時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-06~日吉大社 紅葉に色付いた境内

2017-12-22 00:30:31 | 近畿/日本
 旧竹林院から、その西隣に位置している日吉大社を訪ねます。

 <<晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-05>

 敷もみじに染まる庭園が見事であった旧竹林院に対して、日吉大社は、朱の彩りも鮮やかな葉を纏うモミジの木々の美しさが、印象的でした。
 日吉大社では、長い歴史を経てきた由緒あるお社へお参りし、紅葉に色付く境内を巡りました。

 <日吉大社>(公式サイト)
 <日吉大社>


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _


 日吉大社の境内入口に建つ、堂々たる鳥居。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 朱の鳥居が、色付いた境内の紅葉に呼応するかのように、陽射しに映えます。

 日吉大社の境内の背後に聳える、比叡山上の延暦寺への参道も、この鳥居の脇から始まっています。
 画像左端の道路を更に左へと進むと、やはり延暦寺へと誘う坂本ケーブルの駅があり、この辺りは、比叡山延暦寺へと赴く東側の玄関口となっています。



 日吉大社の境内は、紅葉の名所としても知られています。
 名所に相応しい、紅葉の大木が、境内へ足を踏み入れてすぐにお出迎え。

 明るい日差しに透けるような美しさを披露するのは、朱だけでなく、黄色く色付いた葉もまた朱の葉と交わるような、グラデーションの妙で歓迎してくれました♪



 由緒ある神社らしく、広々とした境内の参道も、清々しい雰囲気に満ちています。

 正面に見えている、山王鳥居への参道の両脇も、もみじの並木となっていて、色付いたもみじの木々と参道上に散った落葉とが、晩秋の風情を掻き立てます。



 日吉大社のシンボル的存在である、山王鳥居。
 個性的な鳥居の形が、異彩を放っています。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 その特徴ある鳥居上部は、合掌を象ったものとのことです。
 これは、かつての神仏習合の信仰によるもので、この鳥居は「合掌鳥居」とも呼ばれています。

 参道の緩やかな上り坂を上がりきったところに建つ鳥居は、とても見栄えが良く、境内入口の鳥居に比肩する存在感を誇っていました。
 手前の参道上の散もみじや、鳥居背後で美しく色付くモミジ並木との、素晴らしい取り合わせにも、目を奪われてしまいます!



 山王鳥居をくぐって進むと、そこは、明るい日差しから輝きを得た、美しいモミジのトンネル。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 紅葉の名所の面目躍如、カラフルな色彩美に、見とれずにはいられません!
 モミジの美しさの肝ともいえる、透明感とグラデーションとを、心ゆくまで鑑賞。
 紅葉の背後にある緑色の葉にも被さって、微妙に色合いを変化させる様子もまた、素敵でした。




 ひと際鮮やかな紅に葉を染めた、一株のモミジの樹がありました。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 樹の下から晴れた青空を見上げたアングルからは、細かな一葉一葉が悉く、燃え上がるような紅を明るく透かした彩りで、視界一面を染め上げた絶景が!

 樹の幹の縁取りとなった、幹に生えた苔のような植物が光り輝く様や、骨ばった枝振りの黒いシルエット、その枝から差し込んだ、光芒を放つ光点…モミジの芸術を、堪能します^^



 日吉大社の、西本宮本殿。
 国宝です。
 狛犬のある位置が、ユニークですね。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 この本殿は、天正十四年(1586年)に造営されました。
 「日吉造(ひえづくり)」と呼ばれる、独特の建築様式で建てられています。

 「日吉」と書いて「ひえ」とも読み、明治から戦前にかけては「日吉神社(ひえじんじゃ)」が公称であった、日吉大社(ひよしたいしゃ/今日の公称)。
 その創祀は崇神天皇七年(紀元前91年)と古く、約2,100年もの歴史を有する、全国各地の日吉・日枝・山王神社の総本宮です。
 平安京の表鬼門(北東)にあたる位置に座していることから、都の魔除けや災難除けを祈願する社として崇敬を受けてきました。
 また、延暦寺を建立した伝教大師最澄は、天台宗の護法神として、日吉大社を崇敬しました。



 西本宮本殿から、その東隣に建つ宇佐宮本殿を眺めています。
 宇佐宮本殿は、国指定重要文化財。
 西本宮本殿と同じく、「日吉造」により建築されました(慶長三年(1598年)の造営)。

