午前8時15分。毎日クマ子がベランダに洗濯物を干しながら、ささやかな楽しみを得ている時間です。
この時間になるとお隣のアパート1階に住む女の子とそのお母さんが自転車で幼稚園に行くのですが、その出かける時の会話がとっても癒されるのです。
女の子の名前はMちゃん。4歳ぐらいでしょうか?保育園の時からお母さんはMちゃんを毎朝自転車で送り届け、そのままお仕事にいっているようです。
Mちゃんは今、いろんな興味を持つ時期のよう。玄関を出る時からずーーーーっとしゃべりっぱなしです。「どうしてカラスはカアカア鳴くの?」「ママ、見て!!こんなところに蟻さんがいるよ、何をしているの?」「雲はなんで動いているの?」
どうして?どうして?どうして?のオンパレード。玄関を出てからママの自転車の後ろに乗せられるまでのたった数分の間の間に、いろんな発見をして、疑問がとびでてくるところがすごい!子供の目線ってなんて新鮮で敏感なんだろうといつも感心します。
Mちゃんのお母さんはちゃんとそれに対してお母さんなりの考えで答えるのですが、どうやら今日はお疲れのようす。
Mちゃんとの会話に気合がはいっていません。それにMちゃんも気づいたのでしょうか、お母さんにこう言いました。
「ママ、がんばって!!」
するとお母さんがこう答えました。
「ママ、これ以上頑張る力ないよ。。。」
お母さん、だいぶお疲れのようす。それもそのはず、朝のこの数分だけでこれだけMちゃんがしゃべり倒しているということは、家の中でもどこでも24時間ずーっと何かを話しているのでしょう。
お母さんは24時間365日子供と一緒なわけですし、そりゃ疲れる日もあるってものです。しかもこの日は玄関を出る時、Mちゃんはいつものごとく何かでこっぴどくお母さんに叱られていたのですが、どれだけお母さんの雷が落ちてもまったくこたえないMちゃん。お母さん、全面降伏です。
頑張れないと言いながらもMちゃんを自転車の後ろに乗せて、「レッツゴー!!」といつもの掛け声で漕ぎだすお母さん。
お母さんってすごいなあ。今日もがんばれ、Mちゃんのお母さん!
心の中でそうエールを送りながら、ベランダで洗濯物を干すクマ子です。