時には、旅の日常

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クロアチア旅行+α2011-37~もう一つのテラシュチツァへ テラシュチツァ<8>

2011-08-25 21:54:54 | テラシュチツァ/クロアチア
 一旦アドリア海(Jadransko more)(テラシュチツァ湾、Luka Telašćica)に別れを告げ、車でサリ(Sali)方面へ引き返します。

 サリに入る手前で枝道が分岐し、テラシュチツァ湾の北東岸ともなっている、ドゥギ島(Dugi otok)南部のもう一つの半島へと向かいます。
 ミール塩湖東側の尾根からの眺めからも判るとおり、これから向かう北東側の半島は、ミール塩湖(Jezero Mir)がある南西側の半島とは対照的に樹木が少なく、荒涼とした景色を楽しめそうです。

 下記リンクの地図を見ると、この半島の北側ほぼ半分は、テラシュチツァ自然公園のエリア外になっていますね。
 このあたりは道の両側に畑地が散在していて、エリア外であることに得心がいきました。


<テラシュチツァ関連リンク>

 テラシュチツァ自然公園(Park prirode Telašćica)

 テラシュチツァの地図

 テラシュチツァの地図(詳細版)

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 テラシュチツァ湾最奥部から引き返して約10分経過しています。
 サリの手前で、分岐している枝道に入りました。
 舗装はされていますが、道幅は車幅より少し広い程度。
 先程のテラシュチツァ湾沿いの道路と、感じはあまり変わりません。

 道路沿いに、石を積んだ塀が続いていて、塀の向こうはオリーブか何かの畑みたいです。



 半島の先端部まで行くために、走ってきた舗装道路から更に分岐する枝道に入ると、未舗装となりました;
 これより先は、ダートな区間となりそうです;



 未舗装とはいえ、ドゥギ島はダルマチア(Dalmacija)の多くの島同様に島中石灰岩が露出しているような島なので、路面は堅くしっかりとしていて、そう走り難いこともありません。
 スピードはガタ落ちですが、坂道やカーブを通過した向こうに綺麗な景色が現れる期待感の方が勝っていたので、スピードの出ない方が好都合でした♪



 この道に入って最初に現れた、綺麗な景色です!
 視界が開けた先には、クロアチア(Hrvatska)本土側のアドリア海が広がっていました。
 海岸への傾斜はなだらかながら、道路はかなり高い所を走っているのだなと、この時初めて実感しました。
 お蔭でこのような素晴らしい風景を眺められるのですが^^

 正面の島は、大ラヴダラ島(Vela Lavdara)です。
 上記リンク先の地図にも載っているので、確認してみてくださいね!



 進むにつれ、斜面に生えている木立も、心なしか疎らになってきている気がします…。
 手前のラベンダー色の小さな花を咲かせている草は、ブルビニ(Brbinj)からサリへ向かう道路脇でも見かけられ、ドゥギ島ではポピュラーな植物のようです。

 この花の蜜はハチの好物らしく、クマバチのような丸くて大きなハチが、ブンブン羽音を響かせて飛び交っていました;



 しばらく進むと、道路は内陸部へと分け入っていきます。
 再び、テラシュチツァ自然公園のエリアに入った頃でしょうか。。。
 周囲に散見する、円錐形の固まりのような小高い山の斜面はゴツゴツした白い岩と草に覆われていて、ほとんど樹木が生えていません。

 普段樹木に覆われている山を見慣れている眼には、とても新鮮で不思議な風景でした。



 まるで、高原を走っているかのようです!
 山の斜面同様に、岩の多い草原が一面に広がっていて、とても気持ちの良い、雄大な眺めを堪能しました。

 青空に浮かぶ雲が描く多彩な表情も、また好きな眺めの1つです!



 本当に何もない荒野を、導かれるがままに、ひたすら走り抜けます。

 この何もなさ加減が、かえって気分を昂ぶらせます!!
 もうワクワクな状態で、ウキウキとハンドルを握っていました(^。^)
 スピードは精々30km/h位でしたが(実際それ位までしか出せません)。



 このように、朽ちかけた石垣の囲いが、たくさん残っていました。
 かつてはこの場所にも人が暮らし、あるいは耕作もしくは牧畜を営んでいた名残なのでしょう…。
 これらの廃墟が、荒涼とした風景を、ひときわ情感豊かに引き立ててくれます。

 背後に2つある頂に至る、薄緑の色彩のグラデーションが、とても気に入っています^^

 樹木もここまで疎らだと、一本一本の葉の付き具合等の微妙な個性の違いが見てとれて、中々面白かったです。



 テラシュチツァ湾最奥部から40分程走ってくると、前方に再びアドリア海が見えてきました!
 道路は、車を駐めている高台から水辺までの高度差約40mを、500m強の距離で一直線に下って終端部を迎えます!!

 スリリングな直滑降のラスト、最後の最後の局面まで旅人を魅了してくれやがるドゥギ島…貴方サイコーにシビれますw

 ダートな道程を続けてきたので、相棒のケツリアがかなり埃に塗れてきています;



 望遠で引き付けて見る、終端部のゴール地周辺。
 ドゥギ島側には、小さな船着き場付きの別荘らしき建物が1軒建っている他には何も見当たらず。

 「ドゥギ島側」と書きましたが、数軒の建物(レストランです)が見えるアドリア海を挟んだ対岸は、カティナ島(Katina)というドゥギ島とは別の島(上記リンク先の地図にも載っています)で、ドゥギ島から橋等は架かっていません。
 そう、あのレストランへ行くには船が必須なのです;
 このアドリア海の水路は上記リンク先の地図によれば、小プロヴェルサ海峡 (Prolaz Mala Proversa)(Google翻訳では "prolaz" の英訳は "passage (通路・通り道等)" でしたがこの地形から「海峡」でいいだろうと勝手に判断しました;)」と呼ばれているようです。

 カティナ島の斜面に露出している岩の層が、不思議な模様を描いています。



 ダートな直滑降を転げ落ちるように?下って、アドリア海と再会~!!
 ドゥギ島に数ある終端部=最果ての1つに到達しました。
 誰一人見当たらない、名も無き浜辺♪
 午後の逆光が、鮮やかに風景を萌え上がらせています!

 旅行前に、ドゥギ島で実際に見てみたいとあれこれ思い描いた、いわば憧れの光景がイメージそのまま(むしろそれ以上!)に目の前に広っていて、ここでもやはり息を呑んで飽くことなくその美しい景色を眺め入っていました。

 特にインパクトのある何かがある訳でもないのに、何故か惹き付けられてしまうドゥギ島…不思議な魅力を秘めたる島です!



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2 コメント

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Unknown (kiki)
2011-08-25 23:44:05
車1台通れるギリギリの脇道って冒険心をくすぐられますよね。
私はドゥギ島で何にもない自然、誰にも合わない空間って今どきちょっと贅沢な事かなぁって。
水際の別荘、私も理想です♪♪
値段も他の地域からすれば破格値ですからね(笑)
毎回続きが「次、どこ行くのかしら?」とミステリー小説読んでるみたいに楽しみに拝見してます。
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kikiさん。 (taろう)
2011-08-26 19:40:18
ギリギリの脇道は、対向車が来ないのを祈りながら走っていましたw
サリにすぐ隣接しているような場所でこれ程の自然を堪能できるというのは、確かにとても贅沢なことだと思います。
本当に、お金があって別荘が売りに出てたら、買ってしまいそうですよね!
もう少しテラシュチツァ編が続きますが、その次の行き先は…多分お察しがついていらっしゃるのでは!?と思います^^
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