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時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

関東きままTRIP-08~皇居西側外周散策 ②

2018-12-09 15:20:11 | 関東/日本
 皇居外周のほぼ西半分を散策する道程は、半蔵門から内堀沿いを更に北上し、千鳥ヶ淵を経て、旧江戸城の北の丸にある田安門へと至ります。

 <<関東きままTRIP-07>

 この散策の行程の中間点ともいえる半蔵門の前を通り過ぎ、千鳥ヶ淵公園のすっかり葉の落ちた桜並木の下を進みます。
 内堀通りの下から姿を現した首都高速道路が、内堀を橋で渡る景観を横目に、曲がりくねった千鳥ヶ淵に沿う沿道の風情を感じながら、今日では北の丸公園の出入り口にもなっている、田安門まで辿り着きました。

 記事中の画像クリックで、別ウィンドウが開きます。



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 この散策の行程のほぼ中間にあたる、半蔵門が見えてきました。
 画像の左側が内堀通り側、半蔵門がある側が皇居となります。

 内堀の「桜田濠」と呼ばれる部分は、この門へと通じる道によって遮られるここまで。
 その堤の規模を見ても、江戸城の規模の大きさを実感することができます。



 半蔵門附近から、これまで辿ってきた桜田門方向を、パノラマ撮影。
 半蔵門と桜田門方向を1つの画像内に収めるのは、中々骨が折れました;

 内堀がカーブしているので、桜田門自体は既に見えなくなっていますが、桜田門外に建つ警視庁の庁舎等は、まだ見渡すことができました。



 半蔵門前を少し通り過ぎてから、門の様子を撮影。
 門前では、警官が警備しています。
 この門は、天皇が皇居の出入りに利用される門で、一般の通行は禁止。
 内堀通りの歩道脇にも派出所が建ち、通りから内堀を渡り門へと通じる道も、もちろん警備されていて、進入できません。

 半蔵門は東京空襲で焼失し、半蔵門とはちょうど反対側の皇居東側にある、和田倉門の高麗門を移築しました。
 控え目で、質素な佇まいですね。




 背後の樹木に埋もれんばかりの、半蔵門。
 桜田門から西の部分で「桜田濠」の名称が付けられていた内堀は、半蔵門の北からは、その名称を「半蔵濠」と改めます。

 江戸城最西端に位置していた半蔵門は、門外で四ツ谷、新宿へと抜ける甲州街道へと繋がっていて、有事の際には、将軍を江戸幕府の天領であった甲斐へ避難させるために設けられた門であるともいわれています。
 有事の際に、城主の城外への避難に利用される門のことを、「搦手門(からめてもん)」というそうで、少人数での警備が可能なように、目立たず小さな門に建築されるとのこと。
 現在の半蔵門は、和田倉門から移築されたものとはいえ、どちらかと言えば地味な佇まいは、今なお「搦手門」の面影を保っているように感じます。

 桜田濠と同様に半蔵濠もまた、皇居の木立の豊かな緑を水面に、鮮やかに映しています。



 半蔵門から北の内堀沿いは、「千鳥ヶ淵公園」として整備されています。
 遊歩道然としている公園内を、ノンビリ進みます。
 (この画像は、別ウィンドウへのリンクはありません)

 半蔵門から代官町通りまでの500m弱程にわたり、細長く続く千鳥ヶ淵公園には、約170本の桜があり、東京の桜の名所の1つとなっていますね。
 春には大勢の花見客でごった返す千鳥ヶ淵公園も、桜の木々がすっかり葉を落とした秋の季節ともなると、人影も疎らとなります。
 このような、静けさに包まれた風情も、いいものですね^^



 千鳥ヶ淵公園北端部にある、千鳥ヶ淵交差点で、皇居ランニングのコースとなっていて交差点から東の竹橋へと抜ける代官町通りを横断して、なおも内堀沿いを歩き続けます。
 (この画像は、別ウィンドウへのリンクはありません)

