あめつちの詩

「あめつち」に響く歌声の持ち主「にいや」こと「新屋まり」が奮闘の日々を綴る。

「ヒロシマ」を歌うということ

2024-08-02 | 私が歌手

8月6日に向けて広島は

原爆が投下された街・ヒロシマ

へと変わる。

今年は被爆79年だ。

被爆65年くらいからほぼ毎年

ヒロシマをテーマに主催ライブを

行ってきた。

この時期になると「ヒロシマ」を

歌う覚悟のほどを問われる気がする。

4日のライブが迫った。

先日、音響機材を移動すべく

車に積んでいたら後部タイヤが

パンクしているではないか。

「またパンク?」と思った。

またしても同じ場所で(爆)

前回は本番当日の朝だった。

大遅刻したがどうにかなった。

前回と同じ手順でスタンドに連絡。

すぐに来てくれたが「足止め」

になったと思った。

知人に言わせるとパンクは

「ガス抜き」なのだそうで、

この頃イライラしているもんな~

と自分を反省した。

それから「足止めされた理由」に

思いめぐらせてみた。

そう言えば、高速道を走りながら

パンクするイメージが急にわいた。

「気のせい、気のせい」と

片づけたっけ・・。

何事にも意識を向けないで

4日と6日に「ヒロシマ」を

やっつけるがごとく歌うのか?

と諫められた気がした。

「ヒロシマ」は手ごわいテーマだ。

自覚しているのにまたしても

忘れてた。

先だって森川さんと

「元安川」を合わせていたら

左足からザワザワとした

バイブレーションが上って来た。

時にライブ中におこる現象。

お客様の感情が床を這って

足から伝わってくることがある。

左足のザワザワは「感動」に

近い感情のようだ。

お客さんは居ないのに変だが、

直後に合点がいった。

原爆投下で亡くなった人だと。

喜んでいると思った。

その御魂は天界へ還ったのかも

しれない。

「元安川」は地味だが「凄い歌」

かもしれない。

1週間ほど前、町内の国道を

走っていたら急に込み上げて来た。

特攻隊が敵船に突っ込む映像が

見えた。

通りがかったところに特攻隊員の

慰霊碑があるのだった。

何十回と通過しているのにね。

で、長年忘れていたことを

思い出した。

呉市出身の女子高校生が

「祖父は北広島町の出身で

特攻隊員だった」と言っていた。

母が幼いころ特攻隊員の

自宅前を通る時は敬礼を

したものだと語っていたが

その方の自宅に違いない。

あるいは平和公園前を通過

していて一瞬だけちらっと

ある像が見えた瞬間に

込み上げて来たことがある。

確認に行くと女性教師が原爆で

傷ついた女の子を抱えている像

だった。

本通りの元安川方面を歩いていて、

猛烈な不具合に見舞われたり、

女の子がお母さんを探している

と感じたこともある。

原爆投下で亡くなった子だと

すぐに思った。

10数人の子供たちが土中から

立ち上がって来るイメージが

脳裏に見えたこともある。

私の感性はとりわけ子供たちの

感情に波長が合ってしまう。

怒りや無念ではなく、

とにかく悲しくてたまらなくなる。

それはとてもリアルな感情だ。

歌いながらそのリアルな感情に

襲われることもある。

何かしらトラブルにも見舞われる。

だからヒロシマはちゃんと

心を定めて歌わなくてはいけない。

歌わせて頂きますと、

亡くなった御魂や今もなお

生きて苦しまれる方にねぎらいと

敬意を持って歌うべきだ。

改めて自分に言い聞かせている次第だ。

■新屋まりソロ・ライブ

「Melody of Hope」

日時 R6年8月6日(日) 13:15開演

会場 アステールプラザ5階

視聴覚スタジオ (広島市中区加古町)

サポート 森川敏行(ギター)

参加費 2000円

平和と美術と音楽と

開催日 R6年8月3日(土)~6日(火)

10:00~17:00

会場 旧日銀広島支店(広島市中区)

入場無料

期間中、多数の表現者が美術と

音楽でパフォーマンスします。

※新屋まり出演は8月6日(火)

14:55~15:20

サポート 西本祐太郎(ギター)

 

平和と 美術と 音楽と

平和と 美術と 音楽と

Peace+Art+Music 広島の平和記念日を挟んで開催するイベント

平和と 美術と 音楽と

 

 

photo 宮角孝雄


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