 西本宮で何かの祈祷を捧げていた神職さんが、宇佐宮へと向かっていました。
 神職さんに続いて、西本宮本殿正面の拝殿にいて、祈祷を受けていた人達も、この後、画像右側に見えている、宇佐宮の拝殿へと移動していきました。




 鎮守の森と、モミジの木立とが魅せる、晩秋の絶景。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 紅葉の輝きを楽しむには、逆光が一番ですね!
 緑から真紅への、色彩の素晴らしい移ろいには本当に、歩を停めて見つめる他ありません。
 同じ色合いの中での、濃淡のグラデーションにも、魅せられどおしでした。



 宇佐宮から、更に東に連なる白山宮へ。
 白山宮の拝殿前から、宇佐宮拝殿の方向を眺めています。

 白山宮拝殿を通して、先程愛でていた、素晴らしき紅葉の彩りが、ここからもハッキリと視認できました。
 宇佐宮本殿と同年の造営である、三間社流造の白山宮本殿は、撮影し忘れてしまいました(爆)

 白山宮から、西本宮のエリアを離れて、東本宮のエリアへと向かいます。



 森の中を進む、西本宮から東本宮への参道沿いにも、所々で色付いたモミジが、見事な錦の紅葉を披露していました。

 目を引く鮮やかなコントラストに、道往く人々が足を止めて、撮影に興じていました。
 真っ青な青空の背景に、モミジの朱が、一層引き立ちます!



 森の中をしばらく進むと、程なく東本宮楼門の前へ到着。
 どっしり構えた楼門は、由緒のある神社のそれに相応しい風格。
 この楼門をくぐり、東本宮へ。

 因みに、西本宮にも楼門はあります(これも撮影失念;;)。
 西本宮の楼門には、神様のお使いである「神猿(まさる)」という猿の、可愛らしい彫刻が施されているとのこと。



 西本宮本殿と同様に、国宝の東本宮本殿。
 文禄四年(1595年)に、西本宮本殿と同じ「日吉造」で造営されました。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 屋根の部分は、葺き替えた直後でしょうか。
 同じ「日吉造」とはいえ、苔生した屋根の西本宮本殿とは、随分と趣きを異としていますね。
 屋根以外の各所も、お化粧直し直後の雰囲気満点の、ピカピカ具合w
 てっきり、復元したものかと、勘違いしていました(^^;)

 西本宮に引き続き、こちらでもお参りを済ませます。



 東本宮本殿にてお参りの行列に並んでいる最中、東本宮拝殿越しに東本宮楼門を望んでいます。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 明るい日差しの下でも、神域の神々しい雰囲気を感じることができます。

 日吉大社の境内は、この他に、日吉東照宮と奥宮の各エリアがありますが、今回は時間の都合で東西の両本宮参拝に留めることにしました。
 参拝の人出もごった返すほどではなく、ゆったりと紅葉を楽しみながらお参りのできた、日吉大社でした。

 <晩秋の大津・坂本/電車で琵琶湖周回-07>>



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (タヌ子)
2017-12-24 08:54:50
日吉大社、流石に全国の日吉・日枝・山王神社の総本宮だけあって凄い規模ですね。
Googleで見たら、この辺りは神社仏閣の密集地なんですね。

敷き紅葉の美しさにすっかり心を奪われてしまいましたが、現役の紅葉さんもやっぱり素晴らしいですね。
これだけのグラデーションが楽しめるところはなかなかない気がします。
延暦寺にも一度行ってみたいと思っているので、いつか紅葉の時期に比叡山一泊旅行をしてみたいです。
返信する
タヌ子さん。 (taろう)
2017-12-25 02:11:17
日吉・日枝・山王神社の総本宮に加えて、延暦寺とも深い関わりのある神社なので、何だか比叡山の東側山麓一帯のかなりの部分が、境内になっていそうですよね。
坂本の一帯は、里坊という、延暦寺の僧の隠居所が多数あったことで、少し歩いただけでも、小さなお寺がたくさんありました。
樹上にあっても、地上へ散っても、どちらも美しいモミジの葉…いつ眺めても、心奪われてしまいます。
比叡山の東側、大津の坂本一帯は、里坊の個性的な景観や、京都程人出も多くないので、落ち着いた雰囲気を楽しめると思います。
ぜひ延暦寺と一緒に訪れてみてください^^
近江牛や鮒寿司等、近江路は美味珍味の宝庫でもありますよw
返信する

コメントを投稿