 桜田門を出発して、断続的にすれ違い続けてきた皇居ランナー達の走列とも、千鳥ヶ淵交差点でお別れです。
 千鳥ヶ淵交差点からは、内堀通りの地下を通っていた首都高速道路が地上へと出てきて、そのまま内堀の水面の上を渡っていきます。

 千鳥ヶ淵交差点から北側の内堀は、南側の「半蔵濠」から「千鳥ヶ淵」へと、名称を変じます。



 千鳥ヶ淵交差点から北の内堀(千鳥ヶ淵)沿いは、「千鳥ヶ淵縁道」となっている遊歩道を、北へと進みます。

 千鳥ヶ淵は、江戸城北の丸の西側で、内堀が大きく湾曲している部分なので、入り組んだ、変化のある風景を楽しむことができますね。
 千鳥ヶ淵の対岸は、日本武道館を擁する、「北の丸」公園です。



 桜の巨木が並ぶ、千鳥ヶ淵縁道。
 (この画像は、別ウィンドウへのリンクはありません)

 奔放に枝を伸ばす巨木群は、空へ向けてだけでなく、千鳥ヶ淵の水面に向けても、太い枝を一杯に伸ばしています。
 これほど長い枝がよくも折れないものだと、思わず感心してしまいましたw



 千鳥ヶ淵にはボート場もあります。
 ボート場の沖には、貸し出し用と思われるボートが、数珠繋ぎに係留されている様子が、趣きのある風景となっていました。

 画像左側が北の丸の木々、右側がこれまで進んできた千鳥ヶ淵縁道の桜並木で、両者に挟まれた千鳥ヶ淵の上を往く首都高速道路越しに皇居を望む、素敵な眺めです!
 やはり、湾曲した千鳥ヶ淵が、情感深い景観を見事に演出してくれていますね。



 千鳥ヶ淵公園と比べて、野趣溢れる風情を感じる、千鳥ヶ淵縁道。
 千鳥ヶ淵戦没者墓苑の脇を抜けて、九段を目指します。

 このような桜の巨木が並ぶだけに、千鳥ヶ淵縁道もまた、有名な桜の名所。
 延長約700mの縁道には、約260本もの桜の大木が「桜のトンネル」を形作り、桜の季節にはさぞ素晴らしい光景となるのでしょうね。
 …もっとも、その頃には人出も凄まじいようなので、近寄る気にはなれそうもありません;;
 負け惜しみではありませんが(^^;)、ゆったりとした風情を味わうことのできる、秋のそぞろ歩きもまた、乙なものです♪



 雀が一心に、地面を啄んでいました。

 ズームで撮影しましたが、カメラを向けても逃げなかった程に、食事に夢中であった様子^^
 雀にとっても、秋は実りと食欲の季節なのでしょうね。




 千鳥ヶ淵縁道の北端近く、大きな枝が、「桜のトンネル」を作っていました!

 この枝だけで、小さな桜の木の幹程の太さがあるのではないでしょうか。
 虎縞のテープが巻かれていることからも分かるように、背の高い人では、完全に頭がつかえる高さ;…実際、衝突事故が多発したのでしょう。
 千鳥ヶ淵へと垂れ伸びる枝は、枝の支えと縁石から枝を保護するためでしょうか、積まれた土嚢に載せられていました。



 縁道が北端に達すると、千鳥ヶ淵の北の終端を見渡せるようになります。
 正面突き当りまでが、千鳥ヶ淵となります。

 終始、「淵」と呼ばれるに相応しい、深みを感じさせる水面の千鳥ヶ淵でした。



 千鳥ヶ淵の北端を、ズームアップ。
 画像左側の内堀通りから、右側の田安門へ至るスロープ状の道が内堀を仕切っていて、千鳥ヶ淵はここまで。

 正面に見えている建物は、戦中・戦後の国民生活を後世に伝えていくために、平成11年(1999年)に開館した国立博物館である、「昭和館」です。
 外壁には、チタン製のパネルが採用されているとのことで、個性的な意匠が目を引きます。



 千鳥ヶ淵縁道の北端から、これまで歩いてきた縁道沿いの千鳥ヶ淵を、振り返って眺めます。
 水面には、対岸の緑と共に、雲の多い空模様も、不思議なタッチの絵画であるかのように、映り込んでいました。

