フランスへの階段

変わったこと。昔は階段を一段ずつ登って行くイメージだったけど 今は一段ずつ降りて行きたい。

動物園が庭代わり

2012-05-19 23:06:35 | 日々感じたこと

私の住む町の市役所ときりんさん。

孔雀も渡してある木にとまっている。


先日、出産のため実家に帰っている妹と電話で話していたら

うん、みんな元気だよ

あれ、お父さん あ あんなところに葵くんと

ふっ 上下真っ白な格好で...


父親が孫とステテコ姿で表の駐車場で遊んでいるところを実況中継してもらった。

 

絶対に こっちではできないことだ。

ステテコ姿で孫と外(公共の場で)遊び。

たとえ近所でも考えられない。

アパート内のゴミ捨てにだって きっちり靴で来る人たち。

サンダル履きなんて私ぐらい。

 

日本だと私の実家ぐらい田舎なら夕涼みだってステテコでオッケーだし

同じコミュニティーだと思えるところならたとえ結構な町でも

気を抜いていられるのじゃないだろうか。

自分の延長だから。

自分の延長が家の玄関を出ても続いて行く

そしてそれが広いのが日本の特色、またはアジアの だと思う。

 

西洋は玄関を出たら 無防備ではいられない。

身なりをきちっとして他人に対する不信感を少しだけ用意して。

だからか、その辺の通りなんかで子供だけを遊ばせてる親はいない。

遊ばせるなら公園で、大人も同伴。

 

私の実家の母は、子供なんてじっとしていないんだから

すぐ表に出て行く 雨が降っていても出たがるからその辺で遊ばせておく

なんていうけど それができれば楽だよね と思う。

ふらっと外に出られる場所が 欲しいなあと思う。

 

ご想像がつくと思うけど、

ご近所や自然と一体で自分が茫洋としていた私は

西洋風はすごく窮屈に感じる。

特に子育てに至っては。

 

そしてアパート住まいには庭はない。

 

あみだした解決法は 近くの動物園を庭代わりに使う事。

一回の入場は千円、子供500円とお高いけれど

年間パスは2千円、子供千円 という

2回行けば元が取れると言う信じられないシステムなので

年間パスを買う。行きたけりゃ毎日でも行ける。

 

ほんとは 表にふらーと出て気負い無く

子供を遊ばせる方が好きなんだけどね。

 

日本の都会も西洋風なんだろうか。

 

人がまばらなので水たまりで泥遊びもできる。

動物達の住居事情はかなり良いんだけど、この大型の鳥達は例外。

とても低いところに網が張ってあって全然飛べない。

こんなにも立派な翼があるというのに。

きれいな新緑。

出口付近にいるフラミンゴ。

 

ありがとう 私のお庭 そして 動物達。


選挙の後

2012-05-19 22:08:38 | 日々感じたこと

オランド氏が仏大統領になり15日の政権交代の儀も無事終了した。

政権交代の儀とは私が勝手につけた言い方だけど、要はサルコジさんが

エリゼ宮から引っ越してオランドさんが入居するというセレモニー。

もちろんこれは個人的な物ではなくて、政治家達もいっぱい招待されているし

大々的なパレードもシャンゼリゼ通りで行われたりする。

 

エリゼ宮の入り口で

サルコジ氏とカーラさんご夫妻がオランド氏とヴァレリーさん事実婚ご夫妻に

笑顔であいさつ・握手し去って行った。

黒い高級車からひらひらと振られるサルコジ氏の手が印象的だった。

軽やかな 蝶みたい。

負けた時にもう政治には関与しないと言っていたけど今後の展望はどんなだろう。

 

オランド氏のお相手のヴァレリーさんは決して若く見えないけれど知的で大人な

フレンチ風美人。47歳の元ジャーナリストだそうです。

 

 

そういえば選挙の夜、オランド氏はパリにいなかった。

自分が市長などを務めた縁の深いtulleという町で(リヨンと同じぐらい南に下がった町)

