
ひとりのカウンセラーの方と出会い、乗り越えられました。

だから、うちの娘が不登校になったと知ったとき、
心から心配し、私の支えになってくださったのです。

私は、ふだんから先生のお話を聞きながら、
娘さんに対して、かなり心配性だなと感じることがありました。
(って、こんな偉そうなこと、言える立場ではないのですが・・)

「子どもが行く道に、穴があいているとするでしょう。
 親は、子どもが穴に落ちないようにと、声をかけてしまいがち。
 でも、親が本当にすべきことは、子どもが穴に落ちるのを、
 視線の端でとらえながらも、口を出さない勇気を持つこと。
 ただ、その穴を、子どもより早く見つけて、
 子どもの力だけで、這い上がれるものか、
 見極める必要はありますが。

 私は復学支援を受けて、そういう考え方を教わったんですよ。」

そう言うと、先生は、
「なるほどね~。分かりやすい例えだね。
 火傷しなくちゃ、わからないって言うし。
 それにしても、子どものおかげで、
 親も成長させてもらってるってことね。」

そこで、他の方が戻ってみえたので、話は終わりました。


このたとえは、私が、エンカレッジの先生にたどり着くきっかけとなった、
FHEの先生の『不登校13万人の親にできること!』
という本に、書かれている一節です。

不登校という暗闇の中で、道に迷っていた私の胸に、
すーっと入り込み、妙に納得できた言葉でした。
支援を受け、ますます、身にしみています。