 雄大な景観が素晴らしかった桜田濠とは対照的に、千鳥ヶ淵の景観は、身近で親しみやすい雰囲気を纏った、細やかな景観が魅力的。
 水辺に生い茂る草に目を凝らしてみると、青や赤の小さな花々が所々に咲いていました。
 緑の絨毯の中に、こうした青や赤の斑点が溶け込み、控え目ながらも確かなアクセントとなっている、一風変わった素敵な色彩美に惹き付けられます。



 千鳥ヶ淵の対岸は、北の丸公園。
 延々と続いてきた石垣も、北の丸まで到達しています。

 南北に延びてきた千鳥ヶ淵は、千鳥ヶ淵縁道が内堀通りに突き当たる、縁道北端であるこの地点で東へと向きを変えます。
 画像の左側が田安門のある東の方向で、画像の右側がこれまで歩いてきた南の方向です。
 内堀が「千鳥ヶ淵」の名称であるのも、その田安門までです。



 千鳥ヶ淵縁道がその北端で内堀通りと合流を果たした地点の、内堀通りを挟んだ向かいには、靖國神社の境内が東西に広がっていました。
 合流地点の正面では、巨大な第一鳥居を仰ぎ見ることができます。

 大正10年(1921年)に建てられた、空を衝くようなこの大鳥居は、老朽化のために昭和18年(1943年)に撤去された後、昭和49年(1974年)に再建された2代目とのこと。
 鳥居の高さは、25mあります。



 内堀通りを東へ進み、田安門へのアプローチへ到着。
 この門へのアプローチの下に、内堀があります。

 北の丸の北端から城外へと開いている田安門、今日では、北の丸公園や公園内にある日本武道館への、エントランスにもなっています。
 田安門も桜田門と同様、外側の高麗門をくぐると、そのすぐ内側に櫓門がある構造です。



 田安門から東側では、内堀は「牛ヶ淵」という名称に改まります。
 北の丸公園に建つ、日本武道館の大きな屋根が、木々の隙間から見えています。

 日比谷公園を出発し、皇居の西側外周を内堀沿いに、田安門までの約3.6kmの道程を1時間40分程掛けて、歩いてきました。
 このまま、皇居の東側外周もそのまま散策してぐるりと一周したいところでしたが、この日は午後に所用があり、時刻も12時半を過ぎていたので、皇居外周の内、西側を半周したこの地点で、今回の散策は終了。
 広々と開けた眺めと、どこか密やかな眺めとを都心で同時に堪能することができるという、大都市東京の不思議な風景に魅せられた、秋の素敵な散策でした。

 <関東きままTRIP-09>>



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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (タヌ子)
2018-12-15 23:41:09
内堀も場所によって名前が変わっていたのですね。
千鳥ヶ淵しか知りませんでした。牛ケ淵という名前を知っている人は少ないのではないでしょうか。
水辺の斜面で人知れず咲いている小さな花々に殆ど注意を向ける人もいないでしょう。taろうさんに見つけてもらえて良かったですね。
いつか桜のトンネルの下を舟で通り抜けてみたいけれど、人込みが苦手なので一生無理。
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タヌ子さん。 (taろう)
2018-12-16 09:19:11
私も、今回歩いたコース沿いで、名前の知っていたのは、タヌ子さんと同じく、千鳥ヶ淵だけでした。
それだけ、ただ「内堀」沿いと言っても、場所によっては全く離れたところになってしまう程、旧江戸城が巨大な城であった証だと思います。
千鳥ヶ淵は曲がりくねっていることもあり、渓谷然とした景観にも変化があって、縁道は素敵な散策コースでした。
のんびり歩ていると、普段は見過ごしがちな、本当に些細な物事にも気付くこと心に響くことに出逢える時があって、ちょっぴり得した、嬉しい気分になりますw
満開の頃は通行規制もかかるようですが(流石東京;;)、落葉の頃の、人も疎らな縁道散策も、趣きがありますよ^^
もう少し早い時期であったなら、紅葉の桜も見られたかもしれません。
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