支援者とともに大統領になる瞬間を迎えたのだ。

前回社会党候補だったセゴレーヌ・ロワイヤルはパリで開票を待った。

当選が決まると、市民の前で演説をし(9時頃)それから大多数の支援者がまつ

パリのバスティーユに飛行機で向かった。

パリに着いたのは11時すぎだったと思う。

 

自分の町(と、演説中呼んでいた。オランド氏の実際の出身は確かノルマンディー)

と市民を大切にした態度に共感できたし、

そのtulleの町中から最寄りの空港までに使った車が

ルノーのコンパクトカーだったというのも目を引いた。

 

やろうと思えば選挙でも 政治家の個性を出せるんだと知った出来事。

どんな政治をしてくれるのか期待。

 

 

 

 

 

 


明日はフランス大統領選挙

2012-05-05 13:45:51 | 日々感じたこと

明日は仏大統領選、左派フランソワ・オランドと右派ニコラ・サルコジ

両氏の決選投票。

私には選挙権はないけど、あったと仮定してどっちに票を入れるかときかれたら

フランソワ・オランドと答える。

水曜日に行われた二人のディベートで、

「今後の原子力発電についてどういう見通しを持つか」というお題に対して

老朽化した原子炉から長期的に縮小していき他の発電エネルギーを模索する

という計画を話したオランドに対して

サルコジは原子力のどこが問題だというふてぶてしい態度で

問題は原子力発電施設の老朽化が問題ではない。

日本での惨事の原因は老朽化でなく 津波だ。

原子力発電に対して何ら見直しはしない

と言い放った姿を見て、不支持を決めた。

 

前回の選挙では、そういう(私から見ると)言いにくい事もずばっと言い放つ

サルコジの姿勢が、政治家として潔く見えた。

でも今はただ単に傲慢に映る。

ディベート上手なサルコジと、その能力は下回ると思われていたオランド。

水曜のディベートでのオランドの出来は決して悪くなかった様子で

その後のアンケートでは支持率53%のオランドと46%のサルコジという結果になった。

 

ディベート中にサルコジが、オランドを動揺させようと無闇にフランソワ・ミッテラン

の名を出したのも感じわるかった。

私は聞いてなかったが、最後にはDSKの名前まで出したらしくそこまで苦しいんだ

と逆に慮ってしまった。

DSK(ドミニク・ストラス・カーン)とはフランソワ・オランドの代わりに左派の大統領候補になったかもしれない人物で

しかし1年前のセクハラ疑惑で出馬は白紙に。サルコジはIMFぼ専務理事でもあった彼の出馬を恐れており

1年前の出来事は罠だったのではという見方もあるほど。

 

話のついでに脱線してしまうけど、私が以前働いていた嫌な思い出のある語学学校は閉まったらしい。

社長が外国へ持ち逃げしたとか。というのもオランドが勝つと富裕層の課税が75%になるという

話があり課税を恐れて逃げ出したということだろう。

 

そしてもう一つ、半年ほど前にフランス生活が長い友達と話していたら。

どうやら左派のオランドが強そうだねという友達に

私が、でもオランドって、前回の大統領選の左派候補だったセゴレーヌ・ロワイヤルの夫(結婚はしていない)

だったんだよねー、とその少し前に大統領選に向けて左派の候補を決める選挙で二人が戦ったのを話題に出したら

きょとん 

とした顔をされた。

日本だったら、元夫婦が(結婚はしてないけど長くカップルでいて子供も4人いる)大統領選に出る為に党内で戦ったなんていったら

いろんなゴシップが紙面をにぎわすこと必至だろうに。

だれも なにも 言わないので 私は二人がカップルだったのって私の勘違いだった?

と思ってウィキペディアで調べてしまったほどだ。しかもその時”セゴレーヌ・ロワイヤル 結婚”で検索しても

事実婚であって結婚してないので、欲しい情報がつかめなかったという。

今は時の人だけあってオランド、ロワイヤル 共にウィキペディアの情報が充実している。

 

左派が勝てば、17年ぶりの左派政権になるというフランス。

それを楽しみに明日を待